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挑発的なポーズ

【絵もない花もない洒落もない居酒屋】


 『騎士の鍵』を手に入れた建成とベーゼンドルファーは、

もはや何も言わず、階段を登って地上に出た。




【世界最後の喫煙所】


「いったん木綿ーーーー!!」


 建成が叫ぶと、電話ボックスの部屋の方から、

ややあってスタンウェイを乗せたチャリオットが走ってきた。


「スタン! タイムリセットは!?」


「済ませました!」


「よし!」


 建成は、チャリオットに乗り込んだ。

『いったん木綿』はチャリオットを引き、エレベーターに向かって進んでいった。



【気まづさのエレベーター】



「狭い狭い狭い狭い!!」


 エレベーターには実に、4人と、一機と、1匹が収納されている。

チャリオットに乗っている建成とスタンウェイはいい。

そうではないベーゼンドルファーと、エレベーターガールは半ば、満員電車のように詰められてしまっている。


「ごめんな……その……迷惑かけてよ……」


 ベーゼンドルファーが申し訳なさそうにエレベーターガールに謝ると……


「…… ……んです」


 と、聞こえるか聞こえないかの声でエレベーターガールが言った。

なんと言ったのかはわからないが、表情を読み取るに、嫌がっているわけではないように見えた。


「あ、そうだ! 今回は一番上にお願いします!」


「そうだ。『嘘こと真の鍵』を先に入手せねば」


 関係ないスタンウェイと、建成が割って入ってきて、エレベーターガールは明らかに機嫌が悪くなった。

エレベーターガールにすごい形相で睨まれ、スタンウェイは理不尽な思いをした。



【ガラスの動物園】


 建成は一旦チャリオットを降りて、『17番、カワウソの像』を祭壇に乗せて、開いた扉の奥に進んだ。



【正直村と嘘つき村の分岐点】


 分岐点に立っている門番のところまで、建成はここまでほとんど自分の足を使わずこれたことに感動していた。

こうやって文明は発達していったのだ……それを建成は、異世界の最初の城で体現していた。


 さて、ところで建成たちは、『嘘つき村』に行かないといけない。

ここで建成の出番だ。


「嘘つき村は、右か?」


 建成は分岐点に立っている門番に質問をした。


「へい。右でやんすよ!」


 建成は、男の顔をまじまじと見て……


「嘘だ。左が嘘つき村だ」


 と言って『いったん木綿』を左に進ませた。


「なんでおめえには分かるんだよ……」


「俺自身が正直な人間だから分かるのだ」


 さもありなんな理屈をつけて、建成たちは左の道を進んでいった。



【嘘つき村】


 

 前回と同じ場所に同じ格好で、黒筋肉団子、オーバーマッチョが、サイドチェストのポーズで立っていた。

オーバーマッチョは、『嘘こそ真の鍵』をパンツに忍ばせ、挑発的なポーズをとっている。

スタンウェイは思わず身構えた。


 ……すると……

いったん木綿が何食わぬ顔でオーバーマッチョの鼠蹊部に顔を近づけ、鍵を咥えた。


「いったん木綿さん……」


 スタンウェイは感動していったん木綿の頭を撫でた。


「うむ。お前も我々のチームだ!」


 一行は『嘘こと真の鍵』を手に入れ、嘘つき村を後にした。


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