土地神奪還 ⑦
連続更新69日目!
日本世界一取って興奮したわ〜
奥の空間は確かに感知出来る。
しかし目線の先にはダンジョンがあって進めない。
「葬盛」
「分かっています」
「頼んだ」
ノータイムで浮遊剣を作り出すと5本纏めて壁に全力で放つ。
破壊音が耳が痛くなるほどしたがそれでも壁は壊すに至らなかった。
「これは……」
「ただ浮遊剣を放っただけとは言えそこにモンスター程度なら軽く殺せる一撃だろうに。
どれほど硬いんだか」
「破壊は出来ませんでしたが多少表面を削れたのでそこから内部破壊するのが得策かと」
「そうか、なら刺さってから爆発する槍……だな!」
栞に教えた技
既に投擲技術などに関しては負けているがそれでも師匠として威厳は保たなければいけない。
この壁程度破壊出来ないとなれば流石に栞から小言を言われそうだ。
「バルガヴァストラ!!!」
魔力を圧縮して槍の形に形成
次に全力で壁に出来た綻びに向かって投擲をする。
半分まで食い込んだ槍に命令を送り内包していた魔力を爆発させる事によって壁を破壊する事に成功した。
「硬い壁は大体内部からの衝撃に弱いから助かる」
「意外と内部破壊出来る魔法を扱えるハンターが少ない故だと思いますよ」
「そうか一部のハンター集めて講習会でも開けば多少戦力の増強に繋がるかもしれんな」
後方で気絶しているモンスターに結界を張り、私と葬盛は奥の空間へと足を踏み入れた。
☆
「嘘でしょ?予定より来るの早いじゃん」
「だから俺は切り上げるぞって言ったんだよ。
やっとこの件に関われたのに直ぐ死にました!じゃ恥も良い所だ!!」
「じゃあどうする?殺す?」
「預けられた手持ちの戦力じゃ心許ないが無いよりマシだ。
ここで殺して後顧の憂いを断つ!」
「そうこなくっちゃ!」
私と葬盛の耳にこんな会話が届く。
壁を破壊して見えた空間は予想よりも遥かに大きく感知した空間より数倍は大きかった。
この大きな空間の更に奥には子供と言えるであろう人の声が聞こえる。
それはどうしても私を害すと言っているように聞こえた。
「誰かは分からぬが出て来い!出て来ぬのならその命取る事も厭わんぞ!!」
「早く出て来なさい」
武器を構え魔力を溢れさせて威嚇をする。
この魔力を解放した時点で並の人間、モンスター共に戦意を無くしてもおかしくはない。
しかし忠告と魔力による威嚇を受けて返って来たのは『嘲笑』だった。
「あっははははは!!!!普通この場面からはい降参ってする馬鹿はいないよ!」
「お姉さんは意外と馬鹿なのかな?」
現れた存在はやはり子供の姿をしていた。
そして歪だったのはその手に持っている物。
1人は人の足と手、もう1人は頭部と両目から血が流れた後がある頭部。
血が流れている頭部は恐らく両目を欠損している。
「ここで実験していたのか?」
「そうそう!許可が降りるまでずっっっっっっっっっっと!!!!人間の生活をして!人間の味方をしなきゃらならなかったんだ!
苦痛だったよ……自分達より遥かに下等な存在に笑顔を振り撒き接するのは!命令じゃなきゃ絶対にやらなかった!!」
「まぁそれでも苦痛と引き換えに人間達から信頼という物は得られた……おかげでほらぁ!
こんなに!あんなに!!!僕達を信じてのこのこ着いて来る馬鹿を釣れたんだ!!おかげで褒められたよ!!予想外の収穫だっって!!」
四肢、頭部をまるで玩具のように扱う2人を見て私はただ気持ち悪いと感じた。
「醜悪だな」
「同感です」
かつて無いほどの怒気を葬盛から感じる。
秋葉葬盛というダンジョンマスターとしての生い立ちを考えるとそれも仕方がないと言えるが少しだけ……怖いと感じた。
「実験はそこそこ成功体が出来たからこのまま情報を持ち帰ればどう転んでも僕達は褒められるのさ」
「私達から貴様らに向けて言うべき言葉は1つ」
「「死にたくなくばその情報を寄越せ!」」
「「やってみなよぉお!!!!」」
少年2人と私達の戦闘が始まった。
私達が駆けると同時に壁から地面から空間から明らかにダンジョンのボス格と言えるモンスターが複数現れる。
「っ!!!」
「14……っ」
「僕達の成果の一部で遊びなよ!」
「既に同じような個体を作り出すノウハウはあるから成功個体を今差し出しても惜しくはないよ!!」
全ての個体が先程戦ったモンスターよりも速く、硬く、強かった。
文句の付けようがないほどSランクモンスターとしての風格を感じる強さ。
シンプルイズベスト
攻略方法は単純ながらその壁は普通に高い。
「バルガヴァストラ!」
「ラァァ!」
「避けるかっ」
「近接で倒しますよ!」
「分かっている!」
千罰と神狩を融合させて千罰・大幻刃に変える。
リーチと特殊能力よ良い所取りの武器となるが目の前のモンスターは簡単に斬らせてはくれない。
「速さはSランクの中でも上位、腕力はっ……下位、硬さは中位辺りか?!!!」
「浮遊剣をぶつけても食い込むだけで腕を吹き飛ばせないのは不愉快ですね。
……ちっ再生力も高い!」
「だがモンスターである限り核と物はあるし結局首を落とせば同じだ!!!
このイリーガル種は不定形ではない分考える事が少なくて良い!」
「一体一体なら対処はまだ出来ます。
しかし嫌に数が多い。おかげで決定打を出しにくい」
「あはははは戸惑ってる!!」
「早くしないと僕ら帰っちゃうよ?」
「ふんっ!!!!」
不意打ちのバルガヴァストラ
「無駄」
横に侍っていたモンスターが私の攻撃を防いだ。
頭部で攻撃を受けたせいか爆発で動かなくなる。
「どうやら不意打ちで殺す事は出来そうにないな」
「せいか〜〜い」
「無駄だから存分に踊っていてね」
「……………………はぁ」
葬盛から溜息が聞こえる。
苛立ちを抑えるようにもう一度溜息をすると顔を上げた。
「【剣神】」
葬盛の魔力が変質した。
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