表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
両片想いでラブコメで!~想い人一筋なのに、隣人の金髪碧眼美少女がやたらとちょっかいかけてくるんだが?~  作者: 咲来青
第5章

この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

92/156

第16話 結太ら、午後に備えて昼休憩を取る

 写真のチェックを終えると、国吉は一同を見回し、


「うん。これで、メモに書いてあった一人のみのポーズは、全て撮り終わりましたね。楠木様、伊吹様、そしてお嬢。ご協力いただき感謝します。お陰で、良いポーズ集が撮れたと思いますよ。お嬢のお知り合いの漫画家さんも、きっと満足してくれるでしょう。――後は、二人以上のポーズだけですが……そろそろ12時になりますし、先に昼食にしちまいましょうか」


 ニッと笑うと、後ろのアイスボックスを親指で示した。


「やったー! メシだーーーっ!!」

「もう、お腹ペコペコだわ……。写真のモデルなんて久し振りにやったから、疲れちゃった」

「う、うん……。私は、モデルなんて初めてだったけど……。撮ってもらってるだけなのに、こんなに疲れるものなんだね」


 思い思いに感想を漏らし、結太、イーリス、桃花は、ホッとしてレジャーシートに向かう。

 イーリスは桃花を振り返り、


「そーよー。疲れるのよー? たまーに、『モデルなんて、ニコニコ笑って、立ったり座ったりしてればいいだけでしょ?』なんて、テキトーなこと言う人もいるけど……。そーゆー人達は、実際に、カメラの前で何時間も表情作ってポーズ決めて、何百枚も何千枚も撮られてみればいーのよ。思ってる以上に、気力体力使うものだってわかるだろーから」


 そう言って、不満そうに顔をしかめた。


「まあまあ。お嬢の大好物も、たくさん作って来ましたから。それでも食べて、午後の撮影までに、気力も体力も回復しておいてください? 複数人での撮影は、一人の時以上に、大変になってくると思いますんで」


 言いながら、国吉はクーラーボックスから、サンドウィッチと三段の重箱を取り出し、レジャーシートの上に並べて行く。

 結太は『えーっ? そんなに大変なのか国吉さんっ?』と訊ね、レジャーシートの上であぐらを掻いた。

 イーリスは、重箱の中身に好物を見つけたのか、パアッと瞳を輝かせる。


 桃花はと言うと、どこに座ればいいのか迷っているようで、レジャーシートの手前で立ち尽くしていた。

 結太はいち早くそれに気付くと、


「あ……。あ、あのっ、伊吹さん! オレの隣空いてるから、もしよかったら、ここに――」


 『座れば?』と言おうとしたのだが。

 最後まで言わせてもらえないまま、イーリスが結太の指し示した場所に、ちょこんと腰を下ろしてしまった。

 結太はギョッとし、


「い、イーリスっ! おまえ、何勝手に座って――っ」

「あら。レジャーシートに、指定席なんてあったかしら? ないわよね? だったら、どこに座ろうと自由なはずだし、『ここに座っちゃダメ』なんてことも、言えないはずよ? ねえ、桃花もそう思わない?」


 訊ねられた桃花は、『う、うん。……そうだね』と返し、空いていたイーリスの隣に座った。

 結太は内心、桃花の隣に座れずに悔しがったが、イーリスに歯向かうと、またややこしいことになると思ったので、グッと我慢し、興味を昼食の方へ移した。



 三段の重箱の一段目には、からあげ、玉子焼き、ウィンナー、白身魚のフライやエビフライ、アスパラベーコンなどの定番のおかず。


 二段目の半分には、モモやブドウ、キウイなどのフルーツ類、もう半分には、宝神特製のパリパリサラダやコールスローなどの野菜類。(当然、混ざらないように、間に仕切りが入れてある)


 そして三段目には、俵型のおにぎりが、綺麗に並べられていた。


 ラップに包まれたサンドウィッチの種類は、BLT、照り焼きチキン&スクランブルエッグの他、ブルーベリー&クリームチーズ、あんバターなどのデザート系――などなど、目移りしてしまうほどだ。



「すっげーーーっ! 今日もごちそうだ! どれから食べるか迷っちまうなぁ!」


 ニコニコ顔の結太に、桃花もイーリスも同意し、やはり満面の笑みでうなずく。

 嬉しそうな高校生らの顔を見て、張り切って作った鵲と国吉も、作った甲斐があったと、軽く目配せして微笑んだ。


「ほんっと、マジで目移りしちまうなぁ! 国吉さんはもちろんだけど、サギも頑張ったじゃねーか! 今日は手伝えなくて悪いと思ってたが、これだけ作れりゃ、もう一人で任せても大丈夫だな!」


 東雲も感心してうなずくが、鵲は焦ったように、


「いやっ、俺なんてまだまだだって! ほとんど、国吉さんが作ってくれたようなものだし……。それに、今日はまだ、坊と保科様――特に、保科様の分を考えずに済んだから、これだけでよかったけど、そうじゃなかったら、俺一人でなんて、とてもじゃないけど無理だよ!」


 一人で任されては大変と、思いきり首を横に振る。

 何気なく放たれた鵲の言葉に、イーリスはハッと目を見張り、


「そー言えば、秋月くんと咲耶はどこにいるの? どーせ、どっかでずーっとイチャイチャしてるんだろうと思って、気にしないようにしてたけど……。お昼にもいないなんて、どーゆーこと? お昼はいらないって言われたの? それとも、二人だけ、別のもの食べてるの?」


 今更ながら、二人がいないことを気にし始めたのか、周囲をキョロキョロと窺っている。

 結太らは、心で『ヤバイ――! 騒ぐに決まってるから、ギリギリまで黙っとこうと思ったのに』と冷や汗を掻き、


「さ……さあ?……どーしてるんだろーなー……?」

「そ、そーだね。どこ行っちゃったのかな……?」

「藤島様のおっしゃる通り、どこかでイチャイチャしてるんでしょう。ほっといてあげましょーよ。ハハハハ……」

「う、うん、お二人なら、きっと心配いりませんよ。……ね、ねえ?」


 それぞれ白々しい言葉を口にしつつ、微妙な笑みを浮かべた。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
script?guid=on
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ