91話 トラウマ
・・・プロになることに
・・・抵抗があるんだ
帰り道 22時
カナデ「・・・もしかして
・・・あの時のこと?
ツナグ「・・・」
中学時代
ツナグ「だから
取り乱すのは
不器用の表れで」
ジアゼ「お前もういいよ?
いつもみんなと
違うこと言うんだよ
ズレてるって言うかさ」
ツナグ「・・・そんなつもりじゃ」
ジアゼ「・・・お前さ?
消えちゃえよ?
それからだった
ツナグの
鬱々とした
世界が広がったのは
回想 終了
カナデ「・・・もしかして
・・・プロになることで?」
ツナグ「・・・そうだよ」
カナデ「・・・
大丈夫だよ?
ツナグ「・・・え?」
カナデ「そのときは
私が守るから
ツナグ「・・・」
カナデ「あの時のようにね?」
ツナグ「・・・
・・・いつまでも
・・・守られてばかりか
土曜日 ワンモア事務所
ワスア「よく決心してくれた
“欠けている”の諸君」
ネア「足踏みするの
長かったね?
少年たち?」
ツナグ「・・・」
ワスア「もう君たちは
8割りはプロのような物だ
ワン リアル アクションの
カナデとシアンが居るのだからな
もはや
ワン リアル アクションは
伝説だ
その伝説のメンバー
シアンと
“すべてを繋ぐワンオール”
カナデ「・・・」
ワスア「そのカナデの
異常なまでの調和の旋律」
ワスア「さらには」
欠けている
バンド合宿の
四日目の
セッション
それを
“エンタメ用に”
編集した動画を見せた
シアン「・・・」
ティア「・・・」
ツナグ「・・・」
ワスア「この まるで
“ドラマのようなリアル”
これらがあるから
君たち欠けているは
簡単にプロになれる!!
シアン「・・・」
ティア「・・・」
ツナグ「・・・」
ワスア「おや?
どうしたのかね?」
動画内容を見た
ツナグ シアン ティアは
言葉を失った
動画内容
シアン「・・・
この世界に
希望なんか
ないってさあ!!
・・・でも
・・・やっと
・・・見つけた
ティア「・・・
少しは
みんなの音を
信じてみては
どうですか!?
この音は!
みんなの音は
裏切らない!!
ここにあるのが
裏切らない音ですよ!!
ツナグ「・・・
大丈夫だよ みんな?
僕の名前が
なんて言うか知ってる?
そう
だから
ぜったい繋げる
動画 終了
ツナグ「・・・」
シアン「・・・」
ティア「・・・」
ワスア「まず この
“ドラマのようなリアル”を
映像作品として売り出して」
・・・これを
・・・売るの?
ツナグ「・・・これを」
シアン「・・・消したい」
ティア「・・・黒歴史なのに」
ネア「なに
言ってんの?
超一流の役者も
顔負けよw?
当事者じゃねえから
言えるんだよおおお!?
ネア「そうなのかな〜
私も〜
動画内容
ありったけの
感情を乗せて
叫べええええええ!!
終了
ネア「って
少年に
言っちゃったけど?」
ツナグ「・・・ネアは
・・・それで
・・・いいのか?」
ネア「なに言ってんの?
表現者が
恥じらいを持つな?
ツナグ「・・・」
シアン「・・・」
ティア「・・・」
ネア「わかってないの?
自分を曝け出してこそ
表現者でしょ?
ネア「よくそれで
プロで奏でようと
してるわね?」
ヴェル「(・・・余計な事
・・・言わなくて
・・・良かった)」
リエル「(・・・言ってたら
・・・永遠の
・・・黒歴史だ)」
カナデ「・・・
・・・名セリフ
・・・言えば良かったな
ワスア「カナデ
君が
それが良いなら
あの時のを
再現してくれないか?
カナデ「あの時の?」
ワスア「君の
回想
カナデって名前だから
奏でることを選んだんじゃない
君が歌うとなりで
私が奏でたいから
私は奏でることを選んだ
本当
私は
いつも
ウソをつく
だって
本当のこと伝えたら
君のことが好きだって
バレてしまうから
回想 終了
カナデ「・・・」
ワスア「練習セッション前に
そんな名シーン
あったのだろう?
動画になかったから
再現してくれれば
売り上げは格段に上がる」
カナデ「・・・」
ツナグ「僕たちの気持ちが
わかったか?」
カナデ「・・・
・・・最高
ツナグ「・・・え?」
カナデ「・・・ツナグ?
再現して
世界中にばら撒こう!?
頼むから
乗るなああああ!!
ワスア「では
早速プロ契約を」
待ってください
ヴェル「ツナグ?」
ツナグ「・・・プロになったら
・・・歌番組にも
・・・出演するのでしょうか?」
ワスア「当然だよ?」
ツナグ「・・・だったら
・・・僕は
・・・プロに
・・・なりたくない




