89話 じゃあ どうしたい?
・・・ねえ?
・・・”欠けている”の
・・・初ライヴって
・・・成功?失敗??
文化祭 おわり 中庭
シアン「どうなんだろうなぁ」
ティア「一曲目は
大ブーイングのあと
シアンのトークフォローで歓声
二曲目は歓声
三曲目は大歓声のあと
アンコール
四曲目は
判断に困りますね」
ヴェル「結局
成功したのか
失敗したのか
わかんねえんだけど?」
リエル「三曲目までだったら
成功って確信できたのにね」
カナデ「終わり良ければ
すべて良し~」
ティア「カナデ?
その言葉を素直に受け取ると
失敗になる気がしますが?」
才能を見せつけた結果よ?
カナデ「ユ~ミ~?」
ユミ「たぶん
ライヴハウスだったら
確信できる成功を
感じたと思う
でも ここは学校
シアンとティア以外
みんな高校生
みんな
あなたたちに嫉妬したのよ?
ユミ「”あり得ない才能を持っててズルい”
”同じ学校の高校生として産まれて来るな?”
”なんで私は才能に恵まれなかったのだろう?”
私だって妬みた~い!!
ユミ「とくにツナグ!?」
ツナグ「・・・え?」
ユミ「あなた文化祭準備期間と
文化祭だけで
どれだけの才能を
見せつけたか わかる!?
役者
脚本家
演技指導
作詞
歌
ユミ「そして
嫉妬の部類で
言~え~ば~!!
学校一の
人気者の女の子カナデと
バンドでデュオ!!
ユミ「しかも!
学校一の美女ではないけど!
学校一の人気者!!
雰囲気美人+性格美人!!
ゆえに学校一の人気者!!
学校一の美女では
ないのにね!?
・・・ユ~ミ~?
・・・ディスってる~?
ユミ「四曲目の
みんなの反応は
妬みの頂点なのよ!?」
リエル「つまり
ツナグのせいで
こうなったの?
・・・僕が
・・・悪いの?
ヴェル「つまり
成功だけど失敗でいいのか?」
ティア「わけが
わかりませんね それ」
まあ
似たような経験なら
私もしたことあるけどね
ツナグ「ネア?」
ネア「才能を持った人間の
宿命なんじゃないの?
常に妬みが
つきまとうわよ?
だからツナグ?
これ以上
才能と
カナデとの
イチャイチャを
見せつけると
背中から刺される
覚悟をしなさ~い?
・・・僕は
・・・生きたい
シアン「ってか
ザファイドも来てるのか?
ザファイド「・・・」
ヴェル「ワン リアル アクションの
ザファイドか」
ザファイド「・・・カナデ?
・・・シアン?
なんで本物が
偽物と音が溶け込めるんだ?
カナデ「・・・」
シアン「・・・」
ザファイド「僕たち本物は
天才の孤独を味わってきた
誰にも理解されず
誰の音にも溶け込めず
否定されて
妬まれて
孤立して
”人気主義”に
暴行を受けて来た
ザファイド「本物は偽物に溶け込めない
なのに君たちは
なぜ偽物と溶け込める?
シアン「・・・
・・・気に食わねえな?
ザファイド「なに?」
シアン「・・・まず
俺の仲間の音を
”偽物”って呼ぶんじゃねえよ!?
ツナグ「・・・シアン?」
感情的になり
ブチ切れるシアン
シアン「・・・”欠けている”の
・・・みんなの音わな
俺の居場所になってくれる
音たちなんだよ!?
シアン「俺のベースの音を
最大限に 引き出してくれる!!
俺の音を受け入れてくれる!!
俺の音の
居場所になってくれた
音たちだ!!
シアン「その音たちを!!
偽物って
言うんじゃねえええよ!?
ザファイド「・・・」
ネア「ザファイド?
あなたは
まだ
わからないみたいだね?
ザファイド「・・・何をだ?」
ネア「だって
本物だけの必要ないもの
ネア「なんで
カナデとシアンの音が
溶け込めるか わかる?」
ザファイド「・・・ネアは
・・・わかると言うのか?」
ネア「まあ
わからないなら
わかるまで
足掻いてみれば?
ネア「あなたの尊敬するバラドは
”気づかせるタイプ”だからね?
自分で気づきなさい?」
ザファイド「・・・
黙ったまま
帰って行くザファイド
ヴェル「まあ
俺は偽物なのかも
しれねえけどさ
なんで
カナデと
シアンは
音が溶け込めるんだ?」
ネア「だって
あなたたちは
音の相性が
”奇跡”かってくらい
良いんだもん
ネア「前にも言ったけどね?」
リエル「相性が良ければ
本物だけの音じゃなくても
調和するのか」
ツナグ「教えてあげないの?
ザファイドさんに?」
ネア「まあ
なんでも教えてあげたら
成長しないからね~」
ネア「今日は
文化祭に誘ってくれて
ありがとうね?
ライヴハウスだったら
大成功の初ライヴだったよ?
ティア「・・・やはり
・・・そこですか」
シアン「さ~ってと
帰り支度をする
シアンとティア
ツナグ「帰っちゃうの?」
シアン「明日
よゆーで大学だってーの」
ティア「シアンは
まだいいですよ
バイトをしなくなって
余裕ができたから」
カナデ「どういうこと?」
シアン「なんで
カナデが気づいてないの?
ワン リアル アクションで
一生 遊んで暮らせるほどの
金が入っただろ?
ツナグ
ヴェル
リエル「・・・え?」
カナデ「お母さん
いつもの
お小遣いしか
くれないけど~?」
シアン「あぁ
そういうことか
カナデは
15歳だもんな」
カナデ「どういうことだろ~?」
ティア「親心ですね」
シアン「ツナグ?
もう今日のライヴで
わかっただろ?
さっさと
プロになろうぜ?
ツナグ「・・・え?」
シアン「ワンモア事務所の
ワスアってやつから
熱烈のラヴコール
来てるんだろ?」
ヴェル「そうなのか!?
ツナグ!?」
ツナグ「・・・来てるけど」
シアン「何を迷う必要がある?」
ツナグ「・・・」
シアン「変わった世界は
光り輝いていたんだろ?
シアン「もっと
光を浴びようぜ?
一曲目の歌詞みたいに
”何もしない自分を
殴ってやりたいと”
後悔しないようにな?
ツナグ「・・・シアン」
そう言って
シアンとティアは
帰って行った
ヴェル「おい?
ツナグ??」
ツナグ「・・・黙ってて
・・・ごめん」
ヴェル「ビビるのは
わかるけどさ」
リエル「ツナグだけの
問題じゃないし」
ツナグ「・・・でも」
世界は
やり方次第で
簡単に表情を変える
ツナグ「・・・カナデ?」
カナデ「だとしたら
じゃあ
どうしたい?




