83話 絆
やったああ!
やった!やった!やった!
やった!やった!やった!!
やったあああああああああああ!!
舞台裏
カナデ「ユ~ミ~?
よくあんな難しい
クレシ役
演じきったね!?」
ユミ「私って
役者の才能があるのかも!!
観客もスタンディングオベーションだしい!!」
ぜったい文化祭後
打ち上げだからねええ!?
ツナグ「・・・良いなぁ
・・・みんな」
ユミ「私以上の
大活躍をしたツナグが
なんでそんなテンション?
・・・あ!」
カナデ「そう
ツナグは
これから
ライヴするのよ?」
ユミ「まだ大役が
残ってるのか」
カナデ「でも
そろそろ慣れてきたんじゃない
ツナグ?」
ツナグ「・・・
・・・慣れるとは?
カナデ「え?」
”欠けている”の
みなさん?
ステージにお願いします
ツナグ「・・・もう
メンタルライフも
体力も0に近いんだけど」
ユミ「明日
学校休みだし
爆睡すれば良いじゃない?」
カナデ「明日
文化祭の片付けじゃなかったっけ?」
ユミ「・・・めんどくせぇ~」
ツナグ「じゃあ
行って来るか」
ユミ「行ってらっしゃい
カナデにツナグ」
ステージに向かう
ツナグとカナデ
ユミ「・・・」
”どうしたのユミ?”
ユミ「いやね
クラスのみんなにも
私にも
怖くて挨拶さえ
できなかったツナグがね~
ユミ「今じゃ
演劇の脚本書いて
主人公も演じて成功させたり」
”このあとは
ライヴ パフォーマンスだもんな”
ユミ「そうね~
人って
変わるわね~
観客席
”最後
ワン リアル アクションの
カナデとシアンが居る
ライヴって!!”
”金を払うレベルなんじゃねえの!?”
”聴けていいの!?
俺たち生ライヴで聴けていいの!?”
カナデとシアンの
ネームバリューが
異常な盛り上がりを見せていた
ステージ
”欠けている”の
6人が揃う
ツナグ「・・・ライヴか」
シアン「お前
毎回ライヴの度に
そのテンションでやる気か?」
カナデ「ツナグは
プレッシャーに弱いだけ~」
ティア「場数を踏むしかないですね」
リエル「場数って言ってもさあ?
僕たち”欠けている”
オーディエンスの前で
奏でるの初めてなんじゃない?
カナデ「・・・あ!」
回想
ツナグ「・・・慣れるとは?」
回想 終了
カナデ「慣れるも何も・・・」
ツナグ「これが初めてだからな?」
ヴェル「リアルロストで
ライヴしたときは
まだリエもシアンもティアも
居なかったしな」
ティア「オーディエンス
ネアだけってのは
やりましたけど
それは数に入れない方がいいですね」
ツナグ「・・・じゃあ
・・・”欠けている”
・・・初ライヴか
カナデ「サイコーな物にしようね~♪」
シアン「・・・そうなんだが
オーディエンスの様子を見る
シアン「・・・やっぱ
・・・気に食わねえ物があるな
ツナグ「え?」
シアン「ツナグ?
マイクを貸してくれ?」
マイクを持ち
トークを始めるシアン
”おい!
ワン リアル アクションの
シアンがマイクを持ったぞ!!”
”トークが
始まるのか!?”
シアン「はじめまして
花咲高校の皆さん
今日はみんなの文化祭に
呼んでくれてありがとうな?
まあ
なんで部外者の俺が
高校の文化祭に
参加できるのかが
わからねえけどな
”・・・・・”
オーディエンスの
笑いをとるシアン
校長「・・・」
教員「校長!?
わかってますよ!?
校長の私利私欲ではないってことは!
生徒のためですよね!?
これは生徒への
サプライズですよね!?」
校長「・・・」
私利私欲だった校長に
止めを刺した教員
ステージ
シアン「まあ
呼んでくれて感謝してるし
皆の前で奏でられる事
喜びしか感じねえ
でもな
俺は
”欠けている”の
シアン・リーなんだよ?
ワン リアル アクションの
シアン・リーじゃねえ
”・・・え?”
シアン「元々
ワン リアル アクションは
助っ人としての期間限定
俺のバンドの本当の居場所は
”欠けている”しか
ねえんだよ
シアン「俺は
カナデの
ヴァイオリンの旋律に
魅かれた
そして
ツナグの
歌声と歌詞に
救われたんだ
ツナグ「・・・シアン?」
シアン「そして
”壊し屋”と
音楽業界で呼ばれた俺を
こんな俺を
受け入れてくれたのが
”欠けている”なんだ
”・・・・・”
シアン「だから これからは俺を
”欠けている”の
シアンって呼んでほしい」
ティア「ずいぶんと
熱い事を言うようになりましたね?」
シアン「事実だしな」
カナデ「シアン?
マイク貸して~?」
カナデが喋り出す
カナデ「シアンに続けて言うね?
私も
”欠けている”の
カナデ・トケルなんだ
シアンと同じく助っ人で
ワン リアル アクションに
参加してただけ
私は
”欠けている”が
本当の居場所なの
カナデ「そして
私のヴァイオリンの旋律は
”欠けている”じゃないと
本当の実力は出せないんだ
カナデ「だから私を
”ワン リアル アクションの
カナデ"と呼ばないでね?」
”・・・・・・
・・・熱い
カナデ「え?」
”・・・友情
・・・想い
・・・絆
・・・なに?
・・・この熱さ
”本物って感じがする!
このバンドは
本物の絆で結ばれてる気がする!!”
”そんなつもりじゃなかったのに”
変にオーディエンスの心に
火をつけてしまったカナデとシアン
ネア「(ついでに これも
動画として売り出すかな)」
こういうトークサービスもするんだね?
もはや この国は”実力主義”なのに
ネア「ただの
オーディエンスとの
触れ合いよ?
ザファイド?
ザファイド「僕は
オーディエンスに
媚びるつもりはない」
ネア「だけど
本物が交われるか
知りたくて来たのでしょ?
そんなに不安なの?
ザファイド「・・・」
ネア「まあ
音楽スタイルに
口をはさむ
つもりはないけどさあ
環境に合わせて適応していくのも
ミュージシャンなんじゃないの?
ネア「”邪魔にならない本物”
そう呼ばれる私の意見だけどね」
ザファイド「そして今は
現実を忘れてしまうほどの
魅了の歌姫 ”リアルロスト”
ザファイド「ワースクル・アークの
ライヴ後に
そうファンに
呼称されるように
なったもんね?」
ネア「なんか私って
かっこ良くない!?」
ザファイド「・・・はいはい」
ザファイド「・・・
カナデ?シアン??
見せてもらうよ?
”本物”が”偽物”と
融合できるのか
どうかをね?




