昔話
いつもより長め+ルウクスサイド
エイラ達が化粧室に行った直後からのお話です
ソルトゥフに従うのには気が引けたが、二人だけで行かせるのは危険だと、ルウクスは渋々ついて行った。だが話を聞く限りソルトゥフと名乗った男はどこか怪しい。何か嘘をついているようにも感じる。
そして………エイラに子供扱いされて散々だと、不機嫌そうなルウクスはカップに残っている少ないコーラを一気に飲んだ。
「そういえばさ、ルウクスって名前聞いたことがあるんだよね。確か……どっかの村を滅ぼしたとか。」
「…それがどうした?」
「生き残りの子供の話だとさ、けっこう君に当てはまるところが多いんだよね」
そう言いながらニタニタと笑うソルトゥフ。
「本当に君だったりしてね」
「さあな。てか、滅んだ村の話とかなんでそんな詳しいんだよ」
「んー。僕がその頃暮らしてたところは色んな情報が入ってきてたからね。フルーリュンヌもそうだったし、それが普通だと思ってたけど…まあ、僕もそういうのが好きだからけっこう調べてたっていうのもあるし…そっか、知らないのか。残念」
「あの頃は旅してたし、基本的には野宿だった。人ともあまり関わってないのに、そんなどこかもわからない村の情報なんて知るかよ」
「……ふーん。…いや〜、会ってみたいな。生き残った子供と全てを奪ったルウクスってやつに。あれからどう過ごしてるのかっていう情報は全く無いんだよね」
そこまで言ってソルトゥフはルウクスの視界に無理矢理入ってきた。
「君はずっと窓の方を見てるけど、何か見えるの?」
「ごちゃごちゃうっせぇんだよ」と言いながら、ルウクスは渋々顔をソルトゥフに向けた。
「はは、こういう話誰かとしたかったんだよね。エイラさん達に話しても犯人がどこで何してるのかわからない分怖がらせちゃうかもしれないし」
「お前、頭おかしいだろ、色々」
「ひどいな〜。で、……滅んだ村の話なんだけど…村を滅ぼしたルウクスってやつは」
「ルウクスっていうのやめろ」
「しょーがないなあ。その少年は始め旅人として村を訪れて、生き残った子供とも色々話をしたみたいなんだよ。で、その少年は当時8歳だった子供と4歳違いらしくて彼もまだ子供だったんだよ、そして黒髪で赤い瞳だった」
「…………」
「あれから5年だから……。君は何歳なの?見た目的には今の特徴全部一致してるよね」
「…で、もし俺が村を滅ぼした張本人だったらどうすんだよ」
「そうだなー、考えてなかったなー」
ソルトゥフは腕を組んで考える素振りを見せる。
「……エイラさんに言ってみる…とかは?」
「…………へぇー…。…もし俺がその少年だったら俺の生活に支障が出る前に、お前らのことは殺すかな」
「ぐっ…」
ルウクスはソルトゥフの胸ぐらを掴み、自分の方へと引き寄せる。
ここで初めて不機嫌そうな顔ではない表情をソルトゥフに見せた。
「鏡見て笑顔の練習した方がいいんじゃない?その歪みまくった笑顔すごく怖い、いや、ここですごくいい笑顔されても怖いんだけどさ」
「はは、冗談だよ。そもそも俺、その少年じゃねぇし、人殺しなんかするつもりもねぇ」
「ちょっと冗談に聞こえない…かな。あと、掴むのやめてもらえない?みんなに見られてるよ」
「問題ない、誰にも見えてない」
ルウクスは笑顔を消して問う。
「それで、お前は何者だ?何が目的だ?エイラに助けられたっていうのは嘘なんだろ?」
「ちょっと意味がわからないな。離してもらえる?」
「…………」
ルウクスが掴む手をゆっくり離し、ソルトゥフを解放する。
「僕の話は事実だよ。まぁ、ここで再開できたのも奇跡のようなものだし、君が僕が信用できないのもわかるけどさ……ハハっ」
そう言いながら頭をそっとペシペシと触り、テーブルの上に手を戻した。
「あぁ、お前みてぇなやっ」
「お待たせ〜。ごめんね、仲良くしてた?」
エイラとシャルルが席に戻ってきた。
ルウクスは出そうとした言葉を呑み込み、違う言葉を発する。
「別に…」
「もう、ルウくん!ホントにごめんね、ソルトゥフさん。小さい頃はもう少し愛想良くてこんなんじゃなかったんだけど…」
「あっはは、大丈夫ですよ」
癖なのだろうか、また頭をペチペチと触りながらそう言った。
閲覧ありがとうございました。
ゆぅさん暴走回でした、へっへへ
ボロがポロポロ




