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ルウクスとシュネー

キリキリキリ…と弓を引き、盛大にガラスを割る。

青年は養母とともに、ぽっかり開いた窓から飛び出してきた。私は軽々と木から飛び降り、標的を睨む。


「見つけたぞ、ルウクス……」


この悪しきフルーリュンヌの生き残りが、と続けようとした瞬間、青年は目を見開いて、小さく呟いた。


「エイラ……?」


キーンとよみがえる頭痛。

(…また、その名かっ……!)

あの狂ったような女も、この無力な青年も、エイラエイラって、うるさいのよ!!

私の怒りのにじむ声で、かつ誇らしげに言い放った。


「私はヴァイシュロス国の王女の、シュネー。お前を殺しに来たんだ……っ!」


手にしている得物の事も頭から飛んでいた。

ルウクスに飛びかかり、首を絞めてやろうとした。

奴は「っ!?」と状況が飲み込めないかのような声をあげ、私の突進を避けた。

勢いのため少々バランスを崩したが、幾多の戦場で鍛えた感覚で、もう一度狙いを定めて走る。

厄介なことに、奴も運動神経は良いのだろう、私の猛進を避け、後ずさって距離をとる。


「何すんだよ、エイラ!」


黙れ!

声帯こそ震えなかったが、高ぶる感情を込め、獣の如く奴の首に腕を伸ばす。

が、


「ぼうやっ!」


養母が奴の腕を引き、その体は横へとずれる。

私の渾身の一撃は虚しく空を裂く。

2人は森の方へと逃げていった。

逃がすものか。

放りっぱなしの弓矢を再び構え、走りながら2人の背中を狙い、矢を射る。



……最近、エイラって…….何でこの私がフルーリュンヌの人間の名で呼ばれなきゃいけないワケ?

そんなに似てるのかしら。

エイラって、一体、誰ーー?


そこでハッと我に返る。

しまった。奴らを見失った。

すでに森は深い。だごそこまで遠くには逃げていないだろう。

こういう場では、身を隠す方が利口だ。

ならば見つけ次第、この手が奴らを殺すことになる。

音を頼りに、私は茂みをかき分けていった。


別に誰でもいいじゃない、エイラなんて。

このシュネーに何ら関係もない。

雑念を振り払い、頭を任務に集中させる。


『逃げ切れた』って、安心してなさい、ルウクス。


私が後ろから命を奪ってあげる。


閲覧ありがとうございました。

なかなか緊迫した雰囲気ですが、どうなるかはお楽しみに。

※また、今までアップした小説の直しを只今作成中です

別作品としてアップします

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