第四章「光の廟」(3/3)
俺は止めた。
意識的ではなかった。止めようと思って止めたのではない。ただ、体が緊張して、何かを閉じた。閉じ方が分からないまま、閉じた。
針の感触が全身を走った。
痛みとは違った。ただ、非常に不快だった。光の洗礼と、俺の内側から来るものとが、俺の体の中で接触して、互いを拒絶していた。神官の手はまだ額にあった。あと一秒か二秒、そこにある。
俺は顔を動かさなかった。
呼吸を一定に保った。
体の内側で起きていることが、外に出ないように。ただそれだけを考えた。
神官の手が離れた。
「光があなたの中に宿りますように」と神官は言った。声が廟に響いた。
俺は一礼して、列に戻った。
列に戻りながら、体の感触を確認した。
指先はまだ冷たかった。手のひらも冷たかった。ただ、さっきのような「広がろうとするもの」はなかった。閉じた後は、静かだった。閉じた方法は分からなかった。ただ、閉じた、という事実があった。
ラーシュが横にいた。俺が戻ったとき、彼はこちらを見た。一秒だけ。俺の顔を見て、それから前を向いた。
何かに気づいたかもしれなかった。気づかなかったかもしれなかった。ラーシュは人を見る目がある。ただ、彼が見たのは一秒で、一秒の間に俺の顔に何かが出ていたかどうかは分からなかった。
洗礼はまだ続いていた。次の候補生が進んでいた。次の光があった。次の「何かが整った顔」があった。
俺は正面を向いて、廟の光の中に立っていた。
光は美しかった。光は暖かかった。光はここにいる人間たちを受け取っていた。
ただ、俺を受け取っていなかった。
そして俺の体の中には、光が来たときに動いた何かが、今も静かに、閉じられたまま、そこにあった。
父さんの本の最初の一文が、頭の中にあった。
影は悪ではない。ただ、誰も引き受けたがらないものを引き受けているだけだ。
この廟の中で、その言葉がかつてないほどはっきりと意味を持った。
誰も引き受けたがらないものを。
俺はそれを引き受けるつもりなのかを、まだ決めていなかった。ただ、体がすでに決めているかもしれない、という感触が、指先の冷たさの中に残っていた。
廟を出た後、学院は同じだった。
石の廊下は同じで、候補生たちの声は同じで、夕食の食堂の騒がしさも同じだった。何も変わっていなかった。変わっていないことが、少し奇妙に感じられた。俺の中で何かが動いた。体の内側で何かが閉じられた。それなのに廊下の石は同じ石で、ブレンの笑い声は同じ声だった。
世界はそういうふうにできている、と思った。内側の変化を、外側は知らない。
食堂で夕食を取った。ラーシュが隣に座った。しばらく二人とも黙っていた。ラーシュが「どうだった」と聞いた。儀式についての質問だった。
「美しかった」と俺は言った。
「そうだな」とラーシュは言った。少し間があってから。「お前、途中で顔色が変わった気がしたけど」
俺は少し考えた。「光が強かった」と言った。
ラーシュは俺を一秒見た。「そうか」と言った。それ以上聞かなかった。
彼が気づいているかどうかを考えた。気づいていても、気づいていなくても、今は話せない。話せる言葉がなかった。自分でもまだ何が起きたのかを整理できていなかった。整理できていないものを言葉にすることは、俺にはできなかった。
テーブルの向こうでブレンが何か言っていた。マレンが「うるさい」と言った。ブレンがさらに笑った。ナイが一人で黙って食べていた。この全部が続いていた。昨日も同じだったし、明日も同じだろう。
俺は食事を続けた。
宿舎に戻ってから、手を見た。
普通の手だった。廟の中で感じた冷感は、夕食の頃にはほとんど消えていた。痕跡のような感触がまだ指先にあったが、他の人間が見ても何も分からない。俺にも、見ても分からない。感触だけが残っていた。
机の前に座った。
父さんの本が、いつもの場所にあった。
今日の廟でのことを、整理しようとした。光が来た。体が退いた。体の中で何かが動いた。俺はそれを閉じた。閉じ方は分からなかった。それでも閉じた。
閉じたものは、何だったのか。
答えはなかった。ただ、一つの仮説が頭の中にあった。確認していない仮説だった。確認するには本を開く必要があった。
本に手を伸ばした。
表紙に触れた。
あの夜とは違う触れ方だった。あの夜は「開こうとして開けなかった」だった。今夜は——触れた。それだけだった。開けなかったのは同じだった。ただ、触れ方が違った。あの夜は指先で端に触れた。今夜は手のひら全体を表紙の上に置いた。
革の感触があった。
温かくなかった。冷たくもなかった。ただ、そこにあった。父さんの手がここに何度も触れたという事実が、革の感触の中にあった。感触として分かるものではなく、知っているから感じる何かとして。
影は悪ではない。ただ、誰も引き受けたがらないものを引き受けているだけだ。
九歳のときに読んだ一文が、廟の中で意味を持った。廟を出た後もまだそこにあった。今、本の表紙に手を当てながら、その一文が指先の下にあった。一ページ目に書かれている。この表紙を開けば、その文字がある。
開かなかった。
ただし今夜は、理由が変わっていた。
あの夜、開かなかった理由は「名前がついたとき取り消せない」という怖れだった。今夜、開かない理由は違った。体が廟の中で何かをした。体が俺の意識より先に何かを閉じた。その「体が先に決めていること」と、本の中に書かれている「父が知っていたこと」が、今夜出会うべきではない、と感じた。
出会うべきではない、ではなく——今夜出会えるほど、まだ俺は整っていない。
本から手を離した。
消灯後、暗闇の中で天井を見ていた。
エヴァンが寝ていた。トールが寝ていた。デインのろうそくは早く消えた。今夜のデインは、廟から戻った後、夕食もそこそこに宿舎に戻っていた。何かを考えていたのかもしれなかった。何を考えているのかは分からなかった。
廟でのことを、もう一度整理した。
俺の体は光を拒絶した。拒絶する前に、体の中で何かが動いた。俺はそれを閉じた。閉じた後の廟での時間、俺の手は冷たかった。指先から手首まで。洗礼の間中、ずっと。
シャーン・ルヴィの言葉。標準的な四属性の外にある力に親和性を持つ個体。
訓練場で感じた冷感。手帳に書いた記録。一時的な冷感。音の遠のき。持続は二秒以内。
父さんの本の最初の一文。
これら三つが、今夜は点ではなく線になりそうだった。繋がりそうだった。繋がってほしくない部分もあった。繋がったとき、俺が今の俺でいられるかどうかが分からなかった。
ラーシュのことを考えた。廟での彼の肩の変化を思い出した。光が彼を受け取って、七週間張り続けていた肩が落ちた。あれは本物だった。光が人を受け取るとき、本物のことが起きる。
俺は受け取られなかった。
受け取られない、ということの意味を考えた。排除されたのか。光に値しないのか。それとも——別の何かに値するから、光は俺を受け取らないのか。
父さんの本の言葉が繰り返し来た。誰も引き受けたがらないものを引き受けているだけだ。
引き受けるとはどういうことか。引き受けた後、どうなるのか。引き受けることを選べるのか、それとも選べないのか。
答えは本の中にある。
本はまだ閉じている。
俺はまだ準備ができていない——と思っていた。ただ今夜は、準備が必要なのか、という別の問いが来ていた。廟での体の動きは、俺の意識より先に起きた。準備より先に起きた。俺が準備を待っている間に、体はすでに動いている。
どこかで、準備を待たずに開くことになるかもしれない。
そう思いながら、目を閉じた。
眠れるかどうか分からなかった。
ただ、廟での冷たさが、指先にまだ少し残っていた。消えていなかった。消え方をまだ知らなかった。
それが今夜の全部だった。




