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「神と悪魔とサン・ジェルマン」(セーラー服と雪女 第26巻)  作者: サナダムシオ


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⑥ 真田香子のリクエスト

 西暦1993年7月25日の日曜日、真田香子が、久しぶりに、朝から名護屋テレビ塔の、亜空間レストランを訪れた。忙しかった小学校教諭にも、ようやく夏休みがやって来たのだ。


「こんにちは。ユッコは居るかしら?」

「はあい。なんだあ、お姉ちゃんかあ。」

「あら、珍しいわね。今日は一人でお留守番?」

「地下で鷹志も伯爵も、アヤシイ研究の真っ最中よ。」


「イヤだなぁ。人聞きの悪い事を言わないでよぉ。」

 そこへ、ちょうどエレベーターから、鷹志が出て来るところだった。まさに、"ウワサをすればカゲ"である。


「鷹志君、ちゃんと食事を摂ったり、睡眠時間を確保したりしてる?」

 何だか顔色の悪い彼に、香子が思わず声を掛ける。


「すいません。研究に夢中になると、つい、色々と疎かになってしまって……。」

 バツの悪そうな鷹志。

「……もう、気をつけてよ?私も義理の弟には、健康で居て欲しいんだから。」


「お姉ちゃんは、健康管理、バッチリだものね?」

 由理子がそう言うと、香子は胸を張った。

「そうよ。それが、小学の教諭として……いや、むしろ社会人として、最も大切な事なのだから。」


「ははは。以後気をつけますね。」

 鷹志は力無く笑って同意した。


「ところで由理子に、お願いが有るんだけど……。」 

 香子が真剣な顔になり、由理子の方に向き直る。

「なあに?」


「例の"悪魔捜し"の件で、私も気になる出来事を見つけたの。」

「へえ?僕も聞きたいなあ。」

 鷹志も首を突っ込む。


「鷹志君は今回、お留守番よ。課題はしっかり食べてよく寝ること!」

「ええっ!?」

「残念だけど、それが良いわね。ここのところ毎日研究続きで、私から見ても、顔色が悪いもの。」

 由理子もそう言った。

「はあい。分かったよ。」

 大人しく引っ込む鷹志。


「……それで?どんな案件なの、お姉ちゃん。」

「その名もずばりドーバーデーモン。もう、名前からして悪魔っぽいでしょう?それにUMA事件でもあるから、アタシやアナタ向きかなって。」

「面白そうね。」


「今から連れて行ってもらえるかしら?」

「いいわよ、喜んで。じゃあ鷹志は、お店のモノでも食べて、昼寝でもしながらお店番を頼むわね。それと伯爵に、私がお姉ちゃんと出かけたって、言っておいてね。」

「うん、了解。気をつけてね。」

「はあい。じゃあ、お姉ちゃん、行こうか。」


 

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