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日本霊異記 現代語版  作者: はまゆう


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第十一 幼い頃から魚を網で捕り続け、恐ろしい悪報を受けた話

播磨国飾磨郡(今の兵庫県姫路市付近)にある濃於寺のうおでらで、京の元興寺から来た慈應大徳という高僧が、檀家(信者)の依頼を受けて夏安居(げあんご=夏の修行期間)を行い、『法華経』を講じていた。

その寺の近くに、一人の漁夫が住んでいた。彼は幼い頃からずっと、網を使って魚を捕ることを仕事にしていた。

ある日、その漁夫が突然、家の中の桑の木の下で這いつくばいながら、大声で叫び始めた。

「熱い! 炎が体に迫ってくる! 燃える!」

家族が慌てて助けようと近づくと、漁夫は必死に叫んだ。

「近寄るな! 俺は今、焼け死にそうだ!」

家族は怖くなって、すぐに寺へ駆け込み、慈應大徳に助けを求めた。

大徳は漁夫のもとへ行き、呪文を唱えながら長い間祈り続けた。するとようやく苦しみが収まったが、漁夫が履いていたはかまの部分が、まるで本当に火で焼かれたように真っ黒に焦げていた。

漁夫は震え上がり、恐怖で顔面蒼白になった。

その後、彼は濃於寺へ行き、大勢の僧たちの前で自分の罪を深く懺悔し、心を入れ替えた。そして着ていた衣服などを寺に施し、『法華経』を何度も読んでもらった。

それ以来、漁夫は二度と魚を捕るような悪行を働かなくなったという。

中国の『顔氏家訓』にも似た話がある。

「昔、江陵の劉氏という家が、うなぎのスープを売る商売をしていた。すると生まれてきた息子の頭が、完全にうなぎの頭だった。首から下だけが人間の体だった」

まさに、この漁夫の話も同じようなことだと言えるだろう。



解説

この第十一話は、中国の『顔氏家訓』も引き合いに出して、「生き物を殺し続けると、こんな恐ろしい報いがある」という因果応報の教訓と仏教の功徳がテーマです。


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