ブラックボーン
抜けてた箇所があったので投稿しなおします。
中に入る。
普通の宿屋だ。
「こっちだ」
言われた通りに倉庫に入ると扉を閉め、ぐるんとクレイが回れ右。連れて俺も回れ右。
「あ、扉」
扉の横に扉。
隠し扉にしては隠されてない。
ドルチェットがあることに気がついた。
「ドアノブなくね?」
「問題ない」
クレイが扉を蹴り飛ばす。
すると中で何かのネジが回る音がして突起ができた。これを掴んで開ける。
んー、こういう機械仕掛けっていいな。
中にある階段を下りていくとまた扉。
「…?」
なんだ?このねっとりとした嫌な感じ。
今すさまじく帰りたい。
と、思ったがクレイは呆気なく扉を開けた。
「あら?」
とても低い声でお姉さんみたいな口調。
中にいたのはガタイの良い、まるでインコみたいな服装のオネエが待ち構えていた。
「ダッチ、クレイだ。約束通りに来たぞ」
「あらァー?ほんとうに来たのね。いいわよ中に入りなさい」
促されるままに中に入り、ダッチの腕に目が止まる。
黒い鮫のタトゥー。
冷や汗が止まらない。
おいおいおいおい、ここ、ブラックボーンのアジトじゃん……。
「どーした?顔色悪いぞ?」
と、ドルチェットに訊ねられた。
しーっ!しーっ!
俺のことはほっといて!
「ん?んー?」
ダッチが俺に近付いてきて、更には覗き込み始めた。
冷や汗ダラダラ。
ジロジロジロジロめっちゃ見てくる。
「んふふふふふふふ。いいわよー、乗せたげる」
語尾にハート。
怖い怖い怖い。まさか俺がバルバロと繋がりがあるってバレてんのか?
全身に鳥肌。
ドルチェットはダッチの行動に引き、クレイがそろそろ止めようとしたところで離れてくれた。
「この近くのオオヤナギの下に残りの仲間を呼びなさい。私たちの船に案内してあげるわ」
内心拒否りたい気持ちで一杯だったが諦めてダッチ達と共に例のオオヤナギへと向かう。
ていうか、乗馬しているダッチが近すぎて馬に轢かれそう。超怖い。
なんかムフムフ言ってるし。
アジトから出てすぐに空に向けてトクルを飛ばしたから、今頃アスティベラートの所に着いているだろう。
「うわぁ、滝みたい」
平原に生えたオオヤナギは文字通り通常の柳の五倍以上は縦にも横にも大きく、まるで噴水のようだった。
「ていうか、オオヤナギの場所知ってるのか?」
今さらながら不安。
それにドルチェットが答えた。
「問題ないぜ。お前か宿に閉じ込められている間、あっちこっち歩き回って探索してたからな」
そうですか。




