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旧・脇役無双~この弓はエクスカリバーである~  作者: 古嶺こいし
この弓はエクスカリバーである

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違和感

投稿ミスしたので再投稿

 功太の近くへとクロイノがたどり着いた。


 皆きちんとクロイノが見えているらしく巨大なクロイノにびっくりしていたが、功太だけは俺を見ていた。

 声を掛けようとして気付いた。


「あれ?」


 仲間がさらに増えていた。

 あれは獣人か?ウサギのような長い耳が生えている。


「でも純粋な獣人でもないような…」


 この世界の本物の獣人とは獣率が80パーセント以上のが多い。

 だから一部が獣人化するジルハなんかは珍しいのだけれど、目の前のウサギの獣人は耳や尻尾を除けばほとんどが人間と変わらない。


 この子も作られた獣人なんだろうか?


「………ルフェル」


 ウサギの獣人の女の子は怯えたような視線を俺に向け、ルフェルと呼んだエルフの女性の後ろに隠れた。

 それを見たエルフの女の子。ルフェルが俺を睨み付けた。


「貴方ね、国の秘宝を勝手に持ち出しその為には人をも殺すという極悪非道な盗人は。更にはこんな可愛いラピスラズリを舐めるように見るなんて。この変態!!」

「なんだとこの年増!!」

「なんですってぇ!!?」


 売り言葉に買い言葉でアスティベラートが条件反射とばかりに言い返す。

 それをノクターンが宥めようとしているが熱は収まらない。


「あの、ジロジロみてすみませんでした」

「…………」


 ウサギの獣人、ラピスラズリは汚いものを見るように睨み、そっぽを向いた。

 出会って数秒で嫌われました。


 そういえばあのでかい男、名前なんだったっけな。

 ああそうだガンウッド。

 あいつの姿がない。


 軽く見回してみても居ない。

 どこ行ったんだろうか?

 まぁ居ないなら居ないで助かるけど。


 良くない空気だが、先程の冒険者の言葉を思い出して功太に声を掛けた。


「ねぇ、攻撃されたって聞いたけど。怪我とかは?」


 功太がこちらを見る。

 だけど、前回とはまた違うイライラとした感情を含んだ視線だった。


「………ない。いつまでも弱いままじゃないぞ、僕は」

「そ?特になにもないのなら別にいいんだけど」


 体調でも悪いのかな。


「!」


 音もなく後ろから何かが飛んでくる。

 千里眼/見通しによって彼女が投擲する姿勢に入った辺りでまさかと思ったが、本当に投げてくるとは思わなかった。


 クナイだ。

 それを弓で弾き落とす。


 功太の仲間であるルカが舌打ちをした。


「貴様…」


 アスティベラートが静かに大激怒。

 睨み付ければルカはあまりの圧に少し視線を反らした。


 そういえばあの大男が今日は居ないな。

 珍しい。


 というか功太がなんにも反応しないな。


「功太の所のパーティーは問答無用のプレイヤーキルが推奨でもされてんの?今そんなことしている暇ないと思うんだけど」


 功太がそんなことしないと分かっているけど、つい口から出てしまった。


 すると功太はギロリと怖い顔でルカを睨み付けた。

 こっわ。君そんな顔できたの?


「……ルカ、やめろ」


 びくりと怯えるルカ。


「あの、ですが…」

「うるさい。君たちもいい加減に空気を読め」

「………」


 怒られた女性たちがシュンとした。


 功太の口から吃驚するくらい低くて冷たい声に俺も唖然とした。

 あの、功太さん変わられましたね?


 滲んだ脂汗を拭う功太が剣を持ち直す。

 やっぱり体調悪い?


「朝陽、今のところ厄介なのはゴーストと呪いだ。あとは…お前なら何でもないものだ」

「……ほぉ?」


 なんだろう。

 何故か言葉にトゲらしきものを感じるせいで素直に受け取れない。

 まぁ、でも今気にする余裕もないしな。

 まずは目の前の敵だ。


 クリフォトが扇子で口元を多いながらニヤついている。

 なんだろう、この違和感。


 矢を生成しつつゴーストの位置を確認。


「じゃあ、まずは小手調べ」


 【身体能力向上】【火焔属性付与】【攻撃力増大】

 次々とスキルを発動し、ボスに向かって射ち放つ。


 辺りに爆音を轟かせながら真っ直ぐに進んだ矢。


『ふふふ、小手調べねぇ。ガブリエリス、任せたわよ』


 クリフォトが消え去り、矢がガブリエリスと呼ばれたボスの顔へと突き刺さる。


「なっ」


 フイと反らした顔の横を通過した矢が、なんと突然消えた。


 ニヤリと笑うガブリエリス。


『ふふ、ふふふふふふふふ。私にはそんなチンケなものは通じないわ…』


 ちんけなものか。


「言ってくれるねぇ」

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