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旧・脇役無双~この弓はエクスカリバーである~  作者: 古嶺こいし
この弓はエクスカリバーである

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二人

 今から来るのはタコ墨だ。

 アレを被ると一分間視界が制限されるようになるんだ。


 俺なら避けきれるけど、クレイ以外は被れば全滅させられかねない。


「螺旋の家、網目の家、逆さの獣に問われて、何を急ぐ、網を引かれて、まとわりつく粘りけ、泥の中に沈んだ、進めど壁、何度願う、もっと速くと…。《トサフ》

すがり付く手を払う、脚を叱咤し、けれども砂の道。無情な雨に打たれ、天へと叫ぶ。時よ、遅れろ…《エタル》」


「!」


 速度上昇の魔法と、なんで速度妨害の魔法が??

 相殺するだろ!?


「え!?」


 人形がタコの光の近くにいて、魔法が発動した。


 タコ墨がゆっくりと空へと放たれたが、魔法の影響でまるでスローモーションのようだった。


 なるほど、これなら避けられる。

 しかも自分達には速度上昇の魔法で墨はもう止まっているのと同じ。


「あった!!」


 今のうちにと至近距離に迫ると、俺の探していたものを発見。

 すぐさまに連射して破壊した。

 これで爆発する事はない。


 ノクターンの魔法の影響がタコにも効いているのか、少し動きが鈍い。


「ジルハ退け!」


 ドルチェットの大剣が額を切り裂いた。


 えげつない切れ味。


「宝石発見!」


 すぐさまジルハが短剣を突き刺し、更に蹴りを入れるとバキンと割れた。


 タコは白くなり、力尽きた。

 みんな【スキル】を使いこなしはじめているのか凄く戦いやすかったな。












 いつの間にかドルチェットが【高熱剣】スキルを手にいれていました。

 道理で焦げ臭いと思ったよ。


「レベル上がったか?」

「うーん、二つくらい」

「まぁまぁかな?僕もそんな感じ」

「アスティベラードは?」

「上限になった」

「ワタシは3ですね…」


 やっぱり上がりは悪い。


「もう一戦いっとく?」


 冗談めかしていってみたのだが。


「よし、次は違う相手で頼む」


 と、ドルチェットを始めヤル気満々。

 わかるよ、楽しくなってきたんだよね。


「じゃあ、次は…」
















── ゴーン ゴーン













「鐘の音…っ!」



「なんだ?今の音は」

「!」


 アスティベラードは動いている。

 みんなは。


「なんで?」


 止まっていた。


「おい、なぜ皆は止まっておる?仲間ならば一緒に行くのでは無かったのか?」


 アスティベラードが困惑しながらこちらへと来たとき、一瞬にして景色が変わった。


「ここは?街か?」


 背後に城壁があり、ちょうどその門の所に立っているようだ。


「なんで出られないんだ!!」

「助けてくれ!!ここから出してくれええええ!!!」

「いやああああ!!!死にたくないいいい!!!」

「押すな!!苦しい!!」


 後ろの門にたくさんの人達が門へと押し掛けているが、開いている筈なのに、まるでそこに壁があるかのようにとある場所から前に進めないでいた。


 そして、空にはポッカリと穴が開いていた。


 そこからは餓鬼は出てきていなくて、代わりにハーピーが下品に笑いながら飛び交っている。


「何があったのだ!?」


 アスティベラードが近くの女の人を捕まえて問い掛けたが、錯乱状態で「死にたくない死にたくない」と泣き叫んでいた。


 混乱しているアスティベラードに男性が信じられないという顔で代わりに答えた。


「お前ら見てないのか!!?旅人か!!?この街はもうお仕舞いだ!!あの蔦に囚われて、みんなあの吸血鬼の餌食に…、うわ!!うわああああーーーっ!!!!来たああ!!!」


 青ざめた男性が指差した先。建物の間から気色悪い色の木の根っこみたいな蔦が現れ、まだ逃げていた人が捕まって引き摺り込まれた。


 あっという間のことで動けなかったが、津波のように迫ってくる蔦を見て、ようやく体が動いた。


 植物系に有効なのは火だけど、今みたいに中に人間がいれば燃やしてしまう恐れがある。


 なら!


 【氷結属性付与】


「シッ!!」


 地面に向かって矢を放つと、そこから地面が物凄い勢いで凍り付いていく。

 更に次々に同様の矢を蔦に射ち込んでいけば、蔦の動きが鈍化し、動きを止めた。


「おお…」


 へたりこむ人達。


「ぎゃあ!!ぎゃあ!!」

「ぎゃあーーーーっっ!!!」


 異変を感じ取ったハーピーがこっちへと急降下してくる。


「クロイノ、撃ち落とせ」


 アスティベラードが周りの穴から光線を放ち、ハーピーを次々に撃ち落とした。


「すまぬ。冷静になるまで時間が掛かった」


 反対方向から来た蔦をクロイノの尻尾が薙ぐと、一気に萎れた。

 冷静になるまでと言ったけど、アスティベラードの顔色は良くない。


「ケイケーイ!!」

「トクル?」


 上空からトクルが降下してきた。


「聖戦は、ボスを倒さねば終わらぬ。ここより北の地に激しい戦闘をしている箇所がある。恐らくそこがボスの居場所よ」

「北…」


 アスティベラードが目を向ける。


「クロイノはこの植物を喰えると言っている。上の小鳥も大差無いと。ここの者達は私が何とか守りきってみせる。ディラよ、行って参れ」

「………」


 クロイノが任せろと尻尾を振った。


「分かった。行ってくる!!」





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