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便利機能!  作者: 黄金餅
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些細じゃなくなった日常

「は?」


俺史上初、起きて最初の言葉が若干怒りを含んだ「は?」になった。いや、それほど衝撃的というか、信じられないというか、とにかくそういう状況に陥っているのだから致し方あるまい。


ではどういう状況なのかを説明する。


アラームが鳴る30分前に起きた。いつもより早いがまあ正常。寝ぼけ眼を擦った。正常。いつも通り大きなあくびが出そうになった。違和感ありだがまあ正常。目の前に、いわゆる「ウィンドウ」というアレがあった。普通に異常。


以上。


「ははは、異常と以上がかかってておもしろーい」


だめだ、俺の頭はすでに処理の限界を迎えようとしている。落ち着け、落ち着くんだ。まだタイムリミットまで30分ある、一旦深呼吸。


「すぅー……はぁー……すぅー……はぁー……すぅー……はぁー……」


よっしゃ落ち着いた、考えるとするか。


「便利機能……?」


このウィンドウには、そんなことが書いてある。あとは…


「インベントリぃ?」


よーし話はおしまいだ、「これは夢」の可能性が天元突破したぜ。まあ普通に考えたらウィンドウとか出るわけないないない。ましてやインベントリなんてあるわけないないない。



「……って言えたらよかったなぁ……」


生憎ほっぺはつねり済みだ、あと夢ならこんな複雑な思考()できる訳ないし。当たり前だろう、実際に夢を見ているときに何かを考えて行動することなどあるか?大抵の場合勝手に自分の体が動いているだけだろう。


もっと言えば夢とは脳が情報を整理する現象のことだ、そして俺はお仕置きによって売られた漫画しかファンタジー系のは持っていないし、最近は珍しく小説の読書にハマっているためとことん「ファンタジー」とは関わりがない。


故に夢だとは考えずらいのだ、まずこの時点で一番最初の「複雑な思考できる訳ない」のところの条件が達成されている。ああ、「こんな」がつくと「()」がつくが。


まあ要するにこれは現実ですよと……うーん、正直死ぬほど嬉しいのだが現実味がなさすぎるというか……夢じゃないと理解していてもなんだか……いや、これは一旦できそうなことをやってみるべきだな!


……ちょっと混乱気味かもしれない。



「インベントリ……」


説明書とかつけて欲しいよね、こんな「最新式の今までにない家電です!」とか言って商品だけ渡されても今までにないんだからどうすりゃいいか分かんねぇじゃんってなるみたいな。


「ピロン」


ただここで想定外が起こった、まさかカスタマーサービス付きの家電だとは思わないじゃん?しかも通信用の機器が内蔵されてる感じの。


詰まるところ、「新しいウィンドウに説明画面が出てきた」。


うーん、便利を謳うだけのことはある、20便利ポイントあげよう。100ポイント貯まったら景品が貰える的なあれね?


さて本題だ、この説明画面に書いてあることを読んでみよう。


──────────

《便利機能》説明書

便利機能に関する説明書です。

○便利機能 概要

・便利機能は、使用者の生活をより便利にするための機能です。

・便利機能は、使用者の「願い」を鑑みて能力を設定・解放します。

・便利機能は、使用者の要望を極力叶えます。

・便利機能は、使用者が使用していることが他者へ漏洩する可能性を完全に否定します。

・便利機能は、使用者にとって便利になり続けます。

──────────


「分っかんねー!!」


いや、そうじゃない、そうじゃないんだよ!確かに説明はしているけども!例えるならカスタマイズ可能と聞いてカスタマイズを行なったけどそれの使い方がわからないから問い合わせたのに基本のカスタマイズの使い方を教えられた気分だ、そうじゃないんだよ!


「頼みます便利機能さん、「願いを鑑みて能力を設定・解放」するんでしょ!?」


気分はローディング待ち、頼むから!頼む!


「ピロン」


来たー!!この「ピロン」という音はそう、まるでシャトルランの正反対にいるような音……そうじゃない、見なければ。


──────────

《便利機能》機能一覧

・インベントリ

・個別機能説明書 NEW!


※タップで機能を使用できます

──────────


はい勝ち組です俺。なるほど、タップねタップ。


そうと分かれば簡単だが……流石に最初からインベントリを使う勇気はない。だんだん目も覚めてきた、今までの俺の理解の速度とか大概頭がおかしい感じが否めなくなってきたぞ。だからこそ、まずは「個別機能説明書」だ。


タップすると……おー、もう驚くのも疲れてきたから反応は薄いがまた新しいウィンドウが開いた、ウィンドウの上部、今までのから察するにそのウィンドウの項目名が書かれている場所には個別機能説明書と書いてある。


────────────

《個別機能説明書》

○インベントリ

機能

・自身に触れている5×5×5m以内の大きさの物体を「インベントリ」に収納できる。

・収納可能上限は存在しない。

・専用ウィンドウにて収納内容を確認可能。

・出し入れに上限はない。

・機能に更新アップデートが行われる可能性あり。

発動方法

・収納

収納条件を達成している状態で「収納」と念じること。

・取り出し

「取出」と念じること。基本手元に出現するが、半径5m以内であれば任意の場所に取り出し可能。


○個別機能説明書

機能

・個別機能の能力を説明する。

・機能に更新アップデートが行われる可能性あり。


発動方法

・機能一覧から選択することで専用ウィンドウが開き閲覧可能になる。

──────────


「すん……………っばらしい!!!プァーフェクツ!ゥエックスェレンッ!!!」

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