~女神の煌めき~ー30
レオは地面に這いつくばるように泣いた。キットとリチャードも悲しみに打ちひしがれていた。だが思ったよりも早くレオは泣き止むと、壁に手を当て立ち上がると壁を無心でまさぐりだした。
レオが寄行に走り数十分後、急に壁が動き奥に部屋が現れた。ごくごく小さな部屋だ。部屋の中央には何やら台のようなものが見える。二人は部屋が現れた時にレオの行動の意味を理解した。レオは女神の煌めきを探していたのだ。そして、その女神の煌めきの効果を誰に使うかは明白だった。部屋に入るレオを二人は呆然と立ち尽くし見ているだけだった。レオは部屋にためらわず入り部屋の中央の台のみを目指して歩いた。『レオっ!』キットの声にレオは立ち止りキットの方を見た。『罠があるやもしれん……』キットはレオから出るオーラに少し恐怖しながら言った。レオはキットの忠告を聞いたのか、聞こえていないのか、無言のまま前を向き直し台に向かって歩いた。キットはそれ以上レオに言うことは出来なかった。
レオは中央の台に着くとそれが、女神の煌めきがネックレスだと知った。大きく黒い宝石が中央に、その両端から左右対象になるように色々な宝石がサイズを小さくしながら並んでいる。
レオはそのネックレスを手に取り、無事に部屋を出るとミッシェルの遺体へと向かった。そして、ミッシェルの遺体の首にそのネックレスをつけた。するとネックレスに付いた宝石が虹色に光りだした。その光は徐々に強くなり辺りを飲み込むまで広がった。虹色の光に部屋が包まれて数分後に光は急に消えた。
レオは光が消えたと同時にミッシェルの遺体を見た。ミッシェルの首元からネックレスは無くなっていた。そして、ミッシェルの手を取ると脈を測った。リチャードとキットはレオの反応を見ていた。どっちだ。どっちなんだ。そんな声がリチャードからもキットからも聞こえてきそうだった。レオはミッシェルの手を戻すと二人の方を見て泣きそうな顔で頷いた。それが生きているという意味なのは言わずとも伝わった。レオはミッシェルの横で張り詰めた神経を緩めるように倒れた。
ここまで読んでいただきありがとうございます!!
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章ごとに違うお話なので気になった章だけでも、どうぞ見て言ってください。
同じ世界戦の話なので繋がりはあったりなかったりしますが……。
個人的に好きなのは5章です。
よろしくお願いします




