~女神の煌めき~ー4
そして階段を降りきると、今度は大きな廊下に出た。廊下は四方向に広がっており、階段から見て左、前、右そして後ろへとそれぞれ大きな扉へ続いている。レオはまず階段を降りて左手の道を進んだ。扉までの道は短くすぐに扉にたどり着いた。ここの扉は赤黒い色をしていた。扉を開けると目の前には大きな本棚があり、中へ入りあたりを見渡すとそこは大量の本棚で埋め尽くされていた。この部屋は書籍保管庫なのだろう。
『ミッシェルか』本棚の奥からレオ以外の者の声がした。
レオはとっさに剣を構えた。
『誰だ。そこに居るのは』そう言う老人の声が聞こえた。
レオは剣を構えたまま本棚を抜け、声のする方へと歩いて行った。そして開けたところに1人の老人を見つけた。レオは剣を下げた。
『私はレオ・フェニックス。冒険者です。』そうレオが言うと、老人は驚いた顔をして答える。
『おぉ、旅のお方か。またパトリック王の使いで来たのか。ここ最近は来ておらんかったが』
『いえ、私は自らの意思でここに来ました』レオはそう答えると続けて老人に質問した。
『あなたは?』
『わしか、わしはキット。ここに暮らして40年は経つかの』
その途方もない数字に驚くレオは一番の疑問を投げかける。
『なぜここで暮らしているのですか』キットは何回も答えたであろう問いに丁寧に答えてくれた。
『ここから出るには最下層まで進まにゃならん。そして1つ下の層に行くにはその層を守る化物を倒さねばならぬ。上で死んでいたのを見ただろう』それを聞き頷くレオ。
『あぁ』驚くレオを置き去りに話を続けるキット。
『そう。そうやって最下層まで行けた者だけがここから抜け出せる。が、この階層の扉の向こうにいる怪物を倒せた者はいない。何人もの人間が死んでいくのを目の前で見てきた。わしらはなぁ、ここで自給自足の生活をしておるんじゃぁ』
レオは”わしら”という単語に反応し聞いた。
『他にも人がいるのですか?』
『あぁ、ミッシェルとリチャード。エルフとドワーフだよ。二人に紹介しよう。』そう言うとキットは立ち上がった。
ここまで読んでいただきありがとうございます!!
ブクマ、評価など頂けると嬉しいです。
章ごとに違うお話なので気になった章だけでも、どうぞ見て言ってください。
同じ世界戦の話なので繋がりはあったりなかったりしますが……。
個人的に好きなのは5章です。
よろしくお願いします。




