~愛の悲劇~ー9
『イヤッ。やめて』そうマーガレットはつぶやく。
『おいおい、約束はいいのか。』
少年Bが水の中に入り、マーガレットに後ろから抱きつき顔を舐めていた。他の2人の少年は水には入らず、マーガレットがここに来た時から不自然にずっと同じ場所にいる。
少年Bはマーガレットの服の中に手を入れようとした。
『イッヤ』マーガレットは声をこらえたが、反射的に尻尾で少年Bのことを叩いてしまった。少年Bは水の中に倒れた。
『おい、大丈夫か』少年Cが心配そうに動こうとする。少年Bはすぐに起き上がると、
『大丈夫だ』と言いCのほうに手を向けた。
『なかなか攻撃的な女だ。まぁいいすぐに従順にしてやる』
そう言うとBは水の中から出ると、何やらCに合図を送った。するとCは真横にスライドするように動いた。Cの後ろには何か棒が立っていた。
『これを見ればお前もおとなしくなるだろう』少年Cが言った。
少年達はクスクスと笑っていた。マーガレットは水の中を恐る恐る進みそれが何か見える位置まで近づいた。そして、マーガレットは驚愕した。1本の棒が立っていた。だが、普通の棒ではない。その棒の先端には首が、生首が刺さっていた。そうジャックの首が。首にはハエが集り、ウジ虫が湧いていた。
『うそぉ。』
マーガレットはそれ以上の言葉が出なかった。涙も出なかった。マーガレットは表情も無く固まっていた。それから数秒後、マーガレットにとっては途方もない時間に感じられただろう。ようやく現実を受け入れられたのか、声を上げて泣き出した。泣き崩れた。少年達はそれを見て声をあげ、腹を抱えながら笑っていた。森には少年達の笑い声とマーガレットの鳴く声の2つがハーモニーの様にこだましていた。実に異様な虫唾が走る光景だった。
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