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~天使の血~ー20
ベラが天界に行き1年が立とうとしていた。村の人たちの俺の記憶は元に戻り、いつも通りに接してくれる。ベラが居なくなり一番大変だったのは街の人たちへの説明だった。どうせなら僕の時みたいに記憶を消してくれた方が簡単だったのにと思う時もある。村の人たちにはベラが故郷に帰ったと伝えてある。そして俺は1人で平凡な日々を過ごしている。
ある日、ローレンは起きて仕事に行こうと1階に降りると驚いた。机の上にゆりかごが置いてあったのだ。
『誰かが寝ている間に入ったのか』そうつぶやき、警戒しながらゆりかごの中を見た。
そして目から泪があふれ出た。子供だ。赤ちゃんがそこにはいた。その赤ちゃんは俺とベラの子供だと確信した。ローレンは頭で理解したのではない。赤ちゃんを見た瞬間に心でそう感じたのだ。
『ベラ。君の子なんだね。俺、育てるよ。立派な子に育てる。見ていてくれ』
ゆりかごにはほかに一枚の紙切れが入っていた。そこにはこう書いてあった。彼女の名前は■■。と—————————————————。




