~天使の血~ー8
2人が廊下を歩いていると前から見たことのある少年2人が歩いてきた。豪華な衣服に身を包んだ異端児だ。
『ローレン、絶対に何もするな。裁判で不利になる』そう小声で村長がローレンに伝える。
ローレンからは溢れんばかりの怒りがにじみ出ていた。
ちょうどすれ違う時、人間という皮をかぶった狼が聞こえるようにつぶやいた。
『お前にあんな美女はもったいなんだよ』
ローレンは振り返ると『おいっ!』そう言った。
少年はローレンの声に反応し振り返った。ローレンは振り返った狼に殴りかかった。しかし幸いにもあと少しで拳が当たるところで村長が何とかローレの腕を抱え止めた。
『ローレン、抑えるんだ』そう村長が言う。
狼少年はローレンの気迫に押され腰を抜かし倒れていた。狼少年は立ち上がると村長が止めていることに安心して言った。
『あの女、夫が人質になっている。と嘘つくと、喜んで自分からケツ振って近づいてきたぜ』
そして心を失った少年たちはゲラゲラと笑いながら、去って行った。ようやくローレンの手を離した村長はローレンの顔を見て言った。
『お前の気持ちはよくわかる』
そしてローレンと村長は裁判長室まで訪れた。再審を請求したが、案の定認めてはもらえなかった。二人は認めてもらうまでずっと抗議をしたが警備に追い出されてしまった。
『ローレン、私はあきらめんぞ。国王に直訴しに行く』
『村長、もういいんだ。帰ろう』ローレンの目に光は無かった。




