28/101
~天使の血~ー7
ついに裁判の日が来た。村長とローレンは国へと馬を走らせた。小瓶の液体のこと、村のみんなの証言を署名した紙を持って、準備は万端だった。
—————はずだった——————————
裁判はすぐに終わり貴族の息子たちに与えられた刑は1週間の社会貢献活動だった。それが意味することは、刑罰は無いということだ。無罪で無いということから、彼らが犯人であることは認めている。だが、無罪なのだ。貴族が裏から裁判に圧力をかけたに違いない。相手はそういう人間だということを忘れていた。ローレンは憤り言葉も無かった。二人は裁判が終わりやるせない気持ちのまま控室に戻った。
『ローレン、申し訳ない。私が居ながらなんの役にも立てなかった。』
『いや、いいんだ。俺、再審を申し込んでくるよ』
『ローレン、私も行くよ』
『村長、ありがとう。また貴族が裏から手を回しているだろう。だがそれでも戦わなくてはならない! ベラのために……』そう言うと、ローレンは控室の扉を押し開け廊下に出た。
そして二人は裁判長の部屋へ向かい廊下を歩き始めた。




