~悪魔との闘い~ー11
ケイトは王城の一室を与えられ、ベッドに腹ばいで寝転がり“悪魔と神の伝説”と言う本の”決裂”という章を読んでいた。ちなみに、この本の著者にこの話を伝えたのは私なので真実の話である。それを彼女は知る由もないが——————
~ 第27章 決裂 ~
かつて同じ場所に住み共に暮らしていた悪魔と神だったが、平和な日々は永遠には続かなかった。
神の中で階級による差別が広まり始めていた時に事件は起きた。一人の最下階級の神が上位階級の神に刺されたことからすべては始まった。神が刺された現場をたまたま悪魔が通りかかった。刺された神に気づき、神に治癒の力を与え、刺された神は何とか一命をとりとめた。
だが、刺された神はのちの調査で誰に刺されたのかと聞かれた時に『悪魔に刺された』と事実とは異なることを話したのだ。刺された神は、神のあいだで広まってた差別を共通の敵を作ることで無くそうと考えたのか、ただ単に神が創造した相手に命を助けられたことが気に食わなかったのか、あるいはその両方だったのか。今となってはわからないが、この言葉をきっかけにあの時の悪魔が調査を受けることになった。
調査の結果、悪魔は刺しておらず、上位階層の神が刺したことが分かった。だが、神間での差別の事実を公にすることは創造主たる神として他の生物に示しがつかない。という理由でこの事件の真相は闇に葬られた。その代償となったのが、あの悪魔であった。真実をしる悪魔たちは猛反発したが、神により真実をしる悪魔は跡形もなく消されてしまった。そして、この事件は悪魔の神に対する攻撃で片付けられた。急に事件と関連していた悪魔、その友人などがいなくなったことに不信感を覚えた悪魔は多く、悪魔側から独自の調査を進めることにした。
悪魔の調査が難航している間に、この事件がきっかけとなり神が悪魔に対する嫌がらせや暴行などが少しずつ行われるようになった。そして、悪魔側が真実にたどり着くころには、今までは同じところに住んでいた両者であったが住む場所変え、お互いのエリアの間に壁を築き、完全に二分化していた。
悪魔が事件の真実を突き止め。事実を神側に進言したが、神上層部にそれももみ消されてしまった。もみ消されたことを知らない悪魔たちは真実を伝えたことで2種族の関係も良好に戻るだろうと考えていた。
そんな時だった、神の神殿で雑用をしていた悪魔が、掃除中に上位階層の神たちの会話を聞いてしまった。その内容は"あの事件の真犯人が神である"こと"真実を知った悪魔を殺そうという内容だった。
この話はたちまち悪魔の中で広がった。悪魔たちは怒りに沸き上がり『戦おう!』そう声を上げる悪魔が1人また1人と増えていった。そして悪魔は一致団結し神に反旗を翻そうと決まった。その中でまたしても事件が起こった。
悪魔の反旗を知らない神は事件の調査を行った悪魔たちの下に神がやって来たのだ。神は悪魔に触れると悪魔を消してしまった。それを物陰から目撃していた悪魔は、仲間が神に消されたことを他の悪魔に伝えた。激しく怒った悪魔たちは戦いの準備を始めた。そして次の日の朝、悪魔たちは同時に壁を抜け、神を殺し始めた。
だが、創造主である神を殺すことは容易ではなく、戦いは悪魔にとって圧倒的に不利な状態になってしまった。そして、人間時間で1時間もしないうちに悪魔の9割は消されてしまった。残りの1割は神に捕らえられ、絶対的脱出不可能の檻”魔界”に送られ、神に逆らった罪で何もない空間に永遠に幽閉されることとなった。
その日から幽閉された悪魔は神への怒りが募っている。悪魔は神が創り上げたものすべてを壊したい。そう思う者も多くなっていた。
その後、神の中でも神上層部のやり方に疑問を抱くものが増え神内で争いが勃発した。
第28章 神の二極化 へ続く
ここまで読んでいただきありがとうございます!!
ブクマ、評価など頂けると嬉しいです。
章ごとに違うお話なので気になった章だけでも、どうぞ見て言ってください。
同じ世界戦の話なので繋がりはあったりなかったりしますが……。
個人的に好きなのは5章です。
よろしくお願いします。




