~悪魔との闘い~ー10
『なるほど』
それ以上の言葉は国王には浮かばなかった。
『賢者たちよ、そなたらの意見を聞かせてくれ』王が賢者達に問いた。
しかしすぐに答えれる者はいなかった。少しの間、皆の沈黙が続いた。その沈黙を破るように賢者の一人が立ち上がり国王に見せるように本を開いき話し始めた。
『勝てる確証はありませんが、はるか昔に悪魔を封印したとさせる聖なる黄金の鎖はどうでしょうか』
『だが、それは多大なる生贄が必要になる』白いひげをたわわに生やした賢者が反論した。
『わかっている。だが、全員で死ぬよりは幾分かマシだとは思わんか』
国王もどこか腑に落ちないような表情を浮かべて言った。
『天秤には架けられんか……』国王は躊躇いつつも話を続ける。
『致し方あるまい。すぐに準備に取り掛かれ、ビクター、エド、エミリア、アンは国の端にある4つの塔にそれぞれ登り合図を待て、悪魔はいつ現れるかわからん。衛兵を気球に乗らせ、常に周りを監視し悪魔が現れたらすぐに知らせるように。連絡が入り次第。儀式を決行する』
『陛下、生贄はどうなさいましょうか』戦闘統括責任者が聞いた。
悔しそうな顔をしながら国王は答えた。
『生贄だが、国民の中から募るのだ。だが、兵の拡張を名目に”国のために命をささげる者”を募集するのだ。連絡が入るまで、塔近くの小屋に待機させておけ』
『了解いたしました』
『他に確認したいことがある者はいるか』王がそう言うとケイトが答えた。
『悪魔が現れた際、私が時間稼ぎをいたしましょう。儀式には少し準備が必要だと思われます』
『あぁ、そうしてくれると助かる』国王がそう答えると会議は終わったのだった。




