クラスメイトside
翔太たちが帝国に着く三日前
私たちは今、皇帝の準備が終わるまで控え室で待っています。
「それにして何だかピリピリしてますね」
朱堂くんが、そう言うと
「そうですね。何だか殺気だっているみたいですし、皆様、くれぐれも一人で勝手に行動しないように」
今回、一緒に来た。王国のお姫様リリアさんがみんなに注意した。
扉が開かれ
「皆様、準備が整いましたのでついて来てください」
私たちは、兵士の人に連れられて扉の前に来た。
「くれぐれも粗相のないように」
お姫様がいると言うのに、上から目線の兵士にモヤっとしていると扉が開かれ中に入った。
「この度は、お招きいただきありがとうございます」
リリアさんが、代表として喋ることは決まっていたので私たちは、何もせず黙って聞いていた。
「何、我が無理を言って王国に頼んだのだ。そこまでかしこかる必要はないぞ。姿勢を楽にしていいぞ」
私たちは、頭を垂れている体勢から顔をあげた。
「寛大な御心感謝します。それで今回はなぜ招待されたのでしょう?お聞きしても?」
「何近々、大きな戦いがあると思うのでな戦力として」
皇帝のその言葉に、この場の空気が一瞬で張り詰めた。
「それは、一体どう言うことでしょうか?勇者である皆様を戦争の道具に使うと?」
「知っておるぞ。そこにいる勇者たちはまだダンジョンの魔物しか殺してないことを」
「それが、何か?」
「最終的に戦うのは魔族だ。あやつらは、我々と同じような見た目をしておる。人を殺したことがないそこの若造たちに殺せるのか?」
皇帝の言葉に、私たちは思い知らされた。私たちの、表情をみて
「どうやら、殺す覚悟はできていないようだ。だからこの機会に慣れておいた方がいいと思うが」
リリアさんは苦い表情をしながら
「お待ちください!彼らはまだこちらに来てそんな日は経ってないのです。なのに、そんなことをしてしまえば心が壊れてしまいます!」
「生ぬるいの〜王国は。そんなんじゃいざという時に、死ぬぞ。そやつら」
「しかしっ!」
リリアさんは、反論しようとしたがあながち間違いでもないので反論できなかった。
「まぁ、無理にやらせて今後戦えなくなっても意味がないからな。今回は見るだけならどうだ。一回戦場の空気を味わっておくのは大切だぞ」
「・・・少し相談させてください」
「よい、返事を期待しておるぞ」
皇帝はそう言うと立ち上がってどこかに言ってしまった。
「皆さん、戻りましょうか」
みんな、さっきの皇帝の言葉を考えているのか誰も口を開くものはいなかった。
部屋に着くと
「すみませんでした!」
いきなり、リリアさんが頭を下げて謝ってきた。
「なんで謝るんですか?」
私は不思議に思って聞くと
「私どもは、まだ皆さんに殺しは早いと思い意図的にさせてきませんでした。でも、いずれは・・・」
「人を殺すこともやらせていたと?」
朱堂くんが聞くと
「はい。盗賊を使い、いずれは」
リリアさんの発言に、部屋に空気が重くなる。みんな自分の手で人を殺すことを考えているんだろう。そんな空気に耐えれなかったのかもう一度謝った。
「すみませんでした」
「リリアさん、頭をあげてください」
私は、リリアさんの近くによった。
「リリアさんは、私たちのことをちゃんと考えてくれて、やらせていなかったんですよね?」
「はい」
「なら、私たちからは・・・ありがとうございます」
「へっ?」
私の口からお礼の言葉が出てくるとは思っていなかったのか、可愛い顔をキョトンとさせた。
「きっと、殺しなんてやらされていたらきっと・・いや絶対戦うことできなくなっていました。なので、ありがとうございます。今回皇帝の言葉で改めてこの世界は甘くないんだと思い知らされました。なので、今回の戦場に行く話希望者だけ行きたいと思います。自分たちのためにも」
「梨華が覚悟を決めて行くっていうなら、親友である私も行かないとね」
「そうだな。二人が行くなら僕も行くよ」
「ここが男の見せ場だな!」
玲奈ちゃん、朱堂くん、加藤くんがそう言うと、クラスメイトのみんなが賛同し始めた。みんな、内心では怖いはず、私も怖いのにそれを乗り越えようと自分を奮い立たせていた。
「そう言うことです。なのでリリアさんが謝ることはないですよ」
「皆さん、ありがとうございます!」
こうして、帝国に来た私たちは戦場に行くことになった。そこで再開することになるとは知らずに。
とまぁ、大きな決意をしたがすぐに戦争が始まるわけではないらしいので、私たちは街の中を観光している。
「梨華、そんなに落ち込まないで」
「もしかしたらと思っていたけど、ここにもなんの情報もなかった」
私と玲奈ちゃんは、翔太くんの情報が何かないか冒険者ギルドに行ったがなんの成果も得られなかった。
「はぁ〜」
「ほら、ため息つかない!落ち込んでいる時は、甘いものを食べるに限るよ!ということでさぁ、行こう」
「そうだね」
私たちは人混みの中に入って行って、進んでいるとすれ違いざまに懐かしい声が聞こえ私はとっさに振り返った。
「立花くん?」
彼のことを呼んだが
どこにも姿はなく、きっと気のせいだと思い玲奈ちゃんに追いつくために歩き出した
「どうしたの?いきなり立ち止まって」
「いや、立花くんの声が聞こえたような気がして」
「まさか・・恋しくなりすぎて幻聴が!」
「もう、茶化さないで!早く行くよ!」
彼らの道が再び交わる時まであと少し
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