情報収集からの発見
結局部屋は3・1で分けることになり、朝起きるといつの間にかリアが俺のベッドの中にいるというハプニングはあったが、俺たちは情報を集めるために作戦を立てた。
「まず、リアとフィーリアはペアで市場に行ってここ最近何か変わったことがあったかそれとなく聞いてみてくれ。あと、魔法が解けかかったら頼むな」
「任せなさい」
「よろしく〜」
「ノートは、冒険者ギルドの方に行ってくれ。何か知っている奴がいるかもしれないからな。もしかしたら、依頼で出てるかもしれないし、その場合は受けてくれて構わない。他のやつに受けられるよりいいからな」
「分りました」
「俺は、直接奴隷商の方にいく。みんなくれぐれも危ないことはするなよ。ヤバイと思ったら直ぐに逃げてくれていいから」
「リアがいるのだから、そんなことしないわ」
「それも、そうだな。じゃあ、太陽が真上にきた時ここから見える時計塔の下に集合で」
「分かったわ」
「分りました」
「わかった!」
俺たちはそれぞれの場所に向かった。
(ここが、奴隷商か。とりあえず連れてかれたのは30人ほどで女、子供だ、一番でかいところに来てみたが何か掴めるかね)
考えても始まらないと思い、俺は店の中に入った。店の中に入ると、
「ようこそお越しくださいました。何をお求めで?」
とても胡散臭そうな、糸目の男が話しかけてきた。
「ここは、奴隷商だろ?奴隷に決まっているだろう」
「なるほど・・・」
男は上から下まで値踏みする様子を隠すことなく見てきた。
(完全に下に見られてるな、これ)
「冒険者の方とお見受けしますが、予算の方はいかほどで?」
「白金貨5枚だ」
「これは、大変失礼しました。さぁ、こちらにどうぞ」
男は態度を一変させ、俺を奥に案内した。
ついでだから、お金のことについて説明しよう。こちらでも金属の種類で分けられており
10円=半銅貨
100円=銅貨
1000円=半銀貨
100000円=銀貨
1000000円=金貨
で、ほとんどの市民が見ることのない白金貨これは一千万だ。さらに、王族クラスや大商人それもほんの一部のものたちが使う黒金貨これは1億円だ。なんで俺がお金をこんなに持っているかというとスタンピードの魔物のおかげだ。
「こちらにお座りください」
俺は奥の部屋いわゆるVIP部屋に通され、言われた通り置かれている高そうな椅子に座った。商人の後ろには護衛であろうガタイのいい男が二人立っていた。
「こちらは、一応の為の用心棒でして、気にしないで下さい。私は、トーマスと言います。それで、一体どのような奴隷をお求めで?」
「俺は翔太だ。いや、用心深いことはいいことだと思うよ。で、噂で聞いたんだが、最近エルフの女や子供を入荷したと聞いてね」
俺がそう言った瞬間、わずかではあるが眉が一瞬ピクリと動いた。
(これは、当たりだな、何か知ってるはずだ)
「耳が早いですね」
さすがは、大商人か。反応はそれぐらいで逆にこちらのことを探りにきた。
「冒険者にとって、情報は命だかな。常に網は張ってるもんだよ。それで、いるのか?」
「・・・えぇいますよ。最近入ってきたエルフが」
俺が頑張ってポーカーフェイスで悟らせないようにしていると、一瞬、間があったがなんとか信用を勝ち取れたのか話してくれた。
「噂は本物だったか。今ではエルフの奴隷化は違法だよな?」
俺がそう言うと、後ろの護衛が殺気を俺に向けて放ってきた。
「おいおい、殺気を向けないでくれ、うっかり・・・殺しちゃうところだったぞ」
俺は商人もろとも殺気を叩きつけた。
「ぐっ」
「別に、訴えるなんて一言も言ってないだろ、ただ違法かどうか聞いただけじゃないか」
「っ二人とも大丈夫ですから、お客さんも殺気を飛ばすのやめてくれません?」
向こうからの、さっきが止まったので俺も出すのをやめた。
(意外と、やろうと思えばやれるんだな。あれで、出てなかったら恥ずかしい思いするところだった)
俺は、内心では冷や汗をかいていた
「ありがとう・・ございます」
「気をつけた方がいいぞ。俺じゃなかったらこの部屋、血まみれになってたぞ」
「そうですね。勉強になりました」
「それで、見せてもらっていいか?」
「いいですよ。お詫びに少し値段も安くしときます。こちらに着いてきてください」
「おぉ、ありがとう」
俺はさらに奥に連れてかれると、たくさんの檻が置かれている部屋に出た。
「こちらには、訳ありの奴隷や違法奴隷が置かれています」
「好きに見て周っても?」
「いいですよ。ちなみにエルフは一番奥の檻に固まって置いてあります。それでは、何か質問がありましたらお呼びください」
「あぁ、ありがとう」
とりあえず、エルフに接触するために奥に向かいながら、周りの檻の中を見ると人に猫の獣人やウサギの獣人、ドワーフなんかもいて、目に光がなく生きる気力が感じられないものや、恨みの籠った目を向けるものがいた。
(胸糞だな、こいつらもなんとかしてやりたいが今は最優先はエルフ達だな)
奴隷について説明すると、一応どの国にも奴隷制度はある、だが犯罪を犯して奴隷になる犯罪奴隷、借金によって奴隷になる借金奴隷この二つしか認められていない。違法奴隷なんて、見つかれば一発アウトだ。
そして、あの男の言うことが真実だとするよここにいる奴隷全員違法らしいからな。相当真っ黒だ。さて、そんなことを考えていたらエルフが入っている檻に到着した。
(さて、見つけたがどうするか?とりあえず、話をしてみよう)
俺はこっちを睨みつけている女の子に
「こんにちは」
できるだけ明るく挨拶してみたが、
「・・・・・」
返事なんてあるはずもなく。睨まれたままだった。
(まいったな〜、完全に警戒されてるよ。それもそうか)
「信じれないかもしれないが、俺はお前たちを助けに来たんだ」
俺は目線の高さを合わせて小声でそう伝えた。いきなりのことに、エルフの女の子はびっくりしていた。
「人数は全員で30人くらいか?そして最近リーフレットから女王様と一緒に連れて来られた?」
最初は怪しんでいたが、女王様と一緒という状況を言い当てられ少しだけ警戒を解いて、話してくれるようになった。
「なんで、知ってるの?」
小声で質問され
「エリサ・リーフレットから依頼を受けた」
俺が誰から依頼されたか言い、分かるような指輪を見せると
「お願い!アンナ様を助けて!」
大きい声ではなかったが、焦っている声でそう言った。俺はよく分からず
「アンナ様って誰だ?あと、どう言うことだ?」
「アンナ様はエリサ様のお母様です。アンナ様だけ私達とは別のところに連れて行かれてしまったんです」
どうやら、女王様は別のところに連れた行かれたようだ。そして、安否が分からないので助けてと俺に言ったらしい。
「もちろん、アンナ様も助けるし、お前達も助ける。だから、安心しな。俺たちは最強だ。だから、もう少しだけ我慢してくれ」
「分りました。人間は信用できませんが、あなた信じます」
「ありがとう」
とりあえず、信頼を得られたのでみんなと相談するために一旦帰ることにした。
「トーマスさん」
「はい、良いものは見つかりましたか?」
物扱いにイラッときたが抑えて
「あぁ、いたよ、ただやっぱり仲間と相談して決めたいからまた来るよ。それで、その間に売られちゃったら困るから俺が次来るまで残しといてくれない?」
タイミングが良かったのか女王様以外誰も買われていなかったので、買われて居場所が分からなくなると困るので頼むと
「いくら、お客様といえどそれは流石に」
「じゃあ、この金で残しといてくれ全員」
俺は白金貨5枚をトーマス渡した。トーマスは流石にびっくりしたらしく確認してきた。
「確かにこれだけ貰えれば、全員残して置くのはやぶさかではないですが、買うお金はあるのですか?」
当然の質問だ。予算白金貨5枚って言ったのにそれを全部使ったんだから。だが、
「大丈夫だよ、これでも稼いでいる方なんでね。それで、残しておいてくれるか?」
「分りました。ただし、3日間が限界ですので、それまでには」
「分かったよ。それじゃあ、よろしく」
俺はそう言って、奴隷商から出て集合場所に向かった
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