56.誘拐された悪役令嬢③
行き当たりばったりで考えているため、前後の話にん?となるかもしれませんが、ご配慮ください。
高校2年生の頃。
地味な私はクラスの、いや学校の人気者に告白された。私も彼のことを思っていたから同じように告白し、付き合うことになった。
それを妬んだ何処かの女子が、私になりすまし出会い系サイト(援交目的で)に登録した。
すぐさまそんな出鱈目の噂が学校中に広がり、人気者彼氏には「お前がこんなやつだって思わなかった!」と3日で別れることになり、友達も私から離れた。
暴力とかはなかったけど、物を隠されたり教科書に落書きされた。ある時はそのサイトをみて私とヤろうとした男共が現れたりしたが、上手く逃げ隠れ、事なきを得た。
学校には行きたくなかったけど、それでも1人だけ私の事を庇ってくれる子がいたことで学校にはなんとか通った。まあ結局私になりすまし、サイトに登録したのはその子だって分かったんだけどね。
シングルで私を育ててくれた母に、心配かけたくないこともあって、必死でなんにもない風に生活していたのに、
「お隣さんから聞いたんだけど、奈緒ちゃん、援交してたんだって?ねぇ、どうして?どうしてそんなことしてるの??お母さん、そのせいでなんて言われてるか知ってる?今、まで必死で、がん、ばってきたのに。なんでよ…」
「ご、めん、なさい。」
結局誰も信じてくれなかった。誰も信じられなかった。もう限界だった。家を飛び出した私は、無我夢中で学校まで戻って…
「私は、なんで生きてるのかしら。」
人に恨まれるくらいなら、傷つけられるくらいなら無でありたかった。
※※※
ヒヒィーンと馬の嘶きとともに直ぐにくる急ブレーキのような感覚。ふわりと体が浮いた。
「痛っ!」
鈍い音とともに頭にくる痛み。急ブレーキに体が耐えれず壁?にぶつかったようだ。
「な、なんなのよ。」
そういえばココリアは!と見回す。どうやら積んであった荷物も今の衝撃に耐えれず辺りに散らばってしまったようだ。
「ココリアー。どこにいるの、返事をしなさい。」
「うぅー。」
どこかで唸る声が聞こえるが姿は見えない。
「ココリアー!」
足元に気をつけ、ココリアを探し歩く。
「ココリア!声を出して。」
「お、嬢様。わ、たしは大丈夫、ですので、早くお逃げくだ、さい。手紙を、出しました、のですぐ近くで旦那様の指示のもと迎えがきている、はずです。ですので、あともう少し頑張って、ください。」
「て、紙?貴方、私を奴隷とか殺そうとかしようとしたんじゃないの?」
声を頼りに探す。しかし、ココリアがいそうな場所には一際散乱が酷く、荷物の山が出来ていて、やっぱり姿は確認出来ない。もしこの下にいるとするのなら自力での脱出は難しいだろう。
「私には、そんなこと出来ないとか分かっていました。でもサルパのことも忘れ、られなくて…だから、少し怖い思いをしてもらって、サルパのことを告げればサルパの気も晴れるだろうって。元々その後はお嬢様、から離れるつもりでした。な、ので私のことはもう放っておいでください。本当に申し訳ご、ざいませんで、した。お嬢様。お嬢様の幸せを、祈ってますから。」
「そんなこと私が許す訳ないでしょ!」
自分の精一杯の力をだして、荷物の山を退けようとするが、その時聞こえる呻き声。
「ググルゥー」
「そういうことね。」
どうやらこの馬車は狼の群れに襲われたそうだ。ココリアの声を聞くことに集中していたせいで、深く考えてはなかったが、人の悲鳴が聞こえていたような気がする。
「良かった、荷物の下敷きになってるおかげでまだ襲われる可能性は低いわね。」
「お嬢様!今の鳴き声はもしかして…!今すぐ逃げてください!!」
「ココリア、動かないで、音もたてないで。」
「嫌、です、お嬢様、私はこんなことを望んでいた訳じゃ…」
「分かってる。貴方の気持ちは分かってるわ。」
短剣はどこかにいってしまった。手元には武器になりそうな物はない。まぁ短剣があっても実践経験がないのだから狼なんかに勝てるわけはないけど。
「ガウッ!」
さっき本当に死のうとしていたのだ。死に方が変わっただけで何も変わらない。
「今度こそ本当にさようなら。」
お父様やお兄様、トルカは悲しむかもしれない。悲しんでくれる人がいることがこんなに嬉しいとは思わなかった。人の生というものは悪いものばかりじゃなかったけど、出来ればもう二度と人として生まれて来ませんように…
分かりづらいと思うので補足させていただくとOLとして働く姿は現実にはなく、ただの妄想です。




