表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
『ドワーフのおとちゃんに拾われた転生児、魔力解析チートで成り上がります』  作者: 草野いずみ


この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

PR
7/11

第7話 魔法陣が光る日


ある日の午後。


ぼくはフローリアの研究室で遊んでいた。




研究室は静かで、冷たくて、


床には複雑な魔法陣が流れるように描かれている。




親方は護衛か何かのように後ろで腕を組んで立つ。




「……レン、あんまり動くなよ?


ここ危ねぇもんだらけだからな……」




レン(内心):


——危ないものは触らないようにしてるよ。




そんなことを考えながら、


ぼくは床に描かれた魔法陣をじっと見た。




光ってる。




いや、正確には——


魔力の流れが光の線みたいに見える。




線と線が交差して、


川みたいに動いていく。




「……ひかってる……」




ぽつりと呟いた瞬間。




親方:


「ひ゛っ!?!?!?」


「今なんつった!? 魔法陣が光ってる!?


光ってねぇぞ!?!?」




ギルドいた


「親方、落ち着いて!!


レン坊の“きれー”発言の延長じゃないですかね!?」




フローリアは静かに近寄ってきた。




「……レン。


どこが光って見えるの?」




ぼくは指をさした。




「ここ……ここ……ここ……」




魔法陣の“魔力の流路”を


正確に、迷いなく、


一本ずつなぞる。




親方:


「ァァァァァァァ!?!?!?


嘘だろ!?!?!?!?


なんでだ!?!?!」




フローリアの瞳が細く光った。




「……見えている……


魔力の“流れ”が視覚情報として成立している……


そんな馬鹿な……」




親方は完全にパニック。




「フローリア!!


こいつ魔法陣見えんのか!?


1歳半だぞ!?どういう目だよ!!?」




フローリアはゆっくりとぼくの頬に手を当てた。




「レン……


魔法陣のこの部分……


“流れが詰まってる”ように見えなくて?」




ぼくはこくんとうなずいた。




「つまってる……こっち……も……」




親方:


「詰まってる!?!?!?!?」


「なんで分かるんだよ!?!?!?」




フローリアは立ち上がり、


深く長いため息をついた。




「……この子の認識能力……


普通の魔法感知とは違うわ。


魔力を“情報”に変換して見ている……


それも、無意識に」




親方:


「なぁフローリア……


難しい話やめてくれ……


もっと簡単に言え……!!」




フローリア:


「この子は、


魔力の仕組みそのものを“読む”才能を持っているの」




親方は石像みたいに固まった。




ギルド員A:


「やべぇ理解できねぇ!!」


ギルド員B:


「つまり天才ってことだろ!?」


ギルド員C:


「うちのギルドに天才赤子が生まれたぁぁ!!」




フローリアはぼくを優しく抱き上げた。




「レン、あなたね……


これはとんでもない才能よ。


魔法の流路を視るなんて、


エルフの大賢者でもできる者は少ないの」




親方:


「や、やめろ……


そんな特別扱いされたら……


レンがこの先どうなるかわかんねぇだろ……


普通に育てたいんだよ……」




フローリアの声は静かだった。




「バルカン。


あなたの気持ちはわかるわ」




親方:


「だったら……」




フローリア:


「でも、この子は普通じゃない。


世界がその才能を放っておくことはない。」




親方の表情に、


不安と誇りが同時に揺れる。




「……この子は“人間”なんだ。


俺より先に……先に……」




フローリアは首を振る。




「未来のことはまだ話さない。


でも一つだけ言えるわ——




レンには“知識”が必要。


あなたと私で、この子を導きましょう。」




親方はぼくを抱きしめて、大きく息を吐いた。




「……わかった。


レン……お前が望むなら……


おとちゃんも一緒に歩くよ……


どんな未来でも……」




ぼくは親方の胸に手を当てた。




「おとちゃ……すき……」




親方は声にならない声を漏らした。




「……もう……


何があっても……離さねぇよ……」




レンが見えている光の線は、


誰にも見えないはずの未来への道だった。




——こうして、


ぼくの“魔力解析”の才能が、


世界に知られ始めた。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ