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『ドワーフのおとちゃんに拾われた転生児、魔力解析チートで成り上がります』  作者: 草野いずみ


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第12話 はじめてのまほう




今日はギルドの外で遊んでいた。


太陽が眩しくて、地面の石がひときわ強く光って見えたから、ぼくはそれを拾ってみた。




「おとちゃん、これ、すごく綺麗だよ」




バルカン


「おう、綺麗だな。鉄鉱石だな」




ぼく


「光ってるところ……ここ、魔力の通り道が集中してる」




指先でその“流れている”部分をなぞった瞬間——石の中で、光がふわっと“ふくらんだ”。




ぼく


「あれ……?」




おとちゃ


「ん?」




ぼく


「手のひらが、ぽかぽか……する……」




次の瞬間。




ふわっっっ。




白い光の粒がぼくの手から溢れ、石の表面に沿って綺麗な輪を描きながら飛び出した。




ギルド員


「……え?」


「……あ?」


「……光……?」




バルカン


「レン!?お、おい!!?」




ぼく


「きれ——」




ぼふっ。




石の表面から、柔らかい風みたいな光がしゅるしゅる伸びて、ぼくの周りをぐるぐる回った。




ぼく


「わぁ……本当に綺麗な円を描いてる……」




ぼくは薄い光の輪に触ろうとした。




「レン!!触るな!!」




おとちゃが慌てて手を掴んだ。けど、“ひかり”は消えない。




ぼく


「大丈夫だよおとちゃん。ほら、こんなに可愛いのに」




おとちゃ


「いやかわいくねぇ!!なんだこれ!!?」




ギルド員


「魔法だろこれ!?レン坊、魔法発動してるぞ!!?」


「詠唱なし!?構えなし!?まだ5歳だぞ!?」


「いやおかしいだろ!!?」




ぼく(心):


(えー……ぼくただ石の魔力流路に触っただけなんだけどな……)




◆




そこにフローリアが走り込んできた。


長い銀髪が揺れて、石の光に反射する。




「レン!離れなさい!!」




ぼく


「フローリア先生」




フローリアはぼくの手を取って、光をじっと見た。




「……これは……魔力の“漏れ”じゃないわ。


流れが……完全に構造を成している……」




ギルド員


「しゃ、構造!?魔法陣ってことか!?」




フローリア


「違う。これは……魔法陣すら経由していないわ」




バルカン


「どういうこった!」




フローリアの声がわずかに震えた。




「この子……魔力そのものの“形”を脳内で掴んで、そのまま外へ出力しているのよ……。


こんな芸当、普通は成人した高位の魔導師でも不可能なハズよ」




ぼく


「フローリア先生、そんなに怖い顔をしないで。ぼく、何か変なことをした?」




フローリアはハッとしてぼくに微笑んだ。




「怖くないわ。ただ……驚いただけよ。


レン。あなたは今、“魔法を発動した”の。無意識のまま、体内の魔力をそのまま引き出したのよ」




ぼく


「……?」




ぼく(心):


(よく分からないけど……いいことなのかな? それともダメなこと? おとちゃん、すごく険しい顔をしてる……)




おとちゃ


「レン、大丈夫だ。痛くねぇか? どっか熱くねぇか?」




ぼく


「うん、全然。ただぽかぽかして気持ちいいだけだよ」




フローリアは深く息を吸った。




「……バルカン。もう“教える段階”に入るわね」




バルカン


「……は? まだ5歳だぞ?」




「この子は、普通の5歳児じゃないわ」




フローリアの声は静かだったけど、その中に“本気の緊張”があった。




「魔力の流れが見えて、それをそのまま扱える子なんて——大陸に一人いるかどうか。いえ……」




フローリアはぼくを見た。その瞳の奥に、少しだけ怯えのようなものが見えた。




「……この子はたぶん、“大魔法使い”になれるわ。それも……常識の外側のね」




ギルド員


「お……おおおおおお……」




バルカン


「待て待て、まだ5歳だぞ!?」




フローリア


「だからこそ、一刻も早く制御を教えないと危ないのよ。レンが無自覚に膨大な魔力を解放したら……」




ぼく(心):


(……? なんかぼくのせいで、みんなの顔が深刻になっていく……)




フローリア


「この子の“暴走”は、災害になるわ」




ギルド員


「…………ヒッ」




ぼく


「ぼ、ぼく……悪いことしちゃったの……?」




おとちゃ


「悪くねぇ!!」




フローリアも素早く首を振った。




「悪くないわ、レン。あなたはただ……特別なの。だから——」




ぼくに向かってにこりと笑う。




「これから“魔法の制御”を一緒に覚えましょう」




ぼく


「制御……?」




フローリア


「その光を、もっと優しく、自分の意志で使えるようにすることよ」




ぼく


「……優しく……コントロールするの?」




おとちゃ


「レンがやりたいならでいいんだぞ?」




ぼくはさっきの光を思い出した。


まるくて、きれいで、ぼくの指にくっついてきた、愛おしい力。




(……もっと、見たい。もっと、自分の手で綺麗に動かしてみたい……)

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