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『ドワーフのおとちゃんに拾われた転生児、魔力解析チートで成り上がります』  作者: 草野いずみ


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10/11

第10話 ぼく、なんかギルドで有名になる  



ギルドに着いたら、


なんか……みんな、いつもよりざわざわしてた。




「おい、来たぞ来たぞレン坊だ!」


「昨日のアレ、本当に見えてたのか?」


「親方、あの子やべぇよ!?」


「天才とかじゃなくて“何か”だよあれは!」




ぼく(心):


(なんか……今日みんな目がこわいんだが……?)




おとちゃは腕を組んで、


どやぁ……みたいな顔してた。




「まぁな。うちの息子はちょっとすげぇんだ」




ギルド員


「ちょっと……? いや“ちょっと”ではなく……」




ギルド員2


「昨日の図面一瞬見ただけで強度の弱点指摘した五歳児だぞ!?」




ぼく


「ん……?」




ぼく(心):


(え? ぼくそんなこと言ったっけ?


昨日……おとちゃに抱っこされてあったかかったことしか覚えてない……)




フローリアがすっと姿を現した。




「騒がしいわね。朝から何をしてるの?」




ギルド員


「フローリア様! ほら、昨日の! レン坊が!」




フローリアはぼくを見て、ほんの少し微笑んだ。




「レン、昨日の本……覚えてる?」




ぼく


「うーん……ちょっと……わすれた……」




フローリア


「そう……でも“見える”のは変わらないのね」




ぼく


「ひかるとこ……みえる……」




ギルド員一同


「出たぁぁぁ!!」




ギルド員3


「やっぱ見えてるんじゃねぇか!!」




ギルド員4


「どんなふうに!?教えてくれ!!」




ぼく


「うーん……ながれて……て……


こっちは……つまって……」




ギルド員5(泣き)


「つまってるって何!?なぁそれ何!!?」




ぼく(心):


(いや、説明できないよ!? ぼくまだ“ぼく”だよ!?)




フローリアが静かに言った。




「魔力の流れを“状態”で感じてるのよ。


言語化できるわけないでしょ。五歳児なんだから」




ギルド員


「五歳児なのが逆に怖い!!」




ぼく(心):


(ぼくもこわい……なんなのこれ……?)







そのあともギルドは大騒ぎだった。




鉄を叩くと


「レン坊、今のどう見えた!?」


魔道具を見せると


「ここ、壊れそうって言ってみて!!」


図面を見せると


「昨日みたいに“どーん”ってなる場所教えて!!」




ぼく


「……どーんは……いや……」




ギルド員


「いやじゃなくて!!」




ぼく(心):


(いやだよ!?どーんする場所とか教えたくないよ!?)




おとちゃがぼくをひょいっと抱き上げた。




「おい!レンをおもちゃにすんな!!


こいつはまだ子どもだ!!」




ギルド員


「す、すまん親方!!」




「でもすげぇんだよ!!」


「国家レベルの逸材なんじゃ……」


「フローリア様、弟子にしません??」




フローリア


「この子はまだ私の講義についてこられる年齢じゃないわ。


……でも、いずれは必要になるでしょうね」




ぼく


「ふろーりあ、きれい」




フローリア


「ありがとう。でも今は落ち着きなさい」




ギルド員全員


「落ち着いてるのフローリア様だけだよ!!!!」







その日の帰り道、


ぼくはおとちゃの背中におぶられながら聞いてみた。




「おとちゃ……ぼく……へんなの?」




バルカンは笑って、ぼくの背中をぽんと叩いた。




「変じゃねぇよ。すげぇんだよ」




「すげぇ……?」




「ああ。俺のじまんの息子だ」




ぼく(心):


(……うう……なんか泣きそう……


おとちゃ……やっぱりすき……)




ぼく


「……おとちゃ……ちゅき……」




バルカン


「おーよしよし。帰ったら飯食うぞ」




ぼくはぎゅっと背中にしがみついた。




今日、ギルドのひとたちは大騒ぎだったけど、


ぼくの中ではなんかふわっとしてて、


ぜんぶ夢みたいだった。




けれど——




「ひかるの……もっとみたい……」




ぼくがつぶやいたその言葉を、


おとちゃは聞き逃さなかった。




「……見たいのか?」




「うん……あれ……きれい……」




おとちゃは少しだけ怖い顔になったけど、


すぐに笑ってくれた。




「そうか。ならいい。


見たいなら見ろ。


レンの道は……レンが決めるんだ」




ぼく


「……みち……?」




「そうだ。お前の未来の話だ」




ぼくにはまだよく分からなかったけど、


その“みち”は、


ひかる線の向こうにある気がした。

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