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サポートキャラに悪役令嬢の魅了は効かない  作者: 宇和マチカ
本編2 スキル剥がし編

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82/212

19.夜会は対策を立てるものなの?

お読み頂き有難うございます。ご評価もブクマも有難うございます。

夜会迄たどり着けなかった!!

まだちょっとユール公爵家での会話…。

アローディエンヌの無意識ジェラシーを受けてウキウキな義兄さまの独壇場ですね。


「ご機嫌直してえ、アローディエンヌう」


やっと離れてくれたけどさあ。

……義兄さまがしつけえわ。

因みに私は全く怒っていないと言うのに。

だって義兄さまがモテるのなんて、分かり切っていた事だもの。

美女だけじゃない。老若男女問わず魅了しまくってしまう悪役令嬢なんだもの。

無差別魅了を抑えてもその退廃的な美貌は健在だし?

モテモテだし?

ええ、子供の頃からずっと見て来たもの。


それに勅命だし、お仕事だし?

実質はどうでも義兄さま別に独身者だし?

私は義兄さまの義妹なのは揺ぎ無いし?

ええ怒る理由が全く無いわ。有るもんですか。


そして後結構重いな、この謎の…ええと、蝙蝠ウサギ?

足の甲に陣取られてしまったけれど…。

抱き上げたら噛まれないかな。


「ブギュブブブ」


あ、大丈夫みたいだ。

手触りはまんまウサギだな。羽は…触らんでおくか。

まあ、蝙蝠の羽はあんまり触りたいとは思わないけど。


「ねえねえアローディエンヌう?あのねえ怒らないでえ?」

「だから怒る理由が御座いましたかしら」


だって義兄さまは相変わらず髪はふわっふわだし目は澄んでるし顔の造形はこれでもかと麗しいし?

別に美男美女やら美魔女やら美オッサンやらに義兄さまが囲まれようとも、私には全く何にも怒る理由が無いわ。

そうよ、いつも通りよ。


「アロンさんが…未だかつてない程とっても怖いです…」

「は?ただの痴話喧嘩だろ。

それにお前、義妹の機嫌分かんのかよ」

「寧ろ何でレルミッドさん…。そんなにアロンさんの乙女心を理解なさらないんですか」

「男だからに決まってんだろボケ」

「でも意外とブラコンなんですね…意外です本当に」

「其処かよ。違えよ」

「え!?ま、まさか禁断のご兄妹愛的なご関係ですか?」

「こいつ等血ィ繋がってねえんだよ見りゃ分かるだろ」


……ヒソヒソしたフォーナと全く隠そうとしないレルミッド様の声の対比が凄いわね。

両方歩み寄らない姿勢が…意外とお互いマイペースなのね。

まあどっちにせよ聞こえているのだけれど…。

ブラコンか…言われたこと無いな。

って言う人に会わなかっただけか。

まあ実際は…何かややこしい関係ですとしか言えないわね、今となっては。

義兄妹以上夫婦未満?

……聞いただけでややこしいなコイツ、って感じが凄くするわ。我ながら。


「似てないごきょうだいは沢山おられますし、先祖返りとかかもと思いまして…あのあのアロンさん」

「何かしら」

「アロンさんはアレッキオさんがごきょうだいでない

お好きな気持ちで…愛をお持ちなんですよね?

だから乙女心を苛まれているんですよね!?」


……おお、何聞いて来るんだ、フォーナ……。

何やねん乙女心って。乙女ゲーを愛する心なら常日頃フル活動だけど。

手を胸の前に組んで…所謂パッケージのヒロインポーズまでして聞く事か?

……コレ、どう答えたもんなの?

はーいイエーイ義兄さまのこと好きでーす!とでも言わす気なの?

……こ、この場で?

レルミッド様が超死んだ目されてる中で?

何だかよく分からん状況の中で?

ちらっと義兄さまを見たら、キラッキラした目とかちあったし!!


「……」

「この状況で意味分からねえ事よく聞けんなお前」

「……アローディエンヌう、二人きりで教えてくれてもいいよお?」


……おい、義兄さまは何を図に乗ってるんだ。

何かこう、すっとイラッと来たわ。

そうよ……大人になるのよ、私。

中身は大分大人過ぎて以下略だけれど

意味の分からんモヤモヤチクチクに苛まれている場合じゃ無いわ……。

腹立つけどな!!何か分からないけど!!

義兄さまがしつこいからだな!


「それよりも、どうして私が夜会に出ないといけませんの」

「……僕だってアローディエンヌを出したくないよお。

でもアローディエンヌも連れてこないと今度はウチで夜会やれって勅命食らわされるんだもん」

「…やりゃあ宜しいのでは」


義両親…いやユール前公爵が生きてた時代の昔は、開催されてたの知ってるし。

あん時は本当に……思い出すだけで目は死ぬし、走馬灯が見えそうね。

でも別に…貴族の嗜みなんだからやりゃいいじゃないの。

……また義兄さまが老若男女に囲まれるんだろうけどな。


「うん?何で僕とアローディエンヌの二人の為のウチに、有象無象を上げないといけないの。

汚れるじゃない」

「ええ!?そんなにお行儀悪い人が多いんですか!?困りますね!!」


フォーナ…。この子隣の国の皇族の一員じゃ無いのか。

ダンパとか…経験無いのかな。私も殆どと言っていい程無いけど。

義兄さまに張り付かれてたか、お菓子食べてたかしかねーな。

……おお、我ながら貴族の子女か?って疑われる社交生活してたなあ。


「筆頭公爵が家が汚れるとかケチな事言ってる場合ですか。

あのねフォーナ……社交の一環として行うんです、夜会ってのは」

「へえ!仲良しさんを増やすんですね!」

「いや、絶対アレキちゃんの言ってる意味違え」

「鳥番の方が察しがいいって……!?

アローディエンヌう動揺させ過ぎたねえ御免ねえ。謝るからあ」


う、義兄さまのウルウルした薄青い綺麗な目に怯んでしまう。

どうした私、別に見慣れてるのに!!

おかしいぞ!!しっかりしろ私!!

あと義兄さま、失礼だぞレルミッド様に!!


「……別に良いって言ってますでしょ」

「ううん、こんな事なら書類や許可なんて事後承諾で、ばあああーっと結婚式を派手に開催しとけばこんなことにならなかったんだよ。御免ねえ」


え、何言ってんの義兄さま。

されなくて良かった…。超良かった。

注目の的になるの超嫌なんだけど。

あんな注目されるハイライトは、4歳の時のスキル関係だけで充分だわ。

それに事後承諾なんて、更に王家に睨まれそうじゃない。

そんな怖そうな事になりたくないから、何時も心にノット不敬で生きてるのに。

私は地味なモブだから地味に生きないと…派手なのは義兄さまだけ。


「……勝手に結婚式でも葬式でもやってろやボケ」

「わあ、ばああっとした結婚式ですか!素敵そうですね」

「夜会終わったらばああっと挙げるからねえ」

「え……派手なのは嫌なんですけれど」


目立つの嫌だし。

それに今まで認められてなかったって事は、何か有るんでしょ。

だったら別に……モヤモヤはするけどさ。


「何でえ!?」

「そうですよアロンさん!!

挙げられる時に挙げないといけませんよ!!

ウチのファーレン姉さまは、挙げようとしたその日にお婿さまに逃げられたんですから!!」

「……寧ろお前のねーちゃんに謝れや」


……私の心を変えようと例を出してくれたのは分かるけれど、

お姉さんは大変気の毒だし、殆ど初対面の人に晒されたくはないと思うわ。

……何で身内の聞かれたくないであろう事をサラッと話すの、フォーナ……。


「あう、ファーレン姉さまはきょうだい1真面目なしっかり者ですから!!多分…」

「…それ、許しそうにねー性格っぽいな」

「あ、はい。叱られると思います…忘れて下さい」

「……フォーナ、もう少し考えてからお話ししましょうね」

「はいい…」

「そんな綿毛神官はどうでもいいよ。

僕、別に目立ちたいわけじゃないからねえ?必要だからやるんだよ?」


こて、と首を傾げられたが、一体何がどう必要なの。

まあ確かに義兄さま目立つから余計目立つの嫌いだよな。

普通の目立たない生活がお好きなようだし。

……まあ、本人が好きなだけで、目立たん訳では全く無いんだけどな。


「………何がどう必要だと?」

「僕、筆頭公爵だし」

「そういやそうでしたわね。見えませんけど」

「えへえ、アローディエンヌには親しみと愛を何時いかなる時も捧げてるからねえ!」


説明になって無いし関係ねえわ…。

何となく理由は分かるけど、フォーナとレルミッド様は分かってないようね。

なのに全く説明する気無さそうだな、義兄さま。


「……聞いてませんけどそんな事は。

ふざけないで下さい義兄さま。

要するに王族の血を引く高位貴族である義兄さまは、多少派手婚しないと、下の位にある方々が華やかなお式を挙げられないからですわね」

「……義妹、まあまあ、やんじゃねえか」

「わ、分かりやすいですアロンさん」


……褒められてしまった。

わあい、解説して良かった!


「アローディエンヌは賢いからね。君も多少見習えば」

「……だから、俺は貴族にならねえっつってんだろ」

「陛下が君も呼ぶって言ったから、夜会には行くんだよ」

「あんのオッサン!!!」

「ひえ!」


レルミッド様の大声に、思わず私もフォーナと一緒で顔が青ざめてしまったわ。

え、レルミッド様って陛下をオッサン呼ばわり出来る程お親しいの!?

す、凄いんだなレルミッド様…。ゲーム中では全く出て来なかったけど。

一体どういうご関係なんだろう。

アルヴィエ侯爵家、だっけ……。

どう言う家だろう。

暫く見るのサボってた貴族名鑑見とかないとなー。

あれ?でも苗字…ご家名はルカリウム?

ゲーム後は草原へ帰る…のよね?

でも貴族?

な、謎だ……。


「まあでも…その粗暴さじゃあ、結構貴族の中に入るのは大変かな。顔は兎も角」

「あんだと!?て言うか頼まれても入りたくねーよ!!」

「君の感想はどうでもいい。綿毛神官」

「はう!?ええと、フォーナ・トドロンです!!」

「よくも僕のアローディエンヌにベタベタした上、助けろだなんて無茶振りをしてくれたな」

「ひぇ!?」


え、急に何!?

何で義兄さま急にフォーナに冷たく……あ、対外的義兄さまだ。

普通か。通常運転だな。

ほら、フォーナ泣きそうになってるし。

レルミッド様はお口は悪いけど、その点お優しいし紳士的よね。


「君も追加でアローディエンヌを夜会で守れよ」

「つ、追加!?」

「アローディエンヌが危ない時に盾になったり、

人を呼んだり出来るだろ」

「はぇ!?そ、それは出来ますけど…」

「ちょっと義兄さま」


おいおいおいおい義兄さまこそ何の無茶振りを!!

初対面!!初対面よ義兄さま!!


「大体人に物を頼むんなら対価が必要でしょ」

「た、確かに……」

「いや何を納得しているのフォーナ。

義兄さま、フォーナを丸め込まないで」

「何でか気に入ってるねえアローディエンヌ。

ちょっと綿毛神官……」


ん、何かフォーナの耳元でぼそぼそ言ってる。


「ひええ。わ、分かりました……」

「頼んだ…いや、契約したよ」

「ハア!?契約ぅ!?おいアレキちゃん!!」

「義兄さま?」


義兄さまは私にニコッと笑った。

いや、迷惑を掛けるであろうレルミッド様にも何かあるでしょうし、フォーナにも!!


「この面子で夜会を乗り切ろうね」


え、嫌だわー、嫌な予感がするわ。

その夜会って一体何なの……。

……行きたくないわー。

全然特殊能力とか無いけど面倒になって来たわ。

それに私夜会とか久しぶり過ぎてマナーうろ覚えなんだど。

レルミッド様も超嫌がっておいでだしさあ。


「……ブギュ」

「…所で義兄さま、この生き物どうしますの。

まさか連れて歩きますの?」

「手間は掛からないと思うから、アローディエンヌに預けるね」

「……私が連れて歩けと?」


このウサギ?はまさかのマスコットキャラ枠…かしら。

でもそういうのって、主人公が連れ歩くもんじゃあないのかしら。

もしくは仲間になりそうな敵とか。

何で地味モブが連れることに?

あーでも……中身イケメンなモブっぽいお兄さんが、マスコットキャラ連れ歩いたりってのは有りかもしれないな。

でも…私かあ。私なのか。

何食べるんだ、この生き物。

ウサギっぽくニンジンとかでいいのか。

それとも蝙蝠寄りだから…蝙蝠って何食べるの。知らねえ…。

…まあちょっと…結構ビックリ生き物だけど…可愛い部類。

しかし、萌えは無いな。

ケモナー要素も無いしもふもふラブー!とかでもなかったみたいね…私。


「大丈夫、まあまあ強いから。属性は風ね」

「…ええ…可愛いけど強そうな気がしませんわ…」


そして属性を聞かせられてどうしろと。

私自身も大した魔法は使えないし魔法の事も知らんし。

見上げてくる紫色の目が可愛いけれど…。

て言うか動物にも属性有るのね。知らんかったが。


「そこの綿毛神官を足蹴にしてたでしょ」

「ブギュウ!」

「はうう……」


あ、腕をてしてし叩かれた。ドヤ顔してる気がする。

倒れている人を足蹴にするのって、誰にでも出来そうだけどなあ。

フォーナがとてもビビっているし…何故かこんな短期間で序列が出来てしまっているわ。

ヒエラルキー的に考えると…私はこの中で凄く下なんだろうが、このウサギ?は私をバカにしてこないな。

何でだ。特に好かれることはしてないけど。

流石の義兄さまも獣を脅す事は…どうかなあ。


「多少はコレで…マシだろうから、ね」

「クソボケが…俺は絶対行かねえからな!!」


……義兄さま…悪そうな笑顔だなー。

て言うか私に何でレルミッド様とフォーナを脅して迄、お付き添いして頂くよう仕向けられた上にウサギ?まで付属させられるの。

サッパリ分からない。


そして…夜会の日は近づいて、当日になった。

因みに服は義兄さまの趣味だと思う。

今まで其処まで珍妙なものを渡されなかったので当日まで見なかったのだけれど…。

……ちゃんと見りゃ良かったな。

いや、別におかしいとかでは無いのだけれど…。



アローディエンヌ、貴族っぽさと言うかを披露する。

そして義兄さまの夜会終わったら結婚しよう発言が死亡フラグっぽいですね。




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矢鱈多くなって来たので、確認にどうぞ。とてもネタバレ気味です。
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