第33話 騎士団長…関西連続強盗事件その2
再び始まった「匿名・流動型犯罪」、SNSなどを通じて緩やかに結びつき、匿名性を保ちながら犯罪を行うやり方、東京での事件では警視庁の捜査が実行犯を捕まえて捜査を終了したため詳しい情報が大阪府警察と共用されずにいたのである。
関西で起きている連続強盗傷害事件について大阪府警察の水島香織警視から連絡を受けた伊達直樹警視‥‥
「いいか、水島、この犯罪を犯した連中はみんなSNSなどで集められた『闇バイト』に応募した連中だ、お前もあの週刊誌スクープの記事を見ただろう~」
「えっ!……あの「高額バイト」の記事のこと…」
「そうだ、捜査本部は最初はプロの犯罪集団で同一犯かと思っていたが連中は実は素人の一般人だ!」
「背後には、『ジャッカル』と呼ばれる犯行を指示する奴に、SNSで実行犯のリクルートを担当する『パンサー』と呼ばれる奴がいる。」
「あとは、地元の警察署に成りすまして高齢の富裕層を狙って家に置いている資産状況を聞いて犯行計画を立てその素人達に犯行を指示して犯罪に及んでいるんだ!」
「こっちの捜査本部は、実行犯をすぐに全員捕まえる事ができたから、こっちの上層部の連中は早々に手柄を自慢したくて幕引きをしやがった。」
「連中が何者で、詐欺行為をしているアジトはどこなのかは、全く分からなかった。」
「先輩‥でも、実行犯の携帯を調べれば‥‥なにか出ませんでしたか」
「ああ、こちらのサイバーセキュリティ対策室でも調べたが、一定時間後に自動削除されるようなテレグラムというメッセージが暗号化されるだけでなく隠匿性の高い連絡方法で指示しているため犯罪集団の実態はつけめなかった。」
「そ、それでどうやって東京の三件の犯罪はすぐに実行犯が捕まったんですか‥」
そんな連中をどうやってすぐに逮捕したのか、一番の疑問を聞いてくる水島香織警視
「信じられないことが起きた。」
「匿名の情報提供者から、、三件の実行犯の顔がしっかりと写った防犯カメラ映像と名前に住所などそれに事件時の犯人が逃走する特別な赤外線監視衛星の映像も送られてきて犯人を断定できた。」と正直に答える伊達警視
「えっ!?‥‥そんな、最先端の技術を使い警察の捜査よりも先に実行犯にたどりつける情報提供者がいるんですか?‥‥」
「そうだ、私にきたわけではないが、一人の現場の刑事の携帯にそれがメールで送られてきたんだ。」
「先輩‥‥もしできたら、その刑事に今回起きている、関西の連続強盗傷害の情報提供をその送信者に返信メールを送って聞いてもらう事はできますか?」
「ああ、それがあったか~情報提供者はあのノートPCを乗っ取ているわけだから、あの刑事との関係はわからないが彼からの携帯での連絡は伝わるかも知れないな~」
「わかった、連絡してみるよ、でも期待はするなよ‥‥」
「え~、期待しますよ~、こっちは古臭いオヤジ達にバカにされて神輿に乗せられているんですから~、絶対に、あのいけ好かないオヤジ刑事達をギャフンと言わせたいんですから~」
「先輩、絶対にいい返事くださいね~」
そう言って関西の事件について情報を待っている水島警視だった。
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特殊詐欺を筆頭とする犯罪収益金が表で使われるようするには、カネの出元という情報を洗い流すマネーロンダリングが必要となる。
その手段として闇社会で重用されているのが『相対屋』と呼ばれる闇の両替商、関西で高齢富裕層から奪った金や貴金属をその都度、指定した貸ロッカーから回収する『マリア』こと新垣美香はすぐに新幹線に乗って東京へと戻るとその足で西大久保の『相対屋』と呼ばれる闇の両替商に金を運んだ。
『相対屋』は犯罪で得た現金を金融システムに入れ現金を暗号資産に換えるのが第一段階、次に資金の出どころを分からなくする為にここで登場するのが「ミキシング」という技術、複数の暗号資産を混ぜ合わせ、誰のお金がどこから来たのか追跡不能にするのだ。
なぜ暗号資産が使われるのか。答えはシンプルで、銀行口座のような「本人確認」が緩く、国境を越えた送金が瞬時にできるからだ。セーシェル諸島のような規制の緩い国を経由すれば日本の警察が追跡することはほぼ不可能だった。
そして最後には「洗浄済み」となった資金を正規の経済活動に戻す為に、相対屋が暗号資産を現金化するのだった。こうして、奪われた金は数時間のうちに東京へ運ばれて「誰のものでもない金」に変わってしまっていたのである。
また、奪った貴金属は横浜にある中国の黒社会のマフィア組織、蛇龍会がやっている盗品買取業者に持ち込み金に変えていたのである。
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天城達也が本庁で業務をこなしていたら、内線がかかってきて伊達警視の部屋に呼ばれた。
「忙しいところを申し訳ない。」とデスクの前の椅子に座るよう言われた天城達也‥‥‥
「あれから、例の連続強盗を指示していた連中についてはなにか分かったかね」
「はい、実行犯の携帯電話を解析し電話会社からも協力してもらって発信元を調べたら、指示を出していたのは海外のタイからのようです。」
「えっ!?‥‥国外からの指示していたのか~」
「そうです。」
「国内での電話を使った詐欺事件での犯罪者達のアジトは、すぐに拠点がわかり我々が潰しまくりましたから、連中もこりて海外に拠点を移したんでしょう。」
「あとその筋の情報屋などから半グレ組織『怒龍会』の連中の金周りがよくなって、歌舞伎町や渋谷で夜の商売用のテナントを借りて手広くはじめているそうです。」
「どうも、その資金の出どころが怪しいと情報屋は言っております。」
「それに、『怒龍会』の幹部クラスの連中が数人海外にいったまま戻ってきていないとかいう話しもでております。」
「そうとしたら、連中が海外に拠点をつくり、派手にやっているんではないでしょうか」
「海外か~、大掛かりな話になるな~それが事実なら確実な証拠や誰が行っているのか詳しい情報がなければダメだな~、それがないと上の連中も重い腰をあげないぞ、」
「はい、それはこれからの捜査しだいですね~」
「ところで、関西でも高齢者を狙った強盗事件が連続して起こっているが、それについて向こうの管理官から君の携帯に情報提供した相手に返信メールで何か犯人の手がかりがないか送ってみてほしいと言われたんだが‥‥‥協力してくれないか。」
「あ、あれは警視総監のPCが乗っ取られて………」と言った時、サイバーセキュリティ対策室の同期の長澤係長が言った言葉を思い出していた。
‥‥‥”このノートPCはまるで、自分の意思をもっているかのように作動している、またお告げが送られてくるかも知れない”‥‥‥
「わかりました。相手は誰か分かりませんが、関西の富有層を狙った連続事件について情報がほしいとメールを入れて見ます。」
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「プハ~、クソうめ~ぜ~、3時間以上もバイクに乗っていて、尻は痛て~し、さすがに疲れたぜ~」
そう言いながらに競馬場のレストランで新潟の名物グルメ「たれかつ丼」と生ビールを堪能する団長、すでに新潟の芝1000m日本で唯一の直線コースでの越後特別レースは終わっていた。
『アルフレート』は次のGⅢレースにクラスを上げるためにはこのような賞金額が少し上がる特別レースを勝ち上がっていかなければならない。
パドックでは団長は鑑定眼スキルによって十分なパワーがある事を知って”加福の力”を使わなくても今日のレースは強敵もいなく、今までのレース経験で能力が開花してきてたのでその実力で勝負させた。
越後特別レースが始まりゲートが開いた瞬間、武田志帆騎手は体を持っていかれる程の加速を感じた。
『アルフレート』はスタートダッショで他の馬を残しながら風のように勢いよく飛ばしていき、先頭を切って走っていってあっというまにゴールへと突っ込んでいった。
黄色い歓声を上げるのは新潟まで追いかけてきた”馬ガール”達だった。
その後の新潟のレースでも十分に稼いだ団長は競馬場のレストランで少し遅い昼食で新潟名物の「たれかつ丼」食べて満喫していたのである。
”いや~ご主人様~あの『アルフレート』は立派に成長しましたね~”
”もう、ご主人様の”加福の力”を使わなくてもいいなんて‥‥‥”
”もしかしたら、”加福の力”の副作用かもしれないな~何度もバフ効果をかけるとその能力が上がったまま維持できるようになるんだろう~”
”それか、あれがあいつの本当の力量かもしれなないな~”
”そうですよ~、それですよご主人様~あれが『アルフレート』の本当の力ですよ~”
”まあな~どっちだっていいさ~、アイツが勝ち続ければ俺は満足さ、フフフフ”と言いながらジョッキに残ったビールを飲み干す団長‥‥
その時だった‥‥”あっ!……あの警視総監のノートPCに返信メールが、えっ~!‥玲亜様のお父様からご主人様に、そ‥捜査の‥ご、、ご依頼がきました!!”と叫ぶエーアイだった。
つづく、、、




