↓ ↑ページトップへ
表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
聖盾(せいじゅん)の魔法使い  作者: 嘉七
ノークアミス王国編

この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

PR
30/31

第二十九話

ノークアミス王国編も佳境です。

ホルハム「や、やめろ・・・、く、来るな・・・、嫌だ・・・、またあの中には行きたく無い・・・、やめてくれ・・・、助けてくれ・・・・、お願いだ・・・」


ロイ達が国王の御前裁判に証人として招かれてやっと目的の謁見までこぎつけた。

ホルハムは以前独房でのお仕置きで素直になっていたがワルドネルドはそうでは無い。

隣で静かに座っていたホルハムが突然怯え、震え、王の前だと言うのに自らの汚物で床を汚し、顔も見られるよな顔では無くなった・・・。

そう、尋問の為にロイがスリングから出した漆黒の一匹の猫によって・・・。


ロイ「国王様、我が友にして我が盟友のメアでございます」


ロイがメアを国王に紹介する。


ロイ「我が友メアはナイトメアであり幻影魔法の使い手でございます、その幻影魔法を使いワルドネルドに本心をご覧頂きましょう」


国王「許可する」


こうしてメアがワルドネルドの前にちょっこんと座る。

前を横切られたホルハムはその場で泡を吹き卒倒して気を失っている。

メアが一つあくびをしてふとワルドネルドと目があった瞬間、ワルドネルドの体から力が抜ける。

その場で力無く平伏す形で額を床に付ける形で小声で何かを呟き出した。


ロイ「メア、ありがとう」


ロイがメアに声をかけるとメアはロイが肩掛けにしているスリングへと戻って行く。


ロイ「さて、そこの人はこれでどんな質問も答えてくれるようになりましたので、どうぞご自由にして下さい」


ニコリと笑って挨拶をするロイ。

戸惑いながら丞相が今回の事件への聴取を始める。

虚ろな状態のワルドネルドは全て正直に話し出す。

今回の計画から以前やった『お遊び』で済まされれない事、聞いた事を本当にべらべらと話し出す。


国王「もう良い、丞相、そやつを特別独房へ入れておけ、誰とも接触させるな」


丞相「承知致しました」


騎士達が二人を連れて謁見の間から退出する。

ドアが閉まり謁見の間に居た者たちが一斉にため息をする。


国王「はぁ・・・、我が国の『恥部』を見せた事申し訳なく思うファリン殿」


ファリン「心痛お見舞い申し上げますアミス国王様」


国王「所で今回二人には私に届け物があると聞いておったが?」


ファリン「はい、ローエンス王国から婚約破棄の謝罪品としてお持ちしましたが、お互い国の恥をさらした結果となってしまっている為にどうしようかと思っております」


ニコリと笑みを浮かべ、アミス国王に語り掛けるファリンだがその笑顔の奥底に見えた静かな感情が国王の肝を冷やす。


国王「そうだな、お互い知らないでは済まされないがお互いが非を認め、無かった事としようではないか」


ファリン「では『お互い様』という事で」


ほほ笑みを崩さす受け答えるファリン、顔が引きつる国王。


国王「そ、そうして貰えるとこちらも助かる・・・」


丞相「とりあえず我が国としてはこれ以上、ロイ様、ファリン様への干渉はしないよういたします」


ロイ「ありがとうございます」


ファリン「お互いこれ以上の内部干渉は避けたいですから・・・」


笑顔が崩れないファリン、なかなか空気が和まない・・・。


バルテクス「まあまあ、嬢ちゃんそれ位で勘弁してくれ・・・、見ているこっちがいたたまれない」


やっと表情が崩れるファリン。


ファリン「師匠のお願いでは仕方無いわ」


国王も丞相も胸をなでおろす。

もう御前裁判なのか謁見なのかわからない空気となってしまいしかたなく丞相の提案で国王のサロンへと移動することになったロイ一行だったが・・・。

移動中、突如ロイが絶対領域魔法を発動させる。

王城という特殊な場所でもしやとは思い警戒はしていたロイ、ファリンは既にレイピアを抜き襲撃者の右足を突きさしている。


ロイ「ファリン殺してはいけません!、四肢だけにしてください!」


その場に転がる襲撃者にファリンは容赦無く四肢の関節にレイピアを突き刺す、悲鳴を上げる襲撃者。

悲鳴を上げる襲撃者の関節は次々ファリンによって使えなくなり、やがてその場で意識を失う。


ファリン「ここに居る誰を狙っても問題ね」


レイピアを鞘に納めながら国王達に話しかけるファリン。

一瞬の出来事、国王達が気が付いた時には既にファリンが襲撃者にレイピアを突き立ており、国王はトロンの言葉を思い返す。

ファリンが自身の軍服からボタンを引き千切り柱の影に居た黒づくめの人物に投げ付けると額に当たりその場に倒れる寸前、ファリンが近付き腹部に拳が突き刺さる。

吹き飛んだ黒づくめの人物を確認し国王が慌ててファリンを止めに声を上げる。


国王「待て!、それは私の影だ!」


ファリンが腰のレイピアを抜く瞬間で止まると、黒づくめの人物がその場に倒れ込む。

辺りはファリンの活躍の跡がしっかりと刻まれている。


ファリン「ふぅー」


息を吐き、気持ちを整える。

ロイが黒づくめの男に近寄り回復魔法を掛ける。


バルテクス「一瞬の間に制圧か・・・」


ロイに回復魔法を掛けられて黒づくめの男が目を覚ます。


トロン「いててて・・・」


トロンが腹を押さえて苦痛の表情を浮かべている。


トロン「話ちゃうで、ほんまに・・・」


ファリン「良かったわね、国王様がそばで止めてくれて」


冷ややかな目でトロンを見下げるファリン。


国王「すまないファリン殿、どうも言う事を聞かんでな、私は止めたんだがどうしてもと・・・」


ファリン「これで二度目ね、次は無いわよ?」


丞相「申し訳ありませんファリン様、私が国王とそこの者に頼みました。お怒りはこの私に・・・」


丞相が懇願したのもありファリンは矛を納める。

ロイがトロンの回復を終えて、呻き声を上げる襲撃者の元へ行く。


トロン「そいつは影じゃないで、雇われや」


国王「誰を狙った?」


トロン「多分としか言えないが、聖職者のにいちゃんや」


ファリンの殺気が辺りに伝わるがロイが合図してファリンの殺気を抑える。


ファリン「排除出来れば計画通りになると?」


トロン「多分そうや、短絡的やけどな」


ファリン「ロイごめんメア借りても良い?」


メアが出番とばかりにロイから離れ襲撃した黒づくめを追い詰める。


ファリン「ごめんね、メア寝てたのにそいつ食べて良いから」


丞相「いや、それは・・・」


丞相が食べさせるのはと止めるがファリンの鋭い眼光が丞相に飛ばされる。

無言で何も言わせずメアが黒ずくめの前に座り欠伸をする。

「外務大臣・・・、王太后・・・、連絡遮断・・・、男襲撃・・・」そう言い残すとその場に倒れる。


国王「おい、今聴きたくたい言葉を聞いたが・・・」


丞相「ファリン様、本当にすみません、言質が取れないので食べるのは無しでお願いしても良いですか?」


ファリン「仕方ないわね、メアそこの黒いのは食べちゃダメだって、その代わり別の奴を倍でくれるって」


丞相「いや、別の奴って・・・」


ファリン「どうしょうもない奴なんて何処の国にも居るんじゃないの?、行方不明になっても良いような人達が」


国王「丞相、此処は協力を仰ぐべきだな、持て余すのは何人も居る、其奴らを代わりになってもらう」


丞相「国王の許可が出ましたので、今夜にでもお連れしますのでお願いします。」


メアに頭を下げる丞相。

メアは何事も無かった様にファリンの足元に寄りファリンがメアを抱える。


ロイ「どうやら納得したみたいですね」


一行は国王のサロンへと移動し今後の対応の協議に入った。

今回の両国間での一連の事件についてはそれぞれがそれぞれの思惑により起きた出来事であった為、ローエンス側からの謝罪は無用となった。

事件に関してはお互いの国で収めて、解決する事として話がつく。

謝罪品は不要となり、ロイがそのまま保管する事になる。

ノークアミス側は隣国ワードルイまでの各都市や町などへの入場審査の免除などでロイ一行への謝罪とする事でお互いが納得する。

お互いが恥をお互いに晒さないで収める形で決着がついた。

その日の深夜、刑務所の重大犯罪者達が入っていた独房から一斉に刑務中の犯罪者達が居なくなる事件が発生したが全て流行病で死亡として記録された。

黒い猫が一匹入り込んだと目撃が有ったが猫なので見逃された。


メア『ゲップ・・・』


次回ノークアミス王国編最後です。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。