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聖盾(せいじゅん)の魔法使い  作者: 嘉七
ノークアミス王国編

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累計500PV記念SS『旅の途中での出来事』

2026/9/25に累計500PVを達成できました。

日頃閲覧していただいている皆様のおかげです。

記念と言っては何ですがさらっと流した移動中のロイとファリンのやり取りをSSとして作成しました。

もしよろしければ読んでくださると光栄です。

第20話の最後で見せたファリンの投擲の話と少しだけロイとファリンのイチャイチャがあります。

ちなみにこのSSはなろう様のみの投稿となっております。

これからも長い目で応援お願いいたします。

ローエンスからの仰々しい行列から解放されたロイ一行が次の街へと街道を進んでいた時の事。


ファリン「ねえ、ロイ」


ロイ「何ですか?」


行者席に座りニールの引く寝台馬車の手綱を引いているロイ。


ファリン「以前、魔術と魔法の違いを教えてくれたけど、魔法って実際何処まで出来るの?」


ロイ「そうですね・・・、その人の感性にもよりますが、色々と出来ますよ?」


ファリン「例えば?」


少し考え込むロイ。


ロイ「そうですねぇ、身体強化は知ってますよね?」


ファリン「そうね」


ロイ「範囲感知はどうです?」


ファリン「感知魔術の魔法版?」


ロイ「そうですね、あとはこんなのとか・・・」


ロイの目にマナが集中している。


ファリン「何その、かっこいいのは⁉︎」


ロイの顔を見た瞬間にファリンが物凄い食いついてくる。


ロイ「これは遠視魔術をマナで使用してます」


ファリン「それ便利そう!、教えて!」


ロイ「まず、身体強化をします」


ファリン「うん」


ロイ「全身に纏っているマナをそのまま集めてながら目に集めていけば、ほら」


簡単にやってのけるロイ。

ファリンもやって見るが中々上手くマナを集めて目に集中出来ない。


ファリン「このマナが体を動く・・・、のが・・・、なんか・・・、モゾモゾする・・・、感じが・・・」


ロイ「ですよね、そうなんですよ、マナがちゃんとコントロール出来ないと、こうモゾモゾするんですよね」


笑いながら答えるロイ。


ロイ「オドでも遠視魔術を習得出来る人は中々居ませんし、出来なくとも・・・」


ファリン「なんじゃありゃぁぁぁ!?」


突如ファリンの叫ぶ声にメアとウィンが反応する。


メア『なにごとーーーー!」


ロイ「メア、おはよう、余り眠れなかったねぇ」


ニール『何時も寝てるんだからたまには良いんですよ』


メア『僕が夜に寝ずの番してるの知ってて言ってるよね?シロ』


ファリン「目がぁ、目がぁ・・・」


ロイ「ファリン大丈夫ですか?」


ニール『ファリンは何をやってるのですか・・・』


目を押さえて荷台を転がるファリン。

その姿を心配そうに寄り添うウィン。


ファリン「突然、目がギュイーンって景色がおかしくなるし、グルグル回るし、うう、気持ち悪い・・・」


一旦馬車を止めて休憩を入れる事になったロイ一行。

コップに水を一杯入れ、ファリンに渡すロイ。


ロイ「師匠が一度だけ危機感を覚えたことがあって、その時の相手は狩人でしたね」


少し落ち着いて来たファリンが飲み干したコップをロイに返す。


ファリン「どんな相手だったの?」


ロイ「遠視魔法で師匠を捕らえつつ、腕力魔術で弓を構えて矢に風魔術で射られたそうです」


ファリン「どうなったの?」


ロイ「常時防御魔法を展開してたので何事も無かったのですが、その時だけは師匠も命の危機を覚えたそうです」


ファリン「ロイの師匠が危機感を覚える位の襲撃だったって凄いって事なの?」


ロイ「そうですね・・・」


ロイがおもむろに落ちている小石を拾い、風魔法を小石に付与する。

同時に身体強化を発動させ、遠目に見えた木に小石を投げると、投げた瞬間に木からめり込む音がする。


ファリン「んな!、なにやったの?」


ロイ「小石に風魔法で無風と推進力を付与して、身体強化魔法を使って小石を投げただけですよ?」


ファリン「いや、明らかに攻撃魔法レベルの破壊力だったけど・・・」


ロイ「今のに遠視魔法を使うとこうなります」


再び落ちていた小石を拾いロイが投げると500メル程先にある木が倒れる。


ファリン「ありえないんだけど・・・、投げた音もしなければ瞬きの内に木が倒れたわよ?」


ロイ「ですから師匠が唯一と言っていたんですよ、これが弓矢で飛んで来たわけですよ、しかも1000メル先から」


ファリン「・・・、言葉が出ないわ・・・、まだまだ私やロイより上の人間が居るわけね・・・」


ロイ「ちなみに今の投擲を8歳の時に修行場所の森で練習しててたまたま通り掛かった鹿の頭部に直撃した事があったんですが・・・」


ファリン「大体予想はつくわ・・・」


ロイ「はい、見事に無くなっていました・・・」


ファリン「しかし、良く考えたわよねこの遠視投擲法は」


ロイ「まあ、出来る前提の壁が高すぎて使える人が限られてきますけどね」


苦笑いするロイ。


ロイ「遠視魔法か魔術、身体強化、風魔法か魔術付与と三つほぼ同時で使えないと出来ませんしね」


ファリン「この目にマナを集中させるの気持ち悪いけど、安定が出来れば今のロイみたく遠くが見える様になるのよね?」


ロイ「そうですね、目にマナを集中出来る様になれば遠視だけではなく動体魔法も可能ですよ?」


ファリン「動体魔力?」


ロイ「相手の動きが若干遅く見え、早く動く物も普通に見える様になりますよ」


ファリン「もしかして、モスルン団長とやった時使ってた?」


ロイ「いや、あの時は絶対領域で十分でしたから・・・、ただその後の国王襲撃時は遠投の用意はしてましたよ?」


ファリン「私、ちょっと練習するわ、その動体魔力」


こうして移動しながらファリンが遠視、動体魔力の練習の虫となっていた。

当然、その間ファリンが荷台で転がる日々が続いていたのはいい思い出となった。

謝罪隊と別れていくつかの村や町を経由したある時、ファリンの虫は見事に羽化をして見事動体魔力まで出来る様になっていた。


ファリン「ねえ、見てみてロイ、ちゃんとマナをコントロール出来るようになったのよ?」


まだ眠そうな顔をしているロイに嬉しそうに話しかけるファリン。


ロイ「ふわぁ・・・、おはようございますファリン・・・」


ファリン「んもう、折角出来る様に頑張ったんだからちゃんと見てよ」


ファリンがまだ半分寝ているロイの顔を両手で挟み、自分とロイの目が見つめ合う様に顔を向ける。

ファリンが目にマナを集中させ、その上で身体強化を発動させてロイの顔にある手に風魔法をそっと発動する。


ロイ「ちゃんと出来てますね・・・」


ファリン「本当に?、ちゃんと出来てる?」


ロイが真剣な眼差しでファリンの目に宿るマナを見る。

ふとファリンが何かを思い出し、悪戯をしたくなる・・・。


チュッ


ロイの唇に柔らかな感触が感じられた。

ファリンが少し照れて赤い顔をする。


ロイ「んな!」


ファリン「へへ、しちゃった」


ロイ「突然何を・・・」


ファリン「目が覚めた?」


悪戯成功した表情で笑うファリン。


ファリン「式の時にしてないなーって、あの時は頬と頬だったし、もう夫婦なんだからいいでしょ?」


ロイ「そうですけど、こっちにも心構えというか準備と言いうか・・・」


ファリンの不意打ちが成功して耳まで赤くなったロイ。


ファリン「あ!、ロイの照れた顔初めて見た・・・、可愛い・・・」


ロイの初めて照れた顔を見たファリンが嬉しそうにロイに抱き着く。


ファリン「ロイって私の事、何とも思ってないと思ってたんだけど・・・」


ロイ「前にも言いましたが、そんな事はないですからね?、ちゃんと意識してますから」


ファリン「でも、同衾しても手をだして来ないじゃない」


ロイ「それは・・・」


ファリン「それは?」


ロイ「もし仮に行為を行って、懐妊って事になったらフィニステールまでは無理な旅になってしまいますし、まだお互いをもう少ししった後でも良いかなと・・・」


ファリン「ロイ・・・、婚約の送り物にイヤーカフにピアス、リングって全部国宝クラスの物を渡しておいてしかも命まで救われた人に惚れてないと思うの?、それに何?あの腕試しは、王国でも1番と言っていい人物相手に何もさせなかったのよ?、好きになるに決まってるじゃない」


ロイ「そうなんですかねぇ・・・、今まで師匠との修行か町での治療しかしてこなかったので、異性からの評価ってわからないのですよ・・・」


ファリン「私はロイの事が好きだし、ずっと一緒に居たいわよ?、わかった?」


ロイ「はい・・・」


ファリン「これからはしっかり私にだけ愛情表現はする事!、わかった?」


ロイ「はい・・・」


そしてファリンがロイに唇を重ねる。

先ほどとは違い今度はしっかりと時間が経過する。


ファリン「明日から一日一回はしてもらうからね」


自分から言っておいて赤くなるファリン、もうショート寸前にロイを見ていたメア。


メア『帰ってきたら何をしてるのさ二人とも・・・』


ファリン「お、おかえりメア・・・、よ、夜回りご、ご苦労さま・・・」


メア『ファリン、ロイはそういった事は初心だから、少しづつね・・・』


ファリン「わ、わかった・・・わ・・・、顔・・・、洗って・・・くるわ・・・」


赤い顔をしたまま井戸の方へ向かうファリン。

その日ロイは一日使い物にならなった為に町を出るのが一日遅れたのは言うまでもない・・・


メア『あれでオドの交換したら二人ともしばらく動けなくなるのに良いのかなぁ・・・』


メアの感が当たったのはしばらく経ってからだった・・・。

いかがだったでしょうか?

次は累計1000PVでSSを投稿しようと思います。

これからも出来るだけ投稿してきますのでよろしくお願いいたします。

(もしよろしければ「1+1=・・・、スローライフが程遠いもよろしくお願いします)

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