第十九話
ニールさん久々に出てきました。
忘れては無いんですよ?ただ中々出せないでいます・・・
今回はウィンに関してちょっとした事が出てきます。
ロイが小屋に入り魔方陣を書き込む。
ファリン「ここにゲートの魔方陣を設置して大丈夫なの?」
ロイ「下手にメアの機嫌を取るならあそこで遊んでもらうのが一番ですから」
メア『呼んだ?』
ロイ『まだですよ』
ニール『せっかちですねクロは・・・』
メア『シロだって行きたくてウズウズしてるの知ってるぞ?』
ニール『わ、私は・・・、そんな・・・、こと・・・、ないですよ・・・』
ファリン「何だか二人のじゃれ合いも久々ね」
ニール・メア『じゃれ合ってない!』
魔方陣を完成させてニールとメアを呼ぶロイ。
ロイ『ニール、メア、私からお願いがあります』
メア『何?』
ロイ『監獄でウィンに魔物を少し上げてくれませんか?』
ニール『私は構いませんが・・・』
メア『あの場所じゃ飛べないから、何も出来ないんじゃない?』
ロイ『なので、二人が暴れた後に残った物で大丈夫ですよ』
ファリン「ロイ、あんな物食べさせて大丈夫なの?」
ロイ「大丈夫ですよ、多分・・・」
ファリン「何その歯切れの悪い返事は・・・、不安なんだけど」
ロイ「グリフォンが子供に魔物与えてる事があるのでその変異種でも同じなんだと思うのですが・・・」
ファリン「なるほどねぇ・・・、まあ、飛べはしないけどもし大丈夫ならお腹一杯食べさせてあげられるわね」
ファリンがウィンを指笛で呼ぶ。
グリフィスを使役している人間が自分のオドを指笛に混ぜて吹き主人の音とオドを覚えているグリフィスはその音とオドを元に主人の元に飛んでくるのをヒントにロイがファリンに教えてやってみたところ見事に探し出せたのでファリンがウィンを呼ぶ時は必ず指笛で呼ぶ。
ファリン「ウィン、ニールとメアについて行ってごはん沢山食べておいで」
ウィンが嬉しそうに鳴き声を上げる。
そこへドラン子爵と一人の侍女が現れる。
ドラン「ロイ様、少しお話をしてもよろしいでしょうか?」
ロイ「何でしょうか?」
ドラン「実は我が家に使えるこの侍女の故郷の言い伝えに出て来る黄金鳥とロイ様が連れているその大きな鳥の特徴が非常に似ているので、何処でお連れになったかと気になっているみたいなのでお聞きしたかったのですが・・・」
ファリン「この子は私がお世話になったローエンス国エルベムの森で卵の時に拾ったの」
侍女「そうでしたか・・・、私の故郷ではロイ様がお連れにないっている黄金の鳥を「神鳥様」とお呼びしていて神鳥様の羽を持つと良縁と子宝に恵まれ天寿を全う出来ると伝えられていまして、以前故郷に羽根を持ち帰ったのは120年前に今の町長のお祖母様が森で拾ったのが最後でございます」
ロイ「神鳥ですか・・・」
ファリン「ウィン、あなたすごい子なのね」
ファリンがウィンの顔を嬉しそうに撫でる。
ドラン「ここからがお願いなのですが、もしよろしければ神鳥様の抜けた羽根などがあれば譲って頂きたのですが・・・」
ファリンが考えこむ。
ファリン「ウィン、あなたの羽根一枚抜いても良い?」
ファリンがウィンに話しかけるとウィンは自分のくちばしでまだ色が変わりきっていない羽を一枚抜き取るとファリンに渡す。
ウィン「ピィィィィ」
まだ抜き取られて時間の経っていないその羽根はマナを纏っている為にうっすらと青白く光を纏う。
侍女「ああ、自ら羽根を下さるとは・・・」
あまりの嬉しさにぼろぼろと泣きながら羽根を受け取る侍女。
侍女「この羽根は我が家の家宝とさせて頂きます・・・」
泣きながら羽根を大切にしまい、母屋に帰ろうとした時にファリンが侍女を呼び止める。
ファリン「あ、ちょっと・・・」
まだ嬉しさの余りに涙が止まらない侍女を寝台馬車に連れて行くと侍女が叫び声を上げる。
慌ててロイとドランが向かうと卒倒して倒れている侍女と困り果てたファリンがそこには居た。
ファリン「抜け落ちた羽根を集めてあったからそれをあげようと出したら倒れちゃった・・・」
どうやら気持ちが溢れすぎて倒れてしまった侍女。
叫び声を聞きつけた他の侍従や侍女達が集まって倒れた侍女を運んで行った。
ファリン「彼女大丈夫かな・・・」
ロイ「大丈夫ですよ、大きな怪我ではありませんし、余りの嬉しさに倒れただけです」
ファリン「そっか、それなら良いけど・・・」
ロイ「でも、これで飛んでる成鳥を見たら心臓が止まってしまうんじゃないかと思うぐらい嬉しがっていましたね」
ドラン「本当に申し訳ありません」
ファリン「いや、あんなに喜んでいただけるならウィンも喜んでいますよ」
ロイ「さて、では仕事の前の前払いと行きましょう」
ロイと三匹は小屋に入りロイがゲートの魔法を展開させる。
ファリンは今回行かないので先程の侍女が回復するのを待ちつつ日課になっているマナ循環を行うことにした。
ドラン「そう言えば、ファリン様はロイ様の奥様でいらっしゃいますよね?」
ファリン「そうですね、本来なら婚約者止まりだったんですけどね」
少し奥様と言われ嬉しそうな表情をするファリン。
ドラン「ロイ様はフェニステールに到着後はローエンス王国へ戻られるのですか?」
ファリン「そうですね、そうなります」
ドラン「そうですか・・・」
ファリン「どうかされましたか?ドラン子爵」
ドラン「あっ、いや、もし決まって無いのでしたらこれも神鳥様の縁、我が領地に居を構えてくださればと思いまして・・・」
ファリン「既にフェニエステール到着後の事もほぼ決まっているので、申し訳ありません、折角のお話なのですが、お断りさせて頂くと思います」
ドランがガッカリした表情を見せる。
ドラン「やはりそうですか・・・、実はロイ様一行の知らせを聞いて急いで領民の元へ行ったのですが、既に立たれた後でした、その後直ぐに領民達に是非旅が終わったら私達の所で過ごして欲しいとは伝えて下さいと頼まれまして、領民達には伝えはするが叶うかどうかは分からないと伝えておりますのでお気になさらないでください」
ファリン「ありがとうございます、ちょっと言えない事なので旅が終わった後の事は教えられませんが、また機会が有れば立ち寄らせて頂きたいとお伝え下さい」
ドラン「分かりました」
ファリン「まあ、臨時治療院はロイがやり出した事ですし、私がどうこう言えたことでは無いんですけどね」
ドラン「いやいや、ファリン様も子供達に寄り添って頂いて子供達は皆ファリン様と会いたがっておりましたよ」
ドランからの言葉に少し照れるファリン、集中を切らした為にパッンと音を立てて消えるマナ。
ファリン「私もまだまだね」
と再び気持ちを切り替えてマナ循環をし始める。
こうして少しの間ドランのタウンハウスへ滞在する事になったロイ一行だった。
◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇
その頃、ロイ達を拒んで居た門に中年男性が現れた。
中年男性「おい、ローエンスから来た馬車は何処へ行った!、居ないではないか!」
門兵「昨日の夕刻にドラン子爵の客人として通過した記憶がございます」
中年男性「何故止めなかった!、入れるなと通達が出ておっただろ!」
門兵「しかし、貴族特権での通過に関してはこちらでの記録と金貨10枚の支払いで通過をすることができ、それを私達は止める事は出来ません」
中年男性「犯罪歴でも何でもでっち上げて通過を阻止出来ただろ!」
門兵「それは・・・」
中年男性「ええい、もう良い!、ドラン子爵だな?」
門兵「はい、そうです」
中年男性「おい、ドラン子爵のタウンハウスへ向かう、全員移動だ!」
トラブルが大きくなってきました・・・。
次回はファリン活躍回です。




