↑ページトップへ
表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
眷属神の花嫁  作者: 雨香
第二章 お見合い編

この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

33/106

オリエンテーション 3


 先生が倒れ込んだと同時に私の金縛りは解けて、体が自由になった。

倒れた先生の口からズズズと青黒い長いものが出る。


「えっらい無防備やなぁ。輪切りにして欲しいんやろか。僕料理結構得意やねん、こないに遅いと千切りにしてしまうわ」


「な、何」


 人間の口から出ているとは思えない太さの蛇がズルズルと出てくる。


ズボッと最後の尻尾が抜けると先生の口が元に戻っていた。


 呆気に取られて目が離せないでいると、ダンッとすごい音が響き、天井から白く光る矢が降って来て青黒い蛇の尻尾が床に縫い付けられていた。

ひきつるようにうねる蛇が至る所に身体を打ちつけている。


 私の目の前に涼風(すずかぜ)が浮き、手のひらを前に出して静止している。

何となくわかる、これは怒ってる。


「ジャリ坊、落ち着き」


雲雀(ひばり)君が言うけれど、涼風(すずかぜ)は微動だにしない。


「大事なお(ひい)さんに傷はつけへんよ。こいつには伝言役になってもらわんと」


涼風(すずかぜ)があの光る矢を出しているの?


「す、涼風(すずかぜ)、私はもう大丈夫、おいで?」


 涼風に努めて優しく話しかけると、その場でグルグルっと高速で前転し、空を蹴って蛇の元に突っ込んで行った。


 バコンッッッッッといい音がして、涼風(すずかぜ)が蛇の頭を鉄の棒で殴り、すぐに私の元に駆けて来て腕の中に収まるとおとなしくなった。


「わはははは!ジャリ坊、気ぃすんだか?」


雲雀(ひばり)くんがゲラゲラと笑い、私の腕におさまる涼風(すずかぜ)を優しく見た(あと)光の矢を素手で引っこ抜いた。


「蛇、隠し通そう思うなよ。我らの当主は既に承知や」


 モロモロとした闇のカケラの中に沈む蛇になおも話す雲雀(ひばり)君は本当に楽しそう。

獲物をいたぶる獣みたいな目。


「さ~~~、ご宗主が心配で押しかけんうちにちゃっちゃと用事おわらせへんと」


 パチンと指を鳴らすととたんに周りがガヤガヤとし始めた。

座り込んでいた先生も、記憶がないのか頭にはてなが沢山浮かんだ顔をしてそそくさと説明会の準備に戻っていった。


 説明会の間中涼風(すずかぜ)は私の膝にいて離れなかったけれど、その後の研究室まわりには大人しくトートバッグのふくらみになっていてくれた。いい子すぎて手がかからない……。


 雲雀(ひばり)君は完全に学生の顔をして常に私の横にいて、涼さんは少し離れた部屋の外で女子と楽しそうだった。

雲雀(ひばり)君が、あれで警戒円解いてないから大丈夫とよく分からない事を言っていた。


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。