温泉旅館の廊下で
少しさかのぼり温泉旅館の廊下。
「あ!ヒカル!」
「あ、あのときの...」
怪盗スドールについて教えてくれたあのパーティの内の一人である。
「ドラスだよ!やっぱヒカルも怪盗スドールのことが気になってこっちに来た感じ?」
「あーまぁそんな感じ」
怪盗スドールの知り合いなんだよね。とは言えるはずもなく。
「同じ旅館に泊まるなんてこれは☆運☆命☆なのでは⁉」
「チガイマス」
あー!やっちまったー!!!!!これ、うまくウンメイデスネーとか言っとけば初彼女くらい作れたんじゃ!!
「この私のボケを真面目に返すなんてヒドイ!ならなんでこの旅館を選んだのさ!」
あ、ボケだったのね。
「ギルドのレビュー雑誌でこの旅館が評判よさそうだったので」
ギルドウンエイダカラメッチャヤスイシ
「温泉もなんかよい効果がずらーって書いててすごそうだったし、食堂はたくさん種類があって最高でしたね。」
「やっぱあそこのお寿司は格別だよねぇ」
「あーパレットがおいしそうに食べてたあの...」
いや本当においしそうだった。特に大トロン。回転寿司しか行ったことない俺だが、あれはうまいとすぐにわかる。なぜなら見るからに脂がのってそうだったし、高級店くらいでしか見たことないような、切れ目が入ってた。あと、パレットがクッソおいしそうに食レポしてた。俺も頼もうと思ったら、「君は高級ワイン頼んだからダメ」って...いくらでも頼んでいいって言ったじゃん...食べたかった...買おうかな...だめだ。金が無い...いつか絶対食べにこよう。
「我がどうかしましたか?」
自分の名前を呼ばれて近くにいたパレットが会話に参加してきた。
「寿司美味しいよねってやつ」
「あーあれですよね!今から我が食べた一番おいしかったお寿司について食レポをしますね」
「やめて?もう聞き飽きた」
「ア、ハイ」
話しているといつの間にか大広間についており、ドラスは新聞を手に取る。
「新聞なんて読むんすね」
「私、こう見えて読むの大好きなのよね」
「へー」
新聞の表紙を見たドラスはつい驚きを漏らす。
「え?ほんとに?」
「どうしたんですか?」
「怪盗スドールが捕まっちゃった」




