表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
この話のタイトルは君がつけろ  作者: 樋口 涼


この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

158/200

A班 救助用機体5021 カイル隊員7-5

「タイプ…こんなにあるんですね」


そう言って横から滝中君がノートを覗く。


「タイプーAだけ…一年前の…研究みたいですね」


確かにタイプーAの次のページには中止を嘆く様な書きなぐった跡が見られたが、その後はまた研究の記述が続いている。


「では、この後に人間に植え付ける…馬鹿げた実験が開始されたのか…」

「いえ、他の…タイプの研究が続いているみたいです」


よく見るとラベルの劣化具合も赤いラベル以外は新しい。


『タイプーCによる細胞の活性化・成長速度との関係性』

タイプーCのフェロモン投与による他種の成長速度上昇を確認。

人体への投与による影響も同等。

副作用としてタイプーCの適性反応検査に強く反応。

過剰投与による人体の細胞破壊、適性反応が高い者と同等のレベルで確認。


『抑制剤の副作用について』

タイプーCから生成された抑制剤の副作用として、他のタイプにはない強い快楽と依存性を確認。

多用注意。


…読むにつれて俺も吐き気を感じた。

人体実験の為の…人体実験。

…隊員の体を…遺体を含め調べ。

そこから抽出した物を錠剤に…して…。

隊員に飲ませ、反応がどう出るか観ていた。

意図的に高い反応を作り出すことも、抑える事も…。


「結局は隊員も実験台にして…反応のある人間に植え付け…か…狂ってるな」


…ふと、このIDに疑問が浮かぶ。

『司令官用の場所以外は入れるID』…おそらくこれは隊長クラスの情報が紐付けされているIDだ。

これを持っていた本庄上官もここに入れたんではないか…と。

この実験の進行を…上官も知っていた…そう思い始め、疑心暗鬼になる。


「凛のお父さんも、これを知っていましたよね…病室で他のタイプも研究して居る事に触れていましたし…」

「…そうだな。ここに入れるIDも持っている」

「止めなかった…って事でしょうか」

「…これを知ったのがいつか…だな」


知った時に撃たれた可能性も…ある。

そう自分の疑心暗鬼に蓋をする。

上官が加担していたと一瞬でも…認めたくない。


だが…「情け無い奴だと…卑怯者なのだと事実を知られたく無かった」と言った上官の、言葉の意味はこの事なのだろうか…。

知っていて、見過ごしてきた…?

その所為で自分の娘が実験台にされるとは…思わなかったのだろうか。


それに、上官が黙認していたとしたら…協力しているも同然の隊長職の身内を実験台にする…裏切りもいいところだ。

そんな事をするだろうか。


疑う気持ちも有るが…どう考えても、そもそも柳隊長とは協力関係に…研究に加担していないはずだと、希望的観測が頭に浮かぶ。


「…違う部屋に移動しよう…」

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ