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第3話 出会い@フリチン3

 その後の変化といえば、子供たちが保っていた距離が近くなったこと。それもずいぶんと。さすがに俺も子供を邪険に追い払うこともできず、また、いつも側らにおったペロがおらぬということもあり、人寂しさもあったのだろう。話をするようになり、その話題の多くは、あの少年についてであった。


 彼らは血がつながっておらず、ただ、親がおらぬゆえに――この動乱で亡くなっておったり、あるいは、ひどい親なので逃げて来たりと――少年がこの子たちの面倒を見ているという。なるほど、ハーレム野郎ではなく、単に良い奴という訳だ。口に出さなくて良かった。


 少年の保護しておるは、全部で六人。皆、ひどく痩せているにもかかわらず、おなかだけ、ぷっくりふくれておる。栄養失調であるは明らかであった。


 子供たちによれば、少年は隻眼とのこと。


「言っちゃあいけないって言われているんだけど、お姉ちゃんには特別に教えるね。お兄ちゃんも、お姉ちゃんは仲間だし、お兄ちゃんに何かあったら、お姉ちゃんを頼れと言われているの」


 と語るは盲目の少女。少年との初対面のときは、付いて来ておらなかった。子供たちの中では、一番人懐っこく、おしゃべりだ。いつもの如く、日向に皆で石の上に腰を下ろしていた。寒さは増し、子供たちは厚着になっており、更に互いに身を寄せ合っている。


「そうか。仲間に入れてもらって俺は嬉しいよ」


 俺はときどき食い物を彼らに渡していた。それがあって、少年が認めたのだろう。漢軍から俺に配給される分だけでは、育ち盛りの彼らには足りず、俺はしばし獣を狩った。


 といって、弓矢が使える訳でもなければ、相変わらず殴り蹴りある。俺はできるだけ一撃で仕留めるべく努めた。


 可愛そうにも想うが、子供たちはまさに飢え死に寸前であれば、背に腹は変えられなかった。実際、少年が保護しておった者の中には亡くなった者もおり、それでこの人数に留まっておるとのこと。病気で死んだんだよと聞いたが、大本をたどれば、飢えによる体力低下となろう。


 狩りの成功率は三割というところ。というか、瞬間移動テレポーテーションできれば、ほぼ成功したので、それがうまくできるかどうか次第であった。


「お姉ちゃん以外には言わない方がいいね。お兄ちゃんの弱点を教えることになるから」と俺。


「でもお兄ちゃんは強いから、弱点を教えてもいいんじゃないの?」と少女。


「強いけど、怪我するかもしれないだろう。それは倫倫りんりんもイヤだろう」


「イヤだ」と言って、その小さな首を振る。それから、「ねえ。お兄ちゃんとお姉ちゃん。どっちが強いの?」


 皆、固唾を飲んで俺の返答を待つ。先に少年の棒を構える様を見たとき、多少は心得があるとは想った。ただ、素手という条件下であれ、呂布とほぼ互角に戦い得た俺である。率直に言えば、俺の方が強いとなる。


「お姉ちゃんは、お兄ちゃんに守ってもらっている。どうだい。これで答えとなったかい?」


 皆の顔はほころび、笑顔があふれた。


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