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第1話 王美人1

(視点は主人公の池田白虎びゃっこです。久しぶりだぜ、という奴です)




 俺たちは、騎馬にまたがり、洛陽の都に入った。名前の通り、洛水沿いにある。


 丁原様が大将軍(注1)の何進を訪ねるというので、クラン御前ベキも同行し、俺たちはその護衛という訳である。都亭に向かう丁原様と別れ、俺たちは洛陽城に向かう。


 そこで、一悶着。呂布が俺たちと共に来たがったのである。御前ベキに男のそなたでは後宮に入れぬだろうと言われても、私だけのけ者ですか、などと言い、食い下がる。ついには丁原様にいつまでも駄々をこねるなと叱責される始末である。ようやく丁原様一行のしんがりにしょんぼりとつく呂布であった。


 夫が何進を訪ねるというのなら、妻はその妹の何皇后を訪ねるとなりそうなものであるが、そうではなく、同じく霊帝の后妃である王美人(注2)を訪ねるとのこと。友人だそうである。


 御前ベキいわく、何皇后の方は我らを北狄とさげすんでおると。それ以上は、明言されなかったが、何となくいけすかない奴との想いは伝わって来る。


 俺たち、つまり御前ベキと色物三人組は後宮の入り口の門に達する。そこの宦官の門番は、さも、俺たちをいかにも怪しい者という眼にて上から下まで見ておったが。ベキいわく、遠来からの珍客です、王美人も喜ばれると想い、連れて来ましたと。そこで、門番はようやく納得したようで、道を開ける。


 なぜか、ペロが俺の方を見て含み笑いをしている。あとで気付いたのだが、どうやら、珍客との言葉がフリチン絡みで壺に入ったらしい。


 馬と武器――御前ベキの小剣と猩猩殿の大剣――を門番に預けて後、俺たちは別の宦官に案内されて後宮の中を進む。寺社ともみまごう大きな建物――教えられたところによれば、何皇后の宮殿たる長秋宮とのこと――を通り過ぎ、更に二軒の屋敷を過ぎて、こじんまりとした宮殿に入る。屋根のいらかがところどころ壊れていたり、壁や柱の染色がはげていたりしている。


(注1 大将軍:将軍の最上位であり、すなわち、武官の最上位である。皇后の親族(外戚)が就任するのが、この時期、慣例となっておった。


 注2 美人とは名前ではなく、后妃の称号であり、この称号によりくらいの上下がある。かの有名な楊貴妃の貴妃も同じである。ちなみに、実際の歴史でいえば、この時点で王美人は何皇后に既に毒殺されているようである。そこは歴史ファンタジーということで、ご勘弁を!)

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