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第二十五話 世界の外では


スぺランザ島イゾラ州

イザベル「…アナベル、アリー」

アリー「…わかってる」

アナベル「…懐かしいね、ここ」

イザベル「…あぁ、俺らが壊したとこだ」


──


イゾラ州襲撃前夜


イザベル「…アリーは俺と一緒に正面から突っ込む」

イザベル「アナベルは周りを警戒しつつイゾラ州内部にフレイズ族を連れてこい」

アリー「…わかった」

イザベル「それと、しくじるなよ」

イザベル「これは、俺らフレイズ族にとっての、新たな勝利への架け橋になるんだからな」

アナベル「…分かった」


──


アナベル「…懐かしい」

アリー「…逃げ惑う姿、滑稽だった」

イザベル「…俺らが地獄に変えた」

イザベル「…もう後戻りは出来ない」

アリー「…」


イザベル「…それにしても、訓練場でレインたちと会うとはな」

アリー「…私たちがイゾラ州を壊したのに…何一つ分かってなかった」

アナベル「…それだけバカだったんだよ、あいつらは」

イザベル「…自分たちの州を壊した元凶が近くにいたのに、呑気なものだったな」


アリー「…本当に、これで良かったのかな」

アナベル「…僕らは、上には逆らえない」

イザベル「…仕方なかったってやつだ」

イザベル「…俺らは、洗脳されていたんだからな」

イザベル「イゾラ州には、人の形をした化け物どもがいるって教わった」


アリー「…もう…嫌だよ…」

アリー「私は…もう…」

イザベル「…おい、アリー」

イザベル「それは言うなと言われたはずだ」

アリー「…それでも…言わなきゃ…壊れちゃう…」

アリー「あの頃…レインたちとバカして…怒られて…ツッコまれて…」

アリー「あの時が…一番楽しかった…っ」

アリー「…フレイズ族とかいう…誇りもくそもない…種族に生まれてさ…」

イザベル「おいアリー!あれを忘れたのか!!」

アリー「分かってるよ…分かってる…!!!でも…言わないと…作戦を遂行できない…!!」

アリー「私が…壊れる…」


アナベル「…どうする?また壊す?」

アリー「…アナベル…あんた何言って…」

イザベル「…壊そうぜ」

イザベル「…アナベル、お前の核の巨人で一発だろ」

アナベル「…そうだね」

イザベル「…そんじゃ、宜しく頼むぜ」


ガキン

シュゥゥゥ


アリー「また…地獄に変えるの…?」

イザベル「…そうするしか俺らに道はない」

アリー「そんなの間違いだよ…!!考え直して…!!」

アリー「もうイゾラ州は再起不能…!!」

アリー「これ以上追い込む必要なんてない…!!」

イザベル「…俺だって分かってるんだよ…」

イザベル「俺だってやりたくねえんだよ…」

イザベル「…仕方なかった…ってやつだ…」

イザベル「俺らは何のためにここに来た…」

イザベル「…任務を遂行し…英雄になるためだろ…」

アリー「それでも…!!やってることは…悪魔と変わらない…!!」

アリー「なんで皆…!!命を奪い合って…!!英雄っていうの…!!」

イザベル「良いかアリー、ここは戦場だ」

イザベル「私情で動けば死ぬんだよ」

イザベル「だから、踏みとどまれ」

アリー「…なん…で…」


アリー(…ごめんね…レイン…ランザ…スベラル…)

アリー(…また…壊しちゃう…許して…)

イザベル「…感情を殺せ、アリー」

アリー「…分かったよ…イザベル…」


次回 イゾラ州奪還への道


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