第二十四話 地獄の後には
ドォン…ドォン…
ルイス「…おい、まだ終わってねえぞ」
ライズ「…分かってます」
スベラル「…奴らを殺す」
ロッド「でも…ガスもないのに…」
ライズ「…あるかないかじゃない、その場であるものを使えばいい」
ルイス「…例えガスがなくと、ここで戦わなきゃ全員巨人の腹ん中だ」
ルイス「死にたくなきゃ戦え、それが俺らに残された」
ルイス「たった一つの命綱だ」
ロッド「…でも…俺怖えよ…」
ロッド「俺はお前らみたいに勇敢じゃねえし…感情を殺せない…」
ロッド「…だから」
ライズ「私だって怖い!!」
ライズ「今すぐ逃げ出したい…今すぐ泣き叫びたい…今すぐ死にたい…」
ライズ「…でも…装備持った私たちがやらなきゃ…誰が皆を救うの…!!」
ライズ「私たちの背中の後ろには…大勢の一般人がいる…!!」
ライズ「…怖いのは分かってる…言ってる事が無茶苦茶なのも分かってる…」
ライズ「死にたいなら死ねとか…生きたいなら戦えとか…」
ロッド「じゃあなんで…」
ライズ「私に言い聞かせてるの!!」
ライズ「そういわないと…また…逃げちゃう…また…崩れちゃう…」
ライズ「お母様を…助けられなかった…」
ライズ「…もう…何も奪われたくないの…!!」
スベラル「…ライズ…」
ライズ「…それにねロッド…良いことを教えてとく…」
ライズ「…戦うというのは、人類の槍」
ライズ「…お母様も言ってた」
ライズ「人は挑戦するのを諦めた時…初めて負けるって」
ライズ「…勝つか…負けるかじゃない…全力でぶつかることが大事…」
スベラル「私たちに明日なんてない、誰がそんなことを決めたの」
スベラル「あいつらに惑わされるなんてもう嫌」
スベラル「努力した人間には、大いなる報いが来る」
ライズ「だから、私たちは生きている」
スベラル「先人たちが導いてくれたから」
ライズ「私たちの、意思で戦ったから」
スベラル「…負けてもいい…ただ…私たちは抗って見せる…!!」
ライズ「…この残酷で…美しい世界に向かって…!!」
ロッド「それでも…補給すらまともにできないときに何で…!!」
ライズ「…だって私は…往生際の悪い…良い子ぶった…悪魔の子だから…」
ガキィン
シュゥゥゥ…
ロッド「お、おい…!!」
ライズ「…スベラル!右!」
スベラル「了解…!!」
ライズ「レイン!左お願い!!」
─わかっ…た…!
その日、レインたちは
初めて、反撃の槍を手に入れた
例えそれが小さくとも
世界が相手じゃなくとも
これは、レインたちの中では大きな一歩となった
彼らはこれから、人類の盾となり、反撃の切り札となる
例え世界が滅ぼうと、世界を敵に回そうと
裏切り者が出ようと、その進撃は誰にも止められないだろう
たとえそれが、味方に阻まれようと
ライズ「…勝った…の…?」
スベラル「…気を抜いたら死ぬ」
ライズ「…分かってる」
シュゥゥゥ…
ライズ「レイン!!」
ロッド「…お前なのか…お前なのかレイン…!!」
レイン「…俺だ」
ロッド「よかった…良かった…!!バカ…このバカ野郎が…!!」
ルイス「…ちっ、うるせえ」
ガキン
シュゥゥゥ
レイン「…ルイスさん…!!」
ライズ「…行っちゃった…」
ロッド「…そうだ!!さっきの巨人どもは…!!」
レイン「…いなくなってる」
ロッド「くそっ!!逃げられた!!」
一方そのころ
シュゥゥゥ…
???「…おい、目的は果たした、帰るぞ」
???「…まだレインが生きてるけど」
???「あいつは今はいい」
???「…どうやって帰るの」
─イザベル
次回 世界の外では




