11 最下層の奥
アレンは一人でも東の国と第ニ王妃一派を滅ぼすと言った。マリエールは共に戦うと言った。2人は一生一緒だと誓った。
11 最下層の奥
王妃教育もアレンとの勉強会も順調に進んだ。アレンは手を抜くことを止めた。マリエールの誕生会にアレンが出席した。王族の出席で誕生会はより豪華なものになった。2人だけになった時、
「第ニ王妃が東の国を頼り、東の国が我が国に無理難題を突きつけるならば私はこの国の剣となり東の国も第ニ王妃一派も撃ち滅ぼす。きみに協力してくれとは言わない。きみはきみのやるべき事、私は私のやるべき事をする。それで2人の生涯が分つとも仕方ないことだと思う。信じる道を進むだけさ。」
王妃の言っていた事だろう。アレンはもっと詳細に知っているのかも知れない。マリエールは、
「私達の道は2つではないわ。婚約した転生者同士だもの。一蓮托生よ。一生2人でダンジョンで住んだっていいじゃない。あなたの望みは私の望み。あなたが望むなら私も望む。この世界ではお互いに6歳だけど本当は18歳同士よ。一生の相手を決めてもいい年よ。」
相手の本当の顔は知らない同士だし存在そのものが消えてしまったのだけど確かなものがここにある。マリエールは、
「私、山本香織、一生あなたについて行くわ。」
思わぬ告白にアレンは動揺する。
「俺は、加納慎二、一生一緒に暮らそう。絶対きみを見捨てない。」
2人は契りあった。
新たな気持ちでダンジョン最下層に転移した。いよいよここから新たな道が開ける。ダンジョン最下層の奥の通路だ。かつて誰もここに至った者はいない。転生特典を受けた2人だからこそ成し遂げた快挙だろう。しかし2人の旅路はまだまだ続く。まだ出発点に立ったばかりだ。アレンはダンジョン最下層の通路の扉を開けた。マリエールは、
「いよいよ出発ね。後戻りはできないわ。」
アレンは、
「勿論そのつもりさ。何があってもこの世界のダンジョンを制覇する。」
2人は通路を進み始めた。始めに出会ったのはオーガだ。明らかに強化種だ。一頭一頭が巨大で身体能力が高く連携している。アレン達は司令塔を探した。オーガ達は企みに攻撃して来る。強烈な攻撃だ。マリエールは、
「あそこよ。あそこに敵陣があるわ。」
確かにそこはオーガが作ったと思えないテント状の物がある。
「おそらくオーガキングの司令塔だ。知性がある。ファイアランスで攻撃しよう。」
2人はファイアランスでテントを攻撃した。中からオーガが出てきた。その一体はオーガキングだ。貫通魔法を放ったがオーガキング
には効かない。アレンは、マリエールに、
「詠唱を込めた貫通魔法をオーガキングに放ってくれ。残りは俺が倒す。」
マリエールは、「判ったわ。」と答えた。マリエールは詠唱を唱え始めた。他のオーガ達はアレンが倒している。マリエールは、
「天にまします我らが父よ。願わくば我が望みを聞き届けよ。目の前のオーガキングの眉間に必殺の貫通魔法を見まいたまえ。テラリア。」
オーガキングの眉間を貫通魔法が撃ち抜いた。オーガ達は消え去り新たな道が開かれた。2人はその道を進んだ。
ダンジョンの最下層に転移した。人智未踏の地だ。他のダンジョンへの通路を開いた。2人は進む。立ちはだかるのはオーガだ。




