10 最下層
100層のリブァイアサンを倒した。ボス部屋はなく下に続く通路もない。つまりここが最下層だ。別のダンジョンに繋がる通路がある。
10 最下層
71層からはアンデッドの階層だった。スケルトンを始めゾンビやグールまでいる。神聖魔法が有効だが神聖魔法だけで済まない場合があるのが厄介なところだ。悪魔などはあらゆる神聖魔法が効き難い。物理的な攻撃も合わせて攻撃するのが定石だ。
81層からは巨人生物だ。巨大な食虫植物などがいる。どう攻撃すればいいか迷う生き物が多い。マリエールは、
「巨人植物なんてどうすれば死ぬのか判らないわ。」
植物には急所がない。どこを攻撃しても死なない。それでも小さな植物ならば根っこごと引っこ抜いてファイア攻撃すれば死ぬが巨人植物はそれができない。どうすれば死ぬのか判らない。アレンは、
「根っこごと引っこ抜くことが難しいならば地上部分を切落とすしかないだろう。それをファイア攻撃すれば死ぬかも知れないな。」
大変な作業だったがやり遂げた。
91層からは海の魔獣だ。海中は魔法攻撃の威力が落ちる。海の魔獣は強い。91層の魔獣がクラーケンだ。後は推して知るべしだ。100層はリブァイアサンだった。
100層にはボス部屋はなかった。100層を抜けると膨大な量の宝箱があり転移陣を設置して先進んだ。下層に進む通路がない。地上に戻るか別ダンジョンへ進む通路に進むかだけなのだろう。つまりここがこのダンジョンの最下層だ。取り敢えず2人は地上に戻ることにした。
前と同じように身代わりと交代した。帰ったら王宮での課題が一つ増えていた。王妃教育だ。毎週金曜日午前中は礼儀作法やダンス、外国語や政治の講義があり午後から王妃の役割や王家の歴史の講義があった後王妃とお茶会だ。王妃から言葉がある。
「マリエールさん、教育の成果は出てるかしら。王妃教育はまだ早いとも思っけれど、西の国の言語は早め習得した方いいと思ったの。西の国だけは通訳を挟むわけにはいかないものね。」
万能言語のあるマリエールには何の心配もない。西の国は勿論、東の国、北の国の言語にも精通している。図書室にある原書も読んでいる。ただ西の国の文化、この国との関係は講義を聞いていた方が判り易い。マリエールは、
「ご心配頂きましてありがとうございます。幸い西の国の言語には公爵家にいる時より馴染んでおります。講義が難しいとは感じておりません。」
課題が簡単過ぎると言うのも禁句だ。その時点まだ5歳の少女が実は18歳なんだと言っても意味がない。王妃は憂鬱そうな顔で言った。
「我が国は西の国とは関係良好だけど東の国とは関係が悪いでしょう。第ニ王妃が東の国と関係を持とうと企んでいるの。怪しいでしょ。」
内訳話をするように王妃は言った。
「国王陛下の決定を覆す企みなら放置できませんね。」
噂話の段階であることが判ってその話しは終わった。
「ところであなたもうすぐ誕生日ね。公爵家で誕生会やると思うけどアレンも出席させていいかしら。」
アレンの誕生会に出席した身だ。アレンの出席を拒否する理由はない。マリエールは、
「歓迎します。」
と答えた。
身代わりのアンドロイドと交代すると王妃教育が始まっていた。講義と王妃様とのお茶会だ。近くあるマリエールの誕生会にアレンが出席することになった。




