表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
PR
24/31

Xパート

「箸休め」


長い事、書留の話をしました。

今日は森橋くんが休みの日の話をしよう。

……これは新人に限った話ではなく、問題のある人が班内にいる時に大体起こります。

勤務指定で配達地域は決められているんですけれどね。抵抗はしてみるモノです。


「俺は絶対にやらん」

「私は……遠慮します」

「指導はした!その後はやらない!」


働く新人にとって、労働の後にもらえる休日に心と体は癒されるだろう。まだまだ、先輩達のお仕事について来れないけれど、いずれは戦力になろう。


で。


新人が休みの日にやっている事がある。

さね、木下、山口の3人によるジャンケン大会。矢木の審判の元、行われる。


「「「ジャンケーン、ポン」」」


…………


「ぐわーーー!!負けたああぁぁっ!!」

「おっしゃ、おっしゃ!!木下さんだ!!」

「じゃあ、お願いします」

「木下さんなら自分で責任をとれるな。ちゃんと謝っておけよ」

「やりたくねぇーーよ!!新人が初めて休んだ後の始末ぅ!!」


◇             ◇


気が休まらない話をして申し訳ないが、どんなお仕事でもそうである。

自分の休みのために仕事を頑張るというのは正しい。

森橋くんには知らずに休ませているが、新人に任せた状態で厄介なのは


「”不着申告”なんだよなぁ」


すでに1週間以上、任せている。序盤は山口がべったりついていたが、最近はほぼ一人である。つまり、森橋くんがもう73区の北砂流町1丁目の、新たなボスである。

そのボスが不在で、”不着申告”が来ると……森橋くんに電話をしなきゃいけねぇのが面倒であり、その上で、ちゃんと対応できるようにしなくては先輩という威厳に関わること。


1人となれば五月蠅い監視役がいなくなり、気楽なお仕事ライフになる。……その気楽なお仕事ライフでも、ちゃんと仕事してくれりゃあ問題ないのだ。してなかったら、大激怒だ。

そうならないために徹底的な指導をしていたわけだ。


パパパパパパッ


任された木下はササ~~っと、”抜出”、”大区分”、”道順組立”をする。森橋くんとのスピード、正確さは雲泥の差である。


「あいつ、間違えてねぇよな」

「新人に任せていた区は何かと面倒ですから。誤配について言われるのも、我々です」


言われるとあれだが、昔から配達地域を任されている人達に”誤配”関係の話が来やすい。そして、”普段から誤配をしている奴”には何度言っても無駄だろうと、お客様にも思われている。

最初は”誤配してました”って報告が多いけれど、最近全然ないのは、間違えてないからだって思うかもしれませんが。お客様が諦めたってオチもあります。


新人の内は、しっかりと教えてあげましょう。

どっちの信用も、まだされていませんから。

職場の人達から信用と信頼がされる時は、自分が休みの時に分かります。


ブロロロロロロ


書留を任されたことで、その1区を任されました。”不着申告”が1番厄介で、”誤配回収”などが2番目……最も、これらは間違ってなければ起こり得ません。

ここで大事とされるのが、”情報共有”です。1週間そこらじゃ、何も代わりはしませんが……。

4月や7月、12月……ここらへんの月は、”異動”が多くて、お引越しが頻繁。入れ替わりが激しいという奴です。


”転居届”が遅れているのなら、別にこちら側のせいという事はありませんが……。居るか居ないかの見極めは、任された配達員に関わります。そして、その穴埋めで入る配達員は(今日の木下のような)、彼の情報を元に配達をします。


「確認するもん、確認したんだろうな」


新しく入って来る方の郵便というのはあります。

その前段階として、水道・ガス・電気の、3つの郵便物ですね。それ以外にゆうパケットや書留なんかも先に届く時はありますが、確認をしてから配達しましょう。

”集合住宅”では部屋番号間違いも想定されます。


新人の森橋くんにはまだ早い話で、2か月後くらいになったら、ちゃんと自分が休みの日の前日には、入れ替わったところや確認して欲しい郵便物、……他、お客様からの問い合わせなどについては、班内の誰かには伝えておきましょう(自分が休みの時に入る、人に言うのが良いですね)。

森橋くんのように1区を”専属”として入る方と、木下やさねのように何区も配達する方で違いはあります。木下やさねは、基本は1日を器用に回します。確認して欲しいことがあるなら確認はしますが、言わなきゃ基本的にはしません。だって、明日には本人が来るもんですから。



「ちょっと配達員さん!」

「おりょ?」


……ここまで、一切唯一、話してないんですが。書きようもないんですけれど


「1Fは井上さんじゃなくて、佐伯!井上さんは2階!!」

「あー、すんません。最近、新人に代わったんで、言っておきます」


家を覚えるのって、相当ハードなんですよね。特に、家の個人的な情報まで新人に教え込むのって、不可能なんです。

今、木下が謝っている、佐伯と井上の2世帯住宅ですが。こりゃあ、あんた等も悪いだろって言いたいのですが、……郵便物の住所には”1F”や”2F”とは書かれてない事が多く、そもそも、お互いに郵便物が来る事がないんです。

指導している時には山口も、1階が佐伯、2階が井上って教えてますが、郵便物がなければ忘れるのは当然です。


「とはいえ、表札を出してくれないですかね?分からないんですよ」

「ぐぬぬぬぬ」


これがまかり通る理由として、”表札がない家”がこーいうトラブルを起こします。新人の内は、持ち戻れって頻繁に言ってるのは、こーいうためです。森橋くん、ちょっと調子に乗っていますね。分からない時は思い込みでやるな。

2Fに上がっても、ポストがどこにあるか分からないし、1Fと共用なのかなって思うのは気持ち分かりますがね。



「郵便物が普段来ないところを新人に教えるのは無理なんだよ」



で、こいつ等はかなり面倒なので。言い訳はOKです。……表札を出さないのは勝手ですが、知らぬ間に誤配してたり、郵便物が届き辛くなる傾向になると思います。配達員をやっていると、それはホントに勧めません。”通常郵便物”に関して言えば、責任云々を問われても、とても困る話になるのでね。(郵便局員としては、どうかと思う発言ですけれど)


それと新人さんが入って来ると、こっちとして迷惑な話なんですが


「最近、誤配が多いんだよ(嘘)。配達員が変わったせいじゃないかい!?」

「はぁ?」


本来、……”本当”に誤配があったら、郵便局に問い合わせてください。面倒とか言わず。

配達員を呼び止める人がいるんですが。配達員が変わって来ると、意味もなく声を掛ける人が多いです。配達員を見ているぞって事なんですが


「そんなわけないだろ。またか、あんた」

「え」


誤配をしてないのに、自分が話したいがために呼び止めるのは止めてください。作者は嫌ですね。テキトーに誤配とかで呼び止めて、世間話や愚痴を言うタイプの人がいるんですが。ちゃんとしたモノがないとこっちも何もできないんですよね。話を聞けば、1か月前、3か月前の誤配が~、……新人さんからすれば、ホントに知らないし、自分の事で精一杯なので、ちゃんとできるようになるまではソッとしてください。

中には嫌がらせで”配達員を変更をしろ”って言う人がいます。そうなると新人を雇えないんで、その地域はもう配達しないでいいですかね?

ってこっちも真っ当な対応したいものです。



「俺が配達してねぇんだ。あるわけねぇだろ。出まかせを言うな」

「そっちかーーい!」


挿絵(By みてみん)


◇             ◇




パチパチッ


「なぁ、さね。森橋くんにはどうやって、”資料整備”の話をする?」

「メタいことを言わないでください。簡単かつCランクの最低条件ではあるんですけれどね……それを書くとなると、会社の機密情報に関わりますからね。あくまで、配達の仕方や取り扱いについては、OKだと思っているんですが」


作者の悩みどころである、”資料整備”についてです。

実際にそれを触れている方ならまぁ分かると思いますし、これは郵便局に限らず、大事なお客様情報を纏めたモノを公開するってのはさすがにできませんからね。


「新人の内は、”転居情報”の取り扱いと、”手入力”を覚えてくれればいいですよ。後者については、ホントに手入力なんで説明を省きますよ」


1.”転入届”と”転出届”の処理について。


まずは、

”転入届”とは、お客様が転入される情報。

”転出届”とは、お客様が転出される情報。

となっております。


これをPC上で処理をするのが一般的であり、この部分は解説を省きますが。新人として、1区を任される配達員となったからにはやって欲しいことは、”転居情報の管理”です。

もっと詳しく言えば、”転出入の予定日”と”転出者”の情報を明確にしておくことです。


”転居届”と”転入届”には、”提出日”と”予定日”というのが記録されております。

大抵は、その”提出日”が”予定日”から2,3日前だったりするのですが、稀に1か月前とかもあります(これ止めろ)。


転居される日になったら(前日になったらでいい)。

机の上に”転送シール”と”配達原簿”、”転出一覧”をファイルに纏めて机に置いておくと良いです。

朝に来た担当者は、それを確認した後、指定の区分口に入れて、差し替えをする。

といった、単純なことになっています。

これは班内で取り決めをしてください。差し替え作業は当日の方が良いってのは、作者の考えです。


「注意点として、この”転居情報”の紙や、その転送シールや配達原簿の諸々、どこに仮置きしておくか!ちゃんと整理しておけ!」

「転入なら誤魔化せたりしますが、転出の差し替えをしてないで、お客様に郵便物が届かない案件も珍しくないです。この辺は新人だとかは関係なく、1区を任されたら、責任も全て任せますからね」



1週間前から転居しているのに、”配達原簿”がそのままで、”転送シール”も入ってないとかだったら、避けようがありません。

作者の話をしちゃいますが、1区の専属はクソ楽ですよ。全区を満遍なくこなす場合は、全区の転居の予定日を頭には入れておかないと、こーいう専属担当がやらかした時に対応ができません!

自分は好きで他所の応援をしているわけじゃないです。万が一、入った時に情報を更新し続けないと、対応が遅れるからです。それはマジで勘違いするな。


「手書きは早いところ直す癖をつけろ。面倒なのは分かるが……」

「”1区任せ”の場合は基本動作にしてください」


手書きばかりの配達原簿の弊害として、課長席・コールセンター・ゆうパックセンターが、情報を入手できない事になっています。

配達原簿の更新と彼等の情報は共有されており、手書きでいいや、で許されるのは、集配営業部だけです。また、手書き癖がついていると、”転出入”の処理で印刷される”配達原簿”に修正忘れを生みやすく、誤解による返還を増やします。


2.配達員から行う、確認とその機会タイミング


お客様の転入情報は、転居届だけではありません。

郵便物が届き、現地で確認して、居住を確認できるケース。居住確認のハガキを投函後、お客様がご記入し、郵便局に届いてからのケースが主にあります。


「転居届を出さずに郵便局に転入をお知らせしたいのなら、コールセンターに直接電話するか、……手っ取り早いのは、表札を出すことだ。それなら直接対面する事はない。ただ、同居者とか”旧姓”で苗字が違うのは気を付けろ。(それ含めて、表札に入れると嬉しいんだけど)」

「我々、郵便局が直接お伺いする場合、相手方の”苗字”だけの確認がほとんどなので(同居者の確認は、配達員によるが)。名前を尋ねる事は少なく、特に旧姓なんか尋ねません」


こちらでの確認は、担当区の配達員達がしっかりしないといけません。

主に新居。賃貸マンションでよく有りがちです。転居届を出す前に郵便物が来ちゃうと、配達員はお伺いするので。

住所、苗字、名前をその時に確認、記録しましょう。


簡単に記録するやり方としては、書留の配達証と同じく、ロール紙を活用しましょう。

お客様の確認がとれた後、ロール紙を2,3回分回して白紙を用意し、住所とお客様のフルネームを記入して、書留の配達証と同じくケースに入れましょう。この手段なら帰局後作業後に、配達証と一緒に机の上に並ぶので、配達原簿に手書きもしやすいです。


居住の確認をお伺いする機会についてですが……。

これは郵便物によって変えているので、新人の内は先輩に確認をとってからお伺いするのを勧めます。自分で判断できるようになったら、ほぼほぼ1人前です。それで間違えていたら、まだまだ甘いって事です。


「その上で話すべきは、”種類”についてですね。何度か書いてますが、これは新人の内は先輩の……担当区が分かる方に尋ねるがベストです。とはいえ、書いておきますね」



居住確認するべき郵便物。(基本、初見で来る郵便物)


1.公共料金の郵便物、(主に、電気・ガス・水道)

2.管理会社から差出の郵便物、(主に、契約書類や鍵など)

3.”追跡郵便”や”切手貼付”がされた、通販や個人宛て、口座開設などの郵便物、


主にこの3つだったら現地確認をしてください。(もちろん、転送や過去の転出者を調べた上でしてくださいね)



「それとただ尋ねるだけは止めろ。確認ハガキを入れて、ポイ~って野郎。俺は嫌いだ」

「矢木さん。カッカッしないでください」


確認する機会。


1.ポストの封が外れているかどうか(新築の場合は、テープがされてます)。

2.チラシが詰まっていない。空き家ではチラシが溜まりやすいです。これは集合住宅でも同じです。チラシが無くなったら、確認しましょう。

3.管理人に尋ねる。大きめのマンションには管理人さんがいたりします。彼等も個人的な情報は教えませんが、いつ頃の入居予定などかは把握しているようなので、先に郵便物が届いた場合は管理人にお伺いするのは手間も省けます。(管理人宛ての郵便物もあるし)


「いちお、先に届く郵便物は通販関係を除けば、楽に再発送してくれる。その日に返還処理しても言われはねぇよ。逆にすぐに返還しなくてもいいって事。それと保管期間は確認から1週間だ。(確認ができる状況にならない日が続くと、郵便局に10日ほど残ってたりしてます)」

「以上の3点で確認してたら、なんとかなります」


確認については、だいたいこんな感じで大丈夫です。

ただ、新人の内にはもう1点覚えて欲しい事として



「”郵便番号”と”住所”の確認をしてください。……あなたが間違えると同じく、差出人が間違えていること、受取人が間違えているケースがあります。先輩に尋ねるのを1番に優先しろって言われるのは、その間違いを見て来れるのが先輩です」


……ホント、言いますが。お客様は頻繁に住所を間違えてます。

ですので、新人の、通常郵便物の誤配如きに落ち込まなくていいです。それを続けなきゃ良いのです。

他の区と連動できないので、説明は簡易にしますが。

例として、


”北砂流町1丁目22-2 有坂誠太郎 様”


という郵便物が来たとして、……ここは本来ならマンションの住所で、部屋番号の未記入で『あて名不完全』で返されても、文句は言われませんが、”郵便番号が北砂流町”のモノでない場合は、該当する”郵便番号”の地域を尋ねて見ると良いでしょう。

実際は


砂流町1丁目22-2 有坂誠太郎 様


という方が居住されていれば、そちらに配達して大丈夫です。


「……この作品でも”郵便番号”を設定した方が良かったんじゃねぇの?」

「今後考えておきます。架空の街ならともかく、郵便番号だとより面倒なんですよね。7ケタかつどことも被らないように、説明しないといけませんし。こっちもこっちで……っていうかね、異世界作りで住所と郵便番号を求める作品って、ここだけですよ、絶対」

「綺麗な姉ちゃんでハーレムうはうは展開やら、可愛い少年達でも作るもんな」


郵便番号と住所は主に機会処理で使用されており、その二つが不一致の場合はどっちの地域に大区分されていくか分かりません。

機会処理を安定させるため、……もっと言えば、自動運転に至るまで、AIの進化と一緒に人間の進化と秩序の安定は、社会の発達・発展において必要です。その基礎が学力であるに、こと変わりないですが、一部であることは皆共通です。


「お客様が間違えているって事に新人が気付くのは、やや難しい……というか、慣れてる方でも分かりません。ですので、そーいった郵便物があれば、班を飛び越えて確認(もとい、郵便番号が一致する地域に)をします」

「郵便番号と配達地域はかなり近いからな。ほぼ同じ局内だ。数字が下の桁が1つ、2つの違いだったりする。……住所はそのままでも、郵便番号を変え忘れている奴が多い。……ああ、”追跡郵便”や”書留”でこーいうミスは多いぜ。悪いがお客様には手直しするよう願うぜ。俺達じゃその辺はできねぇし」

「……私共は気の利く寄りの配達員ですので、ある程度の住所間違えや郵便番号の間違えは、分かっている上で配達をしますが。頑固な配達員もいるものですし。電話対応上等で返還される人もいます。……で、言い争っておしまいって形になります」



……ここら辺は、住所変更だけでなく、郵便番号の変更もお願いしますって形で、お客様が覚えてくれたら幸いです。郵便番号は機械処理で利用されますので、ここを間違えてるといかに優秀なAIでも意味がありませんから。

そこらへんの話を”資料整備”と組み合わせると……


「”転出入”の届けで住所間違えは珍しくないです。存在しない住所、確認がとれない住所は、お客様への問い合わせをできるようにしてください。そこは我々、郵便局員のお仕事です」

「それと”転居届”による、”全部転送”か”一部転送”の違いだな……新人の内は、とりあえず、”転居届”にある名前だけを転送する処理でいいし、そうやって作っちゃっていい。……これより上は、Bランク扱いだ」

「ただ、誰が転居をしたとか、どこに転入が来たか。少なくとも、自分が任された区に入れる方には”情報共有”はしてください。特に”転出入”の予定日に合わせて、やってください」


まだ”資料整備”と”情報共有”には色々あるんですが、……新人さんは、自分の配達地域をしっかり覚えることに専念してください。”転居届”の処理は先輩が隣でまた教えると思います。


挿絵(By みてみん)

挿絵(By みてみん)

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ