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ナイトウィザード 二次創作  作者: 西玉
呪いの家
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抜けられない罠

 呪香ミツコは、地裏ムカサとわかれて一人二階に向かった。

 昨日ミツコが破壊した天井は、そのまま床に落ちていた。

 ミツコが閉じ込められた部屋を探すまでもなかった。

 廊下に足を踏みだし、すぐに気づいた。

 壁の中に、人型の盛り上がりが三つあった。

――罠? それとも、本当に囚われているの?

 浮かび出た人型の前に立ち、ミツコはゆっくりと手を伸ばした。

 反応がない。壁の中から手が出てきたりはしない。

 ミツコの指先が壁に触れた。壁に浮かび出た、人型の盛り上がりに触れた。

 体温は感じない。感触は、ただ壁の漆喰のものだった。

 人型の顔にあたる部分をなでる。

 指先が沈んだ。まるで、壁に吸い込まれるようだった。

 助け出せるかもしれない。

 ミツコはさらに手を深く沈めた。抵抗なく、手首までが壁の中に吸い込まれる。

 壁の中に、柔らかい物質の存在を感じた。

 人の顔に違いない。

 引っぱり出せるだろうか。

 ミツコはさらに手を深く刺しいれた。

 両手を使い、掴みだそうとした。

 両手が、壁の中に沈んでいた。

 助け出せるかもしれない。

 その思いだけだった。

 ミツコの肘までが壁の中に沈んでいた。

 引き出そうとした。

 動かなかった。

 埋まっているかもしれないウィザードだけではない。

 ミツコの肘から先が、壁に沈んだまま、動かすことができなかった。

 足で壁を蹴りつけた。

 足が壁に沈んだ。

 壁から手が生えた。

 ミツコを包み込んだ。

 壁が目の前に迫る。

 ミツコは叫ぼうとした。

 ムカサの名を呼ぼうとした。

 口が塞がれた。

 ミツコは壁の中に飲み込まれた。


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