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合流
地裏ムカサは、首の骨をへし折られ白目を剥いて絶命した、女の死体を床に転がした。腹の上に落ちた幼児を同様に捨てる。
床から立ち上がると、確かに殺したはずの女が恨めしそうに見上げてきた。
ムカサがとどめを刺さなかったのは、この女の姿をしたものが本体とは思えなかったからだ。
イノセントを殺してしまったのではないかという恐れが、少しもなかったわけではない。ムカサは動揺を隠すように部屋を出た。
呪香ミツコのことを思いだした。同時に、『開けなさい!』と叫ぶミツコの声が聞こえた。
――元気そうだな。
体力的には問題なくとも、精神的に疲労していたムカサは、様子を変えないミツコをうらやましく思いながら、声がした二階を目指した。
二階にあがったが、いくつかの扉があるだけで、どこにミツコがいるのかはわからなかった。
「ミツコ、どこだ?」
呼びかけたが、返事はない。一階でのこともあり、不用意に扉を開けるのは気が進まなかった。
だが、開けるしかない。扉の一つに手をかけた時、轟音とともに目の前の扉が吹き飛んだ。




