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コルツの城下町

次回からコンテスト、始まります!

 人混みに揉まれながら城壁に囲まれた門を抜け、ようやく城下町に入った二人は雑踏が続く大通りをすぐにはずれ、門の端に寄って一息つく。

 

 手を繋ぐ必要もなくなったためかずさもハンスから手を離した。


 その事に少し名残惜しさを感じつつハンスはかずさにこの後の予定を確認する。


「まだコンテストまで時間はあるな。このまま会場がある城まで行ってもいいが......少し町を見ていくか?」

「せっかくだし見て回ろう!」

 勢いよく即答したかずさの反応に笑いながらハンスは答える。

「わかった、城に向かいがてら見て回ろう」

 

 

 入り口の門から人混みが続く町のメインストリートに二人は足を向ける。

 通りゆく人は多いが、門までの細い道とは違って道幅も広いので俄然歩きやすい。


 道の両側には住民たちが普段使いするようなパン屋や肉屋、金具やなどの様々な小売店が軒を連ねている。

 それらの店の間に小さなテントを張った他の町から来た行商人などは物珍しい陶磁器や布、アクセサリーなどを売っている。

 多くの人が立ち止まり、交渉したりしていてこの町の活気を感じさせる。


 しかし、様々な店で一番多く目に入る店はこの町名産のワイン専門店だ。

 いくつかの店の前には試飲できる場が儲けられ、店の者が客引きをしている。

 

 そんなワインショップの店の前を女将さんらしき一人の茶髪の中年女性が手招きをしてハンス達に話しかけてきた。

「これ、そこの若いお兄さん。可愛らしい彼女さんもっ。どうだい、試飲してみないかい。ウチのは酸味も少なくて飲みやすいよ!」


 声をかけられたハンスは、一瞬動揺するも店の看板を見て答える。

「いや、この子は彼女では無いんですが......ワインですか。一口いただいても良いですか」

「あらそうかい、お似合いに見えるけどねぇ~。はいはい、今準備するさね。お嬢ちゃんはどうする?ぶどうジュースもあるよ」

「あ、じゃあ私はぶどうジュースで」

「はいはい、ちょっと待ってね」


 そう言うと女性は店の前のテーブルにでかでかと置かれた二つの樽からそれぞれ違う色の赤い液体をショットグラスに注ぐ。

「はい、こっちがワインでこっちがジュース。香りもいいだろう?」

「ありがとうございます」

 ハンスは受け取ってまず香りを確かめる。確かに、いつも店で出すトロックナーのワインとは違うがこれはこれで芳醇で良い香りがする。

 そして口に運ぶと、確かに勧めるだけのことはある。口当たりもよくて飲みやすい。

 隣のかずさもごくごくとジュースを飲み切ってしまった。

「おばさん、とっても美味しいですっ」

「うん、かなり美味しい。この店で作られたものですか」

 

 二人の感想に女将さんは嬉しそうにそうだろうそうだろうと頷きながら答える。

「そうだよ、この店に代々受け継がれている製法で作られたものさ。見てわかるようにこの町一番の名産はワインで店も多いんだけどね、店によって結構製法も味も違うのさ」


「そうなんですね」

「そうそう、最近では交易がさかんになって行商人がまとめて買いつけてくれるようになったんだ。こっちも売り上げが伸びて嬉しい限りさ」

 ゾンダーベルクの街と言い、ここも新しい領主に替わってから市民の生活が良くなってきているのだろう。

「ウチの町のワインは評判がいいらしくてね、ま、とはいえウチの店が一番だけど。さて、土産にでも一本買っていくかい」

「レッカーさんたちへのお土産にいいかもな......では一とこれと同じワインを一本ください」

「あ、私もティナにお土産であげようかな。このぶどうジュースを一本ください」

「はい、毎度~ありがとうね」



二人は店の女将に見送られながら店を後にした。


なんだかんだ100話!ストーリー展開遅くて申し訳ないです、、。ここから三章山場に向けて加速させていきたいっ!まずは次からのロビンの有志を見てやってください。

次回は出来れば月曜に投稿したいのですが、水曜の0時になる可能性もあります、、遅くてその時間です。よろしくお願いいたします。

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