コルツの町
本当に毎度投稿遅れて申し訳ないっですっ!
大変お待たせしました、連載再開させていただきます。待っていただけた方には大変、大変長らくお待たせしてしまいました。
引き続きまたよろしくお願いいたします。
コルツはゾンダーベルクと同じくシェーネ川沿いの下流に位置する小さなワイン町である。
ゾンダーベルクの人口は1万を超えるのに対し、コルツはせいぜい三千人ほどだ。
しかし、コルツを治める男爵が代替わりし、今の領主になってから牧歌的な小さなこの町は大きく変わってきている。
今回の職人見習いコンテストの主催者でもある現男爵はハンス達が乗ってきた鉄道事業を始め、シェーネ川を使った船での運搬のために河川整備をし、シェーネ川を行き来する行商人達の滞在先にもなれるよう町整備を進めている。
そのせいもあってか、町を訪れる人も増え、城へと続く城下町は活気に満ちている。
「ここがコルツ...... オレ、ゾンダーベルク以外の街をちゃんと見るのは初めてかもな......」「綺麗な町だね」
ハンスとかずさは汽車を下りると目の前のコルツの町を見上げる。
丘の上に築かれた小規模な城下町とその丘の頂上には古いがしっかりした石造りの城が佇んでいる。
町の外れには広大なワイン畑が広がっており、今は多くの人々が収穫に明け暮れている。
規模こそゾンダーベルクに劣るが、なるほど小さくとも賑わいのある良い町だ。
ハンスとかずさは駅から降りると城下町へつながる道を歩いていく。
しかし、道は狭く、人通りが多いのも相まってなかなか歩きづらい。
「歩きづらいな......そっちは大丈夫かーー」
かずさの様子が気になったハンスが顔を横に向けると、其処には先ほどまで隣にいたはずのかずさの姿がない。
ハンスはすぐに立ち止まって辺りを見回す。すると少し前の方で人ごみに紛れたかずさが手を振りながら飛んで合図している姿が見えた。
「おーいハンスっ、ここだよ~」
ハンスが歩くのに苦労していた中、持ち前の身体能力で人ごみをするすると抜いていったのだろう。
ほっとしたハンスはすぐにかずさに追いつく。
「ごめんね、いつの間にか置いて行っちゃってたね」
ばつが悪そうに頭をかくかずさ。
謝るかずさからハンスは不意に目を逸らすと少し顔を赤らめながら何かつぶやく。
「......ないで.......くれないか......」
「ごめん、ハンス、人ごみで良く聞こえないや。何?」
すると、突然かずさと視線を合わせたハンスは先ほどよりも大きな声で言う。
「手をッ、繋いで、くれないかっ!」
顔をさらに赤らめたハンスは続けて言葉を並べる。
「いや、恥ずかしいけどオレが置いてかれてまた離れ離れになるのは避けたいし......いや別に手を繋ぎたいとかそんなよこしまな気持ちじゃーー」
そんなうだうだ言い連ねるハンスの左手をかずさは右手で迷いなく取った。
「いいよっ。その方がはぐれないからね」
はにかんだかずさは再び歩き出してハンスの手を引く。
「歩くの早かったら言ってね。この人込みだと二人並んで歩くのも一苦労だから町に入るまでは私が先に歩くね
「あ、ああ......」
かずさの力強い手に引かれながらハンスはかずさの後姿を見つめる。
ハンスはかずさの居場所になることを決めた。かずさも大分ハンス達との生活に慣れてきたとはいえ、未だに旅人としてハンスの傍にいる。いつゾンダーベルクを出て行ってもおかしくない立場にはかわらない。
ーーこの手を離さないようにしないとーー。
ハンスは今握っている左手に少し力を込める。
二人は人ごみの中を城下町を目指して丘を登っていく。
冷たい秋風は人壁に阻まれ、二人にはまだ届かない。
久々で文章も変な誤字とか表現とか、多いと思いますが、教えてくださったりしてくださるとうれしいです。
平日が忙しく、投稿は基本週末になるかと思います。次回は土曜の夜投稿予定です。夜11時までには、、おそらく、、。
またこの物語に帰ってこれたことが嬉しいです。
今年中の完結を目指してます。
どうぞよろしくお願いします。




