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お菓子とあなた  作者: シロ
第二章 お菓子と募る想い
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閑話 チョコチュロス

次はどこに行こうかと話していると、「ぐぅ」とお腹の音が聞こえた。


音の方を見ると、しゅんくんがお腹を撫でていた。


さっき袖を掴んでいたことを思い出してしまって、しゅんくんから目を逸らした。


まだ、心臓がうるさい気がした。


視界の端で、しゅんくんが口を開いた。


「お腹減った~!」


「そろそろお昼か。どっかで食うか」


鈴木くんは、案内板に目を向けながら答えた。


さきちゃんも案内板の前に行って、少し考えてから指さした。


「この近くだとここかな?」


「よし、行こう!」


そう言って、しゅんくんは先に歩き始めた。


その後を、私たちもついて行った。




お店に着くと、私はホットドッグといちごチュロスを買った。


みんなもそれぞれ違うのを買って、近くの席に座って食べ始めた。


私がホットドッグを食べ終わるころには、さっきより呼吸が楽になっていた。


チュロスを食べていると、視線を感じた。


そっちの方を見ると、しゅんくんが私の方を見ていた。


胸の奥が少し苦しくなった。


視線が、顔より少し下に落ちている気がした......


チュロスを見てるのかな?


しゅんくんはチョコのチュロスを食べてるけど......


試しに、チュロスを左右に振ると、しゅんくんの目が追っていた。


それがおかしくて、少し笑って言った。


「......た、食べる?」


すると、しゅんくんは即答した。


「いいの?」


私は小さく頷いて、チュロスをしゅんくんの前に出した。


「ありがとう!」


なんとなく、しゅんくんが眩しくて、テーブルを見た。


しゅんくんが、チュロスを頬張った気配がした。


「いちごもおいしいね!俺のも食う?」


言葉がうまく頭に入ってこなくて、顔を上げた。


首を傾げると、しゅんくんは持っていたチョコチュロスを私の前に出して言った。


「俺の食べてもいいよ」


こ、断るのよくないもんね......


それにチョコのチュロスもおいしそうだし......


「......あ、ありがとう」


私は、しゅんくんが持っているチュロスを一口食べた。


甘いな......


ふと視線を感じて振り返ると、さきちゃんがニヤニヤしながら小声で言ってきた。


「まいちゃん大胆だね」


首を傾げると、さきちゃんは私の手元としゅんくんの間を、視線を行き来させていた。


「わからないなら、今はいいや」


さきちゃんはいつもの笑顔になって、しゅんくんたちと次に行くアトラクションの話を始めた。


さきちゃん、何を言いたかったんだろう......


そんなことを考えながら、みんなの話をなんとなく聞いていた。


さっきの甘さが、口の中に残っている気がした。

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