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3話 旦那様からのお誘い


夕食が出来るまで部屋で本読んでいると、


「奥様、失礼致します!」

いつも穏やかな侍女のメイサが喜色満面の笑みでやってきた。


「どうしたの?何か嬉しいことでもあった?」


「はい!奥様!旦那様から夕食のお誘いが来ております!」


興奮冷めやらない様子のメイサから有り得ない台詞が聞こえた。


「…え?」


あれよあれよという間にメイド達に囲まれたロベルタは着飾られてマリウスの待つ食堂に向かった。





カチャカチャッ


シーン


食器の音だけが聞こえる無言の空間…き、気まずい。誘ってきたのは旦那様なのにさっきから何も喋らないわ。


「…」


「あの…」


「なんだ」


「いえ、なんでも…」


ダメだわ、やっぱり気まずい。話が続く気がしないわ。大人しく食事に集中しよう。


パクッ パクパク モグモグ

ん〜幸せ♡ こんなに美味しい料理が毎日食べられるなんて!



「フッ 」

…あれ?今旦那様が笑った様な「今日は、」



「は、はい!なんですか?」


「今日は何をして過ごしていたんだ?」


「え、えっと今日ですか?」


「ああ」


旦那様はどうしてしまったのだろう。仲良くするつもりはないんじゃなかったかしら?

そう思うも、まぁ別にどっちでもいいかと楽天的な考えでロベルタは話を続けた。


「今日は天気がよかったので、メイドの皆と庭園で刺繍をしたり、テラスでティータイムを楽しみました!」


「そうか」


「はい!あ、旦那様ともお会いしましたよね!もうお仕事はよろしいんですか?」


「ああ、暫く休みをとった。」


「あぁ、よかった!心配してたんです。3ヶ月働き詰めでしたから。ゆっくり休まれてくださいねニコッ」


「…あぁ」


この時マリウスは純粋に自分を心配してくれるロベルタに無意識ながら穏やかな笑みを向けていたのだがそれは2人を見守っていた使用人達しか知らない。



夕食を食べ終え部屋に戻ろうとするロベルタをマリウスが引き止める。


「ロベルタ、今夜君の部屋を訪ねる。」


「え?」


そう一言爆弾を落としてマリウスは去って行った。




ー夜ー


「奥様!頑張ってくださいね!」

「旦那様をメロメロにしてやりましょう!」

「は〜旦那様が羨ましいわ。こんな綺麗な奥様となんて」ウットリ


マリウスが部屋に訪れると聞くやいなやメイド達はずっとこの調子だ。それも当然、初夜以来旦那様とは寝室を共にしていないのだ。実際には、私達の初夜は体裁の為だけのものだったので契約通り私達は白い結婚のままだが。


それにしても、いきなり部屋に来るだなんてやっぱり今日の旦那様はおかしい。契約があるから私を抱くことはないと思うけど、ちょっぴり不安だ…。


コンコンコンッ


「私だ」


き、きた!


ガチャッ


「それでは、奥様私達は失礼致します」


「ええ」


パタン


2人きりになると緊張が大きくなる


「えっと旦那様、今日はどうして…?」


「……っ!///まずはこれを着てくれ!」


こっちを見て顔を僅かに紅葉させた旦那様にバサっと上着を掛けられた。

そういえば、メイド達にえっちなネグリジェを着せられたんだった。恥ずかしくなっていそいそと上着を羽織る。


「話があって来たんだ。抱くつもりはない」

それを聞いてほっとした。無いとは思いつつもやはり不安だったのだ。いくらロベルタといえども愛のない行為をするには抵抗がある。



「すまない」

突然旦那様が頭をさげた。


「えぇ!?どうしたんですか!?謝られることなんてされてないです!頭を上げてください!」


いきなりの事に困惑する。ロベルタには思い当たる節がないからだ。


「契約のことだ。使用人にへの説明を忘れていた事に今日気づいた。」


マリウスは苦々しい顔でそう言った。


「あ〜、やはり皆さん知らなかったんですね」


謝罪の理由にロベルタも苦笑いするしかない。



説明してないなら大歓迎の理由にも納得がいく。まぁ、あの気のいい使用人達のことだ。説明していた所でマリウスへの当たりが強くなるだけでロベルタの待遇が変わることはなかっただろうが。しかし、今更打ち明けようにも時が経ちすぎている。


「どうしますか?」


「契約を少し変更させてくれないか?」


「わかりました。」


こうして決まった新しい契約の内容は


・契約期間は2年間

・白い結婚とすること

・恋愛感情を持たないこと

・公の場では夫婦らしくすること(使用人含む)

・怪しまれない様に定期的に交流を持つこと

・借金の返済、離婚後の援助は公爵家が持つこと


ふむふむ

「はい私はこれで大丈夫です」

「旦那様、改めてこれからよろしくお願いします」



「ああ、こちらこそよろしく頼む。……ロベルタ。私達は夫婦なのだから名前を呼んでくれないか?」


確かに夫婦なら名前を呼んでもおかしくないし、仲がいいアピールにもなりそうだ。これからはそうしよう。


「わかりました。では、マリウス様と。」


「ああ」

















「「……」」



「…………帰らないんですか?」


「今日はここに泊まる」


「え!なんでですか!?」


「仕方ないだろう、使用人に怪しまれる」


「なるほど。なら仕方ないですね」


「君はベッドで寝ていい。私はソファで寝るから。」


そんなことを言われても流石に公爵様をソファなんかに寝かせられない。


「いえ、私がソファで寝ます!マリウス様は大きいのでソファで寝ると体を壊してしまいますから」


「女性をソファで寝かせるなんてできない」


「いえ!大丈夫です、気にしないでください!」


「ベッドで寝ろ」


「マリウス様がどうぞ!」


「ベッド」


「マリウス様が!」


「ベッド」


「マリウス様」


…………………

………………

……………

……



ぜーっはーっ

譲り合いになり中々決着がつかない。

しかたない、こうなったら



「マリウス様、一緒に寝ましょう!」





「…は?」


ポイント下さるとモチベーション上がります。宜しければポチッとお願いします( ¯ϖ¯ )タグのざまぁも魔法もまだ活かせてませんが今後の展開にご期待ください…子供も、もう少しで出ます。

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